マルチタイムフレーム(MTF)分析の観点から、
チャートパターン、及びボリンジャーバンドの形状を元に、
現時点で分かる範囲でのユーロ円のシナリオを考えてみましょう。

ユーロ円の日足チャート
eurjpy1d140713
高値が切り下がっており、現在は安値圏での持合傾向となっています。

下から伸びている赤いラインは200日移動平均線ですが、
最近1ヶ月はこのラインに頭を抑えられていた事も分かりますね。

この位置での推移期間が長くなると、
上向きだった200日移動平均線が下向きに変化する事も考えらえ、
そうなると、日足を見ている中長期のスイングトレーダーの立場からすると、
下向きの意識が更に強まる事も予想され、今後は上がりにくくなるかもしれません。

確かにユーロのファンダメンタルを考慮すると
長期的な下落トレンドも無い訳ではないですが、
日銀の金融政策との綱引きで
どっちつかずの方向感のない動きになる可能性もあります。

とりあえず直近のチャート形状では、
ボリンジャーバンドが絞り込まれてきているので、
このままスクイーズに移行するのか、
それとも、早々に下向きのエクスパンションに移行するのか、
という感じでしょうか。

売り優勢ですが、ポジションを持つのは、下方向へ動き出してからになります。


ユーロ円4時間足チャート
eurjpy4h140713
オレンジラインが一本引いてありますが、これは6月中旬に付けた安値です。

直近の動きとしては、このラインを一瞬割れる場面も見られたものの、
すぐに回復して、そこで支持されてなかなか割れない状況となっています。

ユーロ円の4時間足としては低ボラティリティの状態が続いていますが、
ディセンディングトライアングルっぽい形状となっているので、
やはり、下方向が有利といえるでしょうか。

方針としては、現在は様子見となり、下値支持線のオレンジラインを割ってきたら
売り目線に切り替えます。

逆に買い目線にするのは難しそうですね。

+1σを越えてきたらとりあえず買い目線にした方が良さそうですが、
それほど自信の持てる状況にはならなさそうです。


ユーロ円1時間足チャート
eurjpy1h140713
先週久しぶりに大きく下落する動きとなりましたが、
その後は、調整の買い戻しという感じで安値圏での持合に移行しています。

オレンジラインは大きく下落する前の一旦の安値ですが、
ここが上値抵抗線になる可能性があります。

現在はボリンジャーバンドが絞り込まれてスクイーズの状態となっており、
明確な方向性は出ていませんね。

方針としては、オレンジラインを越えてきたら買い目線で、
-1σを割れてボリンジャーバンドが拡大し始めたら
売り目線で臨んだ方が良いでしょう。

デイトレとしての総合判断

日足、4時間足、1時間足、全てにおいて、
現状は様子見ながらも売り優勢となっていますので、
基本的には売りのタイミングを計りたい場面ですね。

具体的には、4時間足のオレンジラインを意識しつつ、そこのブレイクを確認、
且つ、1時間足のエクスパンションを確認してのショートでしょうか。

しかし、1時間足で見ると、
直近の安値とのWボトムの2番底をつけての反転の可能性もありますので、
そこで一旦利確するか、もしくはそこまでの距離が近かったら、
直近安値を割るのを待ってからのショートエントリーでも良いでしょう。

または、1時間足のオレンジラインが上値抵抗線となる動きを見せてくれたら、
そこからの反転下落をショートする
、というシナリオも考えられます。

これだと直近安値までの距離も十分に有るので、
うまくいけばそれなりの利幅も期待できるでしょう。

逆にロングのシナリオは考えにくいですね。

1時間足のオレンジラインを越えてきたら買い目線に変更した方が良さそうですが、
4時間足、日足のチャートを見ると、その程度の上昇では
買い優勢のチャート形状にはならないので、大きな時間足の後ろ盾がなく、
自信を持ってロングできる状況とはいえないでしょう。