スパンモデルは3つの部品から構成されています。

その3つの部品とは、青色スパン遅行スパン赤色スパンです。

僅か3つのラインだけで構成されていますので、
これ自体は割とシンプルなツールと言えるでしょう。

各部品の役割を簡単に説明すると、

青色スパンとは、短期的な相場の強弱を把握するためのラインです。

青色スパンよりもレートが上にあれば、短期的に買い優勢であり、
青色スパンよりもレートが下にあれば、短期的に売り優勢と判断します。

遅行スパンとは、中期的な相場の強弱を把握するためのラインです。

遅行スパンがローソク足よりも上にあれば、中期的に買い優勢であり、
遅行スパンがローソク足よりも下にあれば、中期的に売り優勢と判断します。

赤色スパンとは、長期的な相場の強弱を把握するためのラインです。

赤色スパンが上向きであれば、長期的に買い優勢であり、
赤色スパンが下向きであれば、長期的に売り優勢と判断します。

それぞれのラインによって、ちょっとだけ見方が違っていて、
青色スパンというのは、最新値で判断しますが、
遅行スパンというのは、ローソク足26本分過去にずらした位置で判断しますし、
赤色スパンというのは、ローソク足との位置関係ではなく、
単純に上向きか下向きかで判断します。
spanmodel15011401

一応、この3つのラインだけ短期、中期、長期の流れを確認できますし、
視覚的にも分かりやすいので使い勝手は良いでしょう。

基本的な考え方としては、この3つの部品が
共に買い優勢ならロングを指向していきますし、
共に売り優勢ならショートを指向していくという方針で臨んでいきます。

しかし、、、

私の場合は、上記赤色スパンにおける長期的な判断はやっていません。

つまり、赤色スパンの向きはトレンド判断に加えていませんし、
エントリー条件にも加えてはいません。

スパンモデルFXプレミアムをご購入して頂いた方とのメールのやり取りで

こすぎさんは赤色スパンの向きはエントリー条件に入れていますか?

と聞かれる事がたまにあるんですが、
あくまでも私の場合ですが、赤色スパンの向きは気にしていません。

赤色スパンよりもレートが上にあるのか下にあるのか、
は判断基準にしていますが、その “向き” までは見ていません。

本来なら基本的なルールに則って、条件に入れなければいけないんでしょうが、
私のスパンモデルにおけるオリジナルルールの構築の際に、
赤色スパンの向きは、優先順位が低かったために
エントリー条件から外れる事になってしまいました。

赤色スパンの役割と個人的見解

赤色スパンは、長期的な相場の流れを把握するためのラインですので、
赤色スパンが上方向であれば、長期的には上昇トレンドであり、
トレード方針としては、ロングのみで押目買いを基本戦略とすべき局面であり、
赤色スパンが下方向であれば、長期的には下降トレンドであり、
トレード方針としては、ショートのみで戻り売りを基本戦略とすべき局面である、
と言えるでしょう。

この考え方自体は非常に理に適っており、正しい戦略ですが、
“長期的な流れの把握” というだけあって、トレンド転換場面においては、
やはり、その “動きの鈍さ” が目立つような気もします。

赤色スパンのラインの計算式は公にされており、
(過去52本のローソク足の中での高値+安値)÷2
で求めるようになっています。

過去52本分のローソク足まで計算式の条件に入れていますから、
例えば、5分足チャートでいうと、
過去4時間くらい前のローソク足まで見ている事になりますね。

長期的な視点では、4時間前のローソク足も考慮するのは妥当ですが、
これまでの個人的な経験では、赤色スパンの向きが変わるのを待つよりも、
赤色スパンよりもレートが上にあるのか下にあるのか、
もしくは、遅行スパンの陽転、陰転で判断した方が、分かりやすい印象があります。

以下は、この記事を書いている段階でのUSDJPYの5分足チャートです。

赤色スパンを黄色いラインで示しました。
(赤色スパンというくらいですから、本当は赤色のラインで書きたかったんですが、
そうすると、赤色ゾーンの雲と被って見えにくくなってしまうので、
ここではあえて黄色いラインで示す事にします)
spanmodel15011402
このチャートでの赤色スパンの向きに注目してください。
赤色スパンの向きの転換が遅いのがちょっと気になりませんか?

例えば、(1)の白枠部分を拡大してみましょう。
spanmodel15011403
雲が赤色ゾーンから青色ゾーンに切り替わって、
その後少し経ってから赤色スパンが上向きに転換していますね。

この赤色スパンの向きの転換を待って買い優勢と判断するよりも
チャート図で示したような赤色スパンのローソク足上抜け、
もしくは、遅行スパンの陽転で買い優勢と判断した方がより適切だと思いませんか?

次に、(2)の白枠部分を拡大してみましょう。
spanmodel15011404
約5時間ほどずっと赤色スパンは上向きとなっており、
赤色スパンが下向きに変わったのは、上記チャートにおける矢印の位置です。

では、この赤色スパンが下向きに変わるまで
ずっと買い目線でいるのが適切なのでしょうか?

チャートの形状からは既に上昇トレンドは崩れていて、
高値圏で方向感なく推移しているように見えますね。

つまり、赤色スパンが転換するずっと前に
上昇トレンドは既に終わっていると判断するのが適切だと思われます。

こうした事から、

赤色スパンの向きをトレンド判断やエントリー条件の
 必須項目にする必要はないのではないか」

と言うのが個人的な見解です。

スパンモデルには基本的な使い方がありますが、
各トレーダー毎に好きなように微調整できる柔軟性も特徴のひとつです。

上記の赤色スパンに関しては、あくまでも個人的な意見ですが、
もしも、トレンド判断やエントリー条件における赤色スパンの扱いが
しっくりこないというのでしたら、この記事を参考にしてください。

私こすぎもチャートには必ず表示させているお気に入りの商材です。
マーフィーのスパンモデルFXプレミアム詳細レビューへ