トレードと認知バイアス~色眼鏡をかけている事に気づいているか?

オーストリア出身の心理学者、精神科医である
アルフレッド・アドラー氏(1870年-1937年)は
以下のような言葉を残しました。

ピンク色のレンズの眼鏡をかけている人は
世界がピンク色だと勘違いをしている

あなたが会社の廊下を歩いるところを想像してください。

すると、廊下の端で立ち話している女性社員が
あなたを見て、クスッと微笑んできました。

あなたはどのように感じるでしょうか?

自分に好意を持っているのでは?」と思うでしょうか?
スーツや髪形におかしなところがあるのか?」と思うでしょうか?

休みの日に家で寝ているところを想像してください。

すると、外で元気な子供達の遊び声が聞こえてきました。

あなたはどのように感じるでしょうか?

もうこんな時間か。早く起きなきゃ!」と思うでしょうか?
うるさいな。もう少し寝かせてくれよ!」と思うでしょうか?

クリスマスの日にデートの待ち合わせをしているところを想像してください。

すると、相手から30分遅れると連絡がありました。

あなたはどのように感じるでしょうか?

相手の事を考えながら待つのも楽しいなぁ」と思うでしょうか?
大切な日に何やってんだよ!」と思うでしょうか?
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同じ状況、同じ場面に遭遇したとしても
人によって受け取り方は千差万別です。

上記に限らず、同じ体験だったとしても
それを喜ぶ人もいれば、悲しむ人いますし、
それを楽しむ人もいれば、怒る人もいます。

では、なぜそのような違いが現れるんでしょうか?

それは、その人の生まれてきた環境や
その人が受けてきた教育によって形成された”性格“によって決まります。

人が外界との関わりをどのように判断し解釈するのか、
つまり、認知の仕方は、十人十色なわけです。

上記の女性社員の例では、
自分に自信がなくて悲観的な性格、
つまり、そのような認知の傾向を持っている人は否定的に捉えるでしょう。

しかし、
自分に自信があって楽観的な性格、
つまり、そのような認知の傾向を持っている人は肯定的に捉えるでしょう。

ここではどちらが良いか悪いのかを言いたいのではありませんよ。

多くの人間は、
自分が自分だけの独自の認知を持っている事に気づいていない
という事を言いたいんです。

冒頭に、
『ピンク色のレンズの眼鏡をかけている人は
 世界がピンク色だと勘違いをしている』
という言葉を紹介しました。

「全てのものがピンク色に見えるのは、
 世界がピンク色でできているからだ」
と本人は思っているんですが、実際は間違いです。

ただ、ピンク色の眼鏡をかけていることに気づいていないんです。

人間は物事、出来事を見聞きする際には
必ずその人専用の色眼鏡をとおしてしか判断する事ができないのですが、
それを「認知バイアス」と呼びます。

人間は認知バイアス(色眼鏡)を通してしか世界を見る事ができず、
完全で完璧で客観的で中立的な見方はできないようになっているんです。

同じチャートでもトレーダー毎に感じ方は違ってくる

同じチャートを見ていても、
人によっては上昇トレンドと判断しますし、
人によっては下降トレンドと判断します。

同じチャートを見ていても、
人によってはレンジブレイクと判断しますし、
人によってはまだブレイクしていないと判断します。

人によってはチャートを憎むべき敵とみなしますし、
人によってはチャートを利益をもたらす友とみなします。

人によってはチャートを仕事の道具とみなしますし、
人によってはチャートをゲームの対象とみなします。

この違いはどこから生まれてくるんでしょうか?

もちろん先に挙げた通り、
その人の生まれてきた環境や
その人が受けてきた教育によって形成された”性格“により
このような違いとして表れてくるわけです。

そして、それを認知バイアスという言葉で表現します。

つまり、各個人は各個人用の色眼鏡をかけており、
その色眼鏡を通してしかチャートを見る事ができないわけです。
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まず自分が色眼鏡をかけているという事実を受け入れましょう。

そして皆さん、違う色の眼鏡をかけているんですから、
それぞれの目標とする期待値>1のルールが違っていて当然です。

ある人の期待値>1のルールを教えてもらっても
自分にとってはしっくりこないこともありますし、
自分にとって期待値>1になるとは限りません。

逆に、
自分にとっての期待値>1のルールを教えたとしても、
他人にとってはしっくりこないこともありますし、
他人にとって期待値>1になるとは限りません。

どのような期待値>1のルールであっても、
それは他人の色眼鏡を通したうえでのルールです。

もちろん、参考にはなりますが、
自分にとってそれがジャストフィットするとは限りません。
というか、ジャストフィットすることなんて有り得ないでしょう。

ジャストフィットさせるには、
その人の色眼鏡をかけさせてもらうしかありませんが、
それは不可能です。

なぜなら、
先に書いたように、他人の色眼鏡をかけるという事は
他人の認知バイアスをそのまま自分に取り込む事、
つまり、他人の性格をそのまま自分に取り込む事であり、
それは現実問題として100%不可能だからです。

最初は、他人の期待値>1のルールを
まるごと真似る事から始めますが、徐々に自分なりに改良を施して、
自分の色眼鏡でしっくりくるように修正する必要があります。

勝てるルールを教えてもらった。
 これで私は勝ち組トレーダーだ!

なんて短絡的に考えないようにしましょう。

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