EA(自動売買)は裁量トレードよりも安定して利益を出せるのか?

裁量判断を一切必要としない固定のルールを何も考えずにただ実行するだけで
毎週、毎月、資金が安定的に増え続ける。

それが実現できればどんなに嬉しい事でしょうか。

しかし、残念ながら、
固定のルール” と “安定的に” は相容れない性質を持っています。

これら両方を同時に満足させる事はできません。

裁量判断無しの固定のルールで運用すれば、安定的な成績を残せませんし、
安定的に運用するには、固定のルールでなく裁量判断を交える必要があります。

たとえば、固定のルールの代表といえば、EA(自動売買)が挙げられますが、
では、EAなら毎週、毎月、安定的に資金を増やす事はできるんでしょうか。

以下は、私が開発しているEAの過去10年間のバックテストの結果です。
chart15042301
いかがでしょうか。
緩やかな右肩上がりの収支曲線を描いている事が分かります。

EAといってもそのロジックよっていろんな種類があるんですが、
私の場合は、ナンピンやマーチンゲールという危険な戦術は一切使わずに、
常に単一ロットによるロジックを心掛けています。

上記のEAも、もちろんナンピン、マーチンゲール無しで
単一ロットでの運用を元にしたテストですが、
5,6万で売られている市販のEAと比較しても遜色ない出来だと思っています。

では、このEAをMT4にセットして、放ったらかしで運用していけば、
毎週、毎月、安定的に資金を増やす事ができるんでしょうか。

残念ですが、その可能性は0%に近いです。

未来の事なので絶対とは言えませんが、
まぁ、多分無理でしょうね。

上記の収支曲線をパッと見ただけなら、右肩上がりとなっていますし、
実際、開発の過程では優位性のあるロジックを適切に組みわせたつもりですので、
このEAは将来においても長期的には機能する可能性は高いでしょう。

しかし、よく見てみると、
10年間という長期間のテストなので、見た目には気にならないかもしれませんが、
実際には、途中途中に横ばいとなったり、下向きになっている箇所もありますね。

先のバックテストの結果を再掲します。
backtest15042302
赤枠で囲った部分は、収支が横ばいとなったり、落ち込んでいる期間ですが、
この期間って実際には数ヶ月間だったり、
長い時には1年ほどにも及んでいるんですよね。

安定を求める立場からしたら、
いくら優位性のある、長期的に機能する可能性が高いロジックだとしても
1年間も収支が上向かない可能性のあるEAを
実際に使い続ける事ができるでしょうか?

自分で開発した、ロジックの分かっているEAならいざ知らず、
他人が開発した、ロジックの分かっていないEAなら心理的にとても困難でしょう。

上記は私が開発したEAのバックテストの成績ですが、
単一ロット、ナンピン無し、マーチンゲール無しのEAならば、
おそらく私以外の他のプログラマーが開発したEAでも
似たような成績だと思われます。

というか、
10年間という長期間にわたって収支曲線が右肩上がりになっているEAというのは
そうそう存在していないと思われます。

(もちろん、ナンピン、マーチンゲールを使ったり、
 販売の為に成績の悪い期間にごっそりフィルターをかけて削除したり、
 成績を改ざんしているEAなどは論外ですよ)

世間的なイメージでは、裁量トレードよりも、
EA(自動売買)の方が成績が安定するように思ってしまいますが、実際にはです。

どんな優秀なEAでもドローダウン、つまり週単位、月単位、
長い時には年単位の収支の落ち込みはどうしても避けられないんです。

ですので、毎週、毎月、資金が安定的に増え続けるEAというのは、
上記で挙げた論外EAを除いてはこの世に存在しないんですね。
stability15042303

私にとってはロジックの固定化、EA化は改善ではなく、改悪です。

なぜなら、上記のようにロジックを固定にするほど、収益が減りますし、
収益の波が大きく振動するからです。

私の場合、裁量トレーダーとして、
週単位での収益のマイナスはないわけではないですが、
それほど発生確率の高い現象ではありません。
ましてや、月単位での収益のマイナスはここしばらくは経験していません。

しかし、ロジックを固定にしたEAでは、どんな優秀なEAであっても、
週単位の収益のマイナス、月単位の収益のマイナスは普通に起こり得ます。

時々、FX商材などで語られているロジックを読んで、

そんな優秀なロジックならEA化すればいいじゃん
自動売買にしないのは、そのロジックに優位性がないからだ

などという人がいますが、
それは裁量トレードの優位性を理解していない、
裁量トレーダーとして結果を残せていない人の言い分、理屈、発想
です。

裁量トレードとEA(自動売買)を比較した場合、
裁量トレードの方が成績が安定しますし、期待値も高くできるのに、
どうしてわざわざEA化することで、成績を不安定にして、
しかも、期待値を下げなければいけないのでしょうか?
chart15042304

自分でプログラミングしてみたら分かります。

巷で販売されている裁量系商材のロジックをそのままEA化したら、
そのほとんどの収支曲線は、綺麗な右肩上がりになる事はありません。

そういった意味では確かに優位性は無いかもしれません。

しかし、それでも有効に機能するのは、
人間特有の裁量判断を交えているからです。

チャートパターン、サポートライン、レジスタンスライン、トレンドライン、
ダウ理論、グランビルの法則、通貨の力関係。。。

このような数字で表す事が困難な要素を
人間が経験によって培った裁量判断で分析して、
ロジックが効きそうな場面を選択しているからこそ、
固定のルール以上の成績を残す事ができているんです。

しかし、だからといって、
ルールのEA化やEA商材の全てを否定しているわけではありませんよ。

上記で主張してきたように、
成績は不安定になり、期待値も下がってしまいますが、
ロジックの特徴を理解して、最低限1以上の期待値を確保できるならば、
放ったらかしでの運用ではなく、相場状況に合わせて、EAの稼働を止めたり、
もしくは、ロングだけ、ショートだけ、という戦略を取ったりするなど、
EAならではの裁量判断を交えていけば、
勝ち続ける事も十分に可能だと思っています。

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