今回は、利益確定方法に関する
ちょっとした応用的なテクニック、考え方をご紹介します。

これは私が実践しているトレードテクニックの1つですが、
マルチタイムフレーム分析通貨の力関係支持線抵抗線
組み合わせればできますので、参考にしてください。

今週12月3日のEURJPY,EURUSDの15分足チャートで解説しますが、
その前に、マルチタイムフレーム分析の観点から、
大きな時間足がどのようなチャート形状をしているのか確認します。

15分足チャートメインだと、本来なら、
1時間足チャート、4時間足チャート、日足チャートの、
全ての大きな時間足の形状を解説すべきですが、
そこまでやってしまうと、本題と主旨がずれてしまうので、
この日、特に注目すべきチャートに絞って解説します。

まずは、EURJPYの1時間足チャートです。
eurjpy1h141205
青色枠内がこの日の監視時間帯です。(16時~24時)

トレードを始める前には、大きな時間足で支持線、抵抗線などを確認しますが、
この日に関しては、上記のような2つの水平ラインを事前に引いておきました。

上のオレンジラインは、最初の下値支持線のラインであり、
下の赤色ラインは、上のオレンジラインがブレイクされた場合、
次に支持線として機能する可能性のあるラインです。

私がこの日、監視を始めたのは16時からでしたので、
青色枠内の最初の1本目ローソク足から、つまり、
オレンジラインよりも上にレートがある状態からの監視でした。

そして、もしもこのオレンジラインを割ってくるようなら
ショートを仕掛けるつもりでした。

次に、EURUSDの日足チャートです。
eurusd1d141205
赤色下向き矢印で示してあるローソク足が、トレード対象日のローソク足です。

EURUSDは日足レベルでずっと下落トレンドが続いていて、
この日に関しては、オレンジラインのような下値支持線が引ける状況でした。

監視開始直後には、まだオレンジラインは割れていなくて、
もしも、割れるようなら年初来安値更新という事で、
ショートを仕掛けるつもりでした。

という環境認識の下で、EURJPYとEURUSDの15分足チャートを見てみます。

EURJPYとEURUSDにまたがる青色枠は、
私の監視時間帯で、先のEURJPYで示した青色枠と同じ時間帯です。

また、
EURJPYに引いたオレンジライン赤色ライン
EURUSDに引いたオレンジラインも先のチャートと同じものです。
fxchart141205
監視直後に、EURJPYがオレンジラインで示した下値支持線をブレイクしてきたので、
そのタイミングでショートエントリーです。

そして、それから半歩遅れる形で、
EURUSDもオレンジラインで示した下値支持線をブレイクしてきたので、
やはりそのタイミングでショートエントリーです。

ここで注目すべきは、
EURJPYとEURUSDの16時台の4本のローソク足の形状を見てみると、
このブレイクが、ユーロ売り主導による下落だという事です。

では、こうして売りポジションを持ったあと、どこで利益確定するか、
という事ですが、もちろん、トレーダーによってその方法は様々で、
何が正解というものはないのですが、私の場合なら、
チャートの節目に到達したらポジションの一部は利益確定する方針です。

この日のチャートでは、EURJPYの赤色ラインで示した下値支持線候補ラインですね。
このラインまで到達したら、一旦は反発する可能性があるので、
とりあえず一部だけでも利益確定しておきます。

実際この日は、赤色ラインが下値支持線として機能したので、
一部利益確定は正解だったようです。

では、EURUSDの場合、どこで利益確定をすればよいのでしょうか。

日足レベルで年初来安値を更新している状況では、
節目となるような、下値支持線となるようなラインはありません。

通常なら、利大を目指しつつ、反転上昇の兆しが見えたらその時に利益確定をする、
という方針で問題はないのですが、
ここでちょっとしたテクニックを用いる事もできます。

どういうテクニックかというと、

EURJPYが下値支持線に到着したのを確認して、
EURUSDも利益確定してしまうんですね。

詳しく説明します。

上記15分足チャートには、
2つのチャートにまたがるように、緑色の点線縦線が引いてありますが、
これは、EURJPYが赤色ラインに到着した時間のローソク足から引いています。

私が、この緑色点線縦軸の時に何を考えたかというと、

『ユーロ売り主体の下落でブレイクが起こり、そのまま下落が進行したが、
 下値支持線として機能する可能性のある赤色ラインに到達した事で
 EURJPYは一旦は下落が止まるかもしれない。

 EURJPYの下落が止まるという事は、ユーロ売り主体で下げていた今の相場の
 ユーロ売り圧力が少なくなることを意味し、
 となると、同じくユーロ売りで下げていたEURUSDも、
 ユーロ売り圧力が少なくなり、下落が止まるかもしれない。

 ならば、EURUSDの方も、EURJPYが赤色ラインに到達した事で
 一旦は利益確定した方が良いのではないか。』

というように考えました。

実際この日は、EURJPYの赤色ライン到達を確認して、
EURUSDも一部利益確定する事で
緑色点線縦軸で示した下ヒゲ陰線の下ヒゲ先端付近で手仕舞いする事ができました。

NY時間に入ってからは、ユーロ売りからドル買いに変わっていき、
更に安値更新する結果となりましたが、
早い段階で有利な位置で一部利益確定できた事は、精神的負担も軽くなって
トレーディングとしては適切だったのかなぁって思っています。

今回のトレーディングの要点としては、
マルチタイムフレーム分析による下値支持線の存在と
相場を動かしている通貨の明確さです。

ユーロという通貨によって、EURJPYとEURUSDが同期していたとも言えますね。

もしもこの日、EURJPYが円買いによる下落、EURUSDがドル買いによる下落によって
オレンジラインをブレイクしていたら、このようには考えなかったでしょう。

毎回使えるテクニックではありませんが、覚えておいて損はないと思います。