FX初心者が何の勉強もせずに、感情の赴くままにトレードしたら
必ずと言ってよいほど損失が大きく、利益は小さくなり、
いわゆる “損大利小” のトレードとなるでしょう。

そして、FXについて学習していくうちに、
損失はできるだけ小さく、利益はできるだけ大きくする事が重要だと学び
リスクリワードという用語を覚え、”損小利大“のトレードを目指すようになります。

しかし、損失を小さくする事も、利益を大きくする事も
共に心理的にはとても難しく、抵抗を感じてしまう人がほとんどです。

そこで、ある程度の段階になると、
トレードにおけるマインドの影響についても考えるようになっていきます。

確かに、損小利大のトレードは心理的に難しいですが、
ここで発想を転換して、
全く心理的な影響を受けず、しかもとても簡単に
損小利大のトレードが実現できてしまう方法がある事を知っていますでしょうか?

それは、、、
OCO注文を利用する方法です。

OCO注文とは、2つの注文を同時に出して、どちらか一方の注文が約定したら
もうひとつの注文はキャンセルされるという注文方法です。

例えば、現在ポジションを持っていたら、そのポジョションに対する
利益確定の指値リミットの注文と
損失確定の逆指値ストップの注文を同時に出しておいて、
どちらかにヒットしたら、そのトレードは終了となり、
もう一つの注文は取り消される事になります。

このOCO注文を利用すれば、何の心理的抵抗を受けることなく、
簡単に損小利大のトレードが実現できます。
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OCO注文で強制的に損小利大

強制的にでも損小利大のトレードを身に付けたいのなら、
OCO注文によって利確までの距離と損切りまでの距離を
先に決めておくのも一つの方法です。

例えば、デイトレの場合なら
損切りまでの距離をあらかじめ-20PIPSと決めてしまいます。
そして、
利確までの距離をあらかじめ+40PIPSと決めてしまいます。

そして、その条件でOCO注文を出しておけば、
リスクリワード比=2のトレードの出来上がりとなります。

とっても簡単ですね。
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しかし、この時に何もチャート的な優位性が無ければ、
勝率は33%に収まっていくでしょう。

リスクリワード比は良いですが、勝率が悪いので、
スプレッドの分だけ徐々に負けていき、ジリ貧の収支曲線になっていくはずです。

もちろんそれは理解した上ですが、
この段階を起点として勝率の改善を図っていく、
という方針でトレード手法を構築していくのはいかがでしょうか?

つまり、
損小利大を起点として、ここからチャート的優位性を積み上げていく
という方針で手法を構築していくんです。

具体的には、1時間足のトレンドや4時間足のトレンドですね。

1時間足のトレンドを自分なりに定義して
上昇トレンドの定義に当てはまっていたらロングエントリーだけを行い、
OCO注文で損切り-20PIPS、利確+40PIPSを設定しておいて後は放置です。

また、
下降トレンドの定義に当てはまっていたらショートエントリーだけを行い、
OCO注文で損切り-20PIPS、利確+40PIPSを設定しておいて後は放置です。

こうすると、勝率は33%から多少の上乗せが期待できるはずです。

同じく、4時間足チャートについても自分なりに定義しておいて、
上昇トレンドの時はロングエントリーだけ、
下降トレンドの時はショートエントリーだけして
同じくOCO注文でリスクリワード比=2のトレードを行います。

こうして1時間足の優位性プラス4時間足の優位性も加えれば、
更に勝率の上乗せが期待できると思いませんか?
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この時、損切り-20PIPS、利確+40PIPSという数字にこだわる必要もありません。

トレンドの強さ(傾斜具合)やトレンドの位置(初動、中間、後半)によっては、
損切り-10PIPS、利確+20PIPSというように小さく変更しても良いですし、逆に、
損切り-30PIPS、利確+60PIPSというように大きく変更しても良いでしょう。

更には、このような切りのいい固定の数字にするのではなくて、
最初にチャート的に根拠のある損切り位置を先に決めた上で、
その2倍の距離を利確位置とする方法もありますね。

とにかくリスクリワード比だけは変えないようにして、
自分にとって分かりやすいトレンドはどういう状態の時なのか、
勝率を上げられる要素がどこかにないのか、
という視点で手法の改善を図っていくのも手法構築の1つのやり方と言えます。

この手法構築法の良いところは、
「どこで損切りしよう」とか「どこで利確しよう」とか悩む必要がない事です。

OCO注文を設定したらあとは放っておけるので、
マインドの影響を受けないで済みます。

もちろんOCO注文を出した後は、パソコンを閉じてしまっても構いません。
パソコンを閉じるという動作も含めて立派な手法の一部です。

リスクリワード比はどうしても後回しになりがちですが、
上記のように最初に決めてしまい、その後に勝率の改善を図る
というやり方もありますので、気になる人は試してみて下さい。