相関係数という統計学で用いる指標をご存知でしょうか?

これは2つのグループに分かれた数値の関連性、類似性の度合いを示す指標で、
様々な分野で利用されている指標です。

分かりやすい例えでいうと、
アイスクリーム屋さんの売上と気温の関係が挙げられます。

基本的には、気温が高いほどアイスクリームは売れる傾向にあるので、
気温の上昇下降と、売れ行きの好調不調は関連性があると推測されますね。

また、身長と体重の関係もそうでしょう。

基本的には、身長が高いほど体重も重い傾向にあるので、
身長の高い低いと体重の重い軽いは関連性があると推測されますね。

この、売上と気温、身長と体重のように
2つのグループに属する数値を互いに調べて
それぞれどの程度の関連性があるのか、
それを具体的な数値にして表したものが相関係数と言われる指標
です。

相関係数は、-1.0から+1.0までの値を取り、
+1.0に近い数値ほど、同じ動きの関連性が強いと考えられるので順相関
-1.0に近い数値ほど、逆の動きの関連性が強いと考えらえるので逆相関
0に近い数値ほど関連性が無いと考えらるので無相関
と呼ぶようになっています。

ちなみに、ウィキペディアでは以下のように書かれています。

相関係数(そうかんけいすう、英: correlation coefficient)とは、
2つの確率変数の間の相関(類似性の度合い)を示す統計学的指標である。
原則、単位は無く、-1 から 1 の間の実数値をとり、
1に近いときは、2つの確率変数には正の相関があるといい、
-1に近ければ、負の相関があるという。
0に近いときは、もとの確率変数は無相関であるという

このように、-1から+1までの値を取る相関係数を
為替における各通貨ペアの関連性、類似性の度合いを測る尺度として利用したのが、
今回提供する『通貨ペア相関係数一覧表』です。
imgM3d

実は以前から、為替における相関係数については知ってはいたんですが、
それほど興味を持つほどではなかったので、これまでは放置していました。

しかし、昨年に相関係数を題材にしたFX商材が販売されて、
それを検証していくうちに、改めて相関係数について興味を持つようになり、
どうしても自分でも作りたくなって、
今回オリジナルのインジケーターとして開発してみました。

相関係数の計算式自体は決まっていて、以下のようになっています。
correlationcal16022302
これを該当の2つの通貨ペアの時系列の価格に当てはめていく事で、
具体的な数値が求まるわけですね。

そして、それらを複数の通貨ペアの組み合わせとして一覧表にまとめたものが、
通貨ペア相関係数一覧表で、このインジケーターをチャートに設定すると、
以下のように表示されます。(クリックで拡大)
correlationlist16022303

縦と横に書かれている通貨ペアの交差した数値が
その通貨ペアどうしの相関係数になります。

先に、
+1.0に近い数値ほど、同じ動きの関連性が強いと考えられるので順相関、
-1.0に近い数値ほど、逆の動きの関連性が強いと考えらえるので逆相関、
と書きましたが、より詳しく書くと、

相関係数が+0.75 ~ +1.00 = ほとんど同じ動き
相関係数が+0.50 ~ +0.75 = 同じ動きが多い
相関係数が+0.20 ~ +0.50 = 同じ動きが少しある
相関係数が-0.20 ~ +0.20 = 無相関
相関係数が-0.50 ~ -0.20 = 逆の動きが少しある
相関係数が-0.75 ~ -0.50 = 逆の動きが多い
相関係数が-1.00 ~ -0.75 = ほとんど逆の動き

と分類できます。

では、実際にどのくらい類似性のあるチャート形状になっているのか、
上記の一覧表の中から、順相関と逆相関をピックアップしてみましょう。

この『通貨ペア相関係数一覧表』では、
上段と下段の2つの一覧表が表示されますが、上記の例では
上段が15分足レベルの、下段は1時間足レベルの相関係数になります。

では、上段のGBPJPYとUSDJPYの相関係数0.98の場合を見てみましょう。

相関係数が0.98という事は、ほとんど同じ動きのはずですね。

GBPJPY15分足チャート
gbpjpy15m16022304
USDJPY15分足チャート
usdjpy15m16022305

このように、チャート形状、波形がほとんど同じになっている事が分かります。

では次に、下段のAUDUSDとGBPUSDの相関係数-0.82の場合を見てみましょう。

相関係数が-0.82という事は、ほとんど逆の動きのはずですね。

AUDUSD1時間足チャート
audusd1h16022306
GBPUSD1時間足チャート
gbpusd1h16022307

AUDUSDは全体的に上昇トレンドであるのに対して、
GBPUSDは全体的に下降トレンドになっているので、逆の動きであると言えます。

相関係数にはいろんな利用方法がありますが、
このように強い順相関、または、強い逆相関の2組の通貨ペアを並べつつ、
片方の通貨ペアを先行指標として利用して
別の通貨ペアで追随トレードを行うやり方が基本的なトレード方法となります。

その他の指数係数を利用したトレード方法、そして、
この『通貨ペア相関係数一覧表』のより詳しい機能説明は、また次回とします。

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