前回の記事では、
FXの方がテクニカル分析が効きやすい、
テクニカル分析の勉強をするなら、
株式の個別銘柄よりもFXの方が分かりやすい、
という趣旨のことを書きました。

 

そして、その理由として、
・市場参加者の数がFXの方が断然多い
・毎朝の寄付きのギャップアップ、ギャップダウンがない
・個別銘柄は、ダウ先物、日経平均先物、為替市場などに従属して動く
の3つを挙げました。

 

今回は、この理由をもう少し考えてみたいと思います。

 

・市場参加者の数がFXの方が断然多い

最近の株式市場は数年前と比べると低迷していますね。
現在の東証一部の一日の売買代金は1兆円~2兆円ほどでしょうか。

 

それと比較して、為替市場の一日の売買代金は、約400兆円ほどあるそうです。
そしてその規模は年々大きくなっているんだとか。

 

売買代金が大きいという事は、それだけ市場参加者が多いという事で
一部の投機家によって意図的に相場操縦がされにくいという事です。

 

個別銘柄の板の様子を見ていてお分かりになると思いますが、
見せ板という不正行為は日常茶飯事に行われていますし、
一部のディーラーによる価格無視の成行き処分による価格の急騰急落も
日常的に見られる行為です。

 

いくら真面目にテクニカルを勉強したとしても、
このような行為によってチャートが荒れてしまっては、
やはりテクニカルに対する信用性がなくなってきてしまいます。

 

FXに関しても、一部投機家による相場操縦がない訳でもないですが、
個別銘柄と比較したら、その金額規模もはるかに大きくなってしまいますし、
それほど気にすることはないと思います。

 

・毎朝の寄付きのギャップアップ、ギャップダウンがない

個別銘柄に関しては、毎日寄付き値があって、
それが前日の終値と一致するとは限りません。
というか、一致する方が少ないです。

 

また、前日終値付近で寄り付いてくれればいいですが、
そうではなく、前日のダウの動きによっては、
大幅ギャップアップ、大幅ギャップダウンによって
大きく窓を開けて寄り付くということも頻繁に起こっています。

 

テクニカル分析をする際に、連続性のないローソク足では
その信用性も低くなってしまいます。

 

オシレータ系のテクニカル指標を使用しているならば、
一気に数字が飛び上がったり、下がったり、
ラインも一気に急騰したり、急落したりで
非常に分析しづらくなってしまいます。

 

・個別銘柄は、ダウ先物、日経平均先物、為替市場などに従属して動く

個別銘柄が主体的に動くことはあまりありません。

 

寄付き前は、前日のダウの動きに影響されますし、
場中は、ダウ先物、日経平均先物、為替市場の動きに影響されて動きます。

 

ダウ先物が上がれば、日経平均先物も上がり、
それにつれて個別銘柄も上がります。

 

USDJPNが上がれば、リスク志向となり、日経平均先物も上がり、
それにつれて個別銘柄も上がります。

 

感覚的なことですが、大体ザラ場中は東証一部の8割程度の銘柄は
日経平均先物の影響を受けていると思います。

 

従属的に動く個別銘柄よりも、主となっている先物、為替市場の方を
テクニカル分析した方が効きやすいのではないでしょうか。

 

以上の理由により、チャートを元にしたテクニカル分析を
勉強したいと考えているのなら、FXをやることをお勧めします。
もし、FXに関してわからない事があったら、
私まで、問い合わせ、メールなどしていただいて構いませんよ。