FXに関するネット広告を見ると、

月利50%達成!
1年で資金が10倍に!

なんて派手な文言が飛び交っていますが、
そんな事ができるトレーダーは、ごく一部です。

まぁ、神様や相場状況も味方につけた上で
資金管理を無視したギャンプル的なトレードを繰り返せば
上記のような結果を単発で達成できることもあります。

しかし、
毎月安定的に“月利50%達成
毎年安定的に“資金が10倍
となると、そんな事ができるトレーダーは
砂漠の中に埋もれているダイヤを見つけるくらいに発見する事は難しいですし、
あなたがそのような伝説のスーパーカリスマトレーダーになれる確率は、
宝くじに当たる確率よりもはるかに低いでしょう。

というか、そもそも
そんな人間離れしたトレーダーになる必要はないですし、
そこを目指す事自体、現実離れ過ぎて無意味です。

しかし、上記のような派手な広告を何度も目にすると、
悪い意味で潜在意識に刷り込まれて

トレードって儲かるんだぁ
自分もそんなトレーダーになってやろう

と思ってしまいかねません。
sand16111901

最適なレバレッジは?

派手な宣伝文句に惹かれるトレード初心者ほど
ギャンブル的思考になりがちな傾向にあって
資金管理を無視したトレードをしがちです。

というか、トレード初心者は
自分がギャンブル的思考になっている事自体に気づいていないケースが多く、
また、資金管理を無視している事自体に気づいていないケースも多いです。

私のトレード初心者時代を振り返ってみてもそうです。

資金管理という地味な分野の勉強は、全く興味が無くて一切やらずに、
ただただ儲ける事だけを考えて、
資金量に対して過剰なロット数でのトレードを繰り返していました。

また、FX初心者の方から頂く質問メールを拝見する際にも、
資金管理の甘さについて気づかされる事も多いです。

一口に資金管理といっても、様々な考え方があって
どれが正解とは決めつける事はできませんが、
レバレッジという観点から考えるならば、
一般的な認識としては、

デイトレならばレバレッジは10倍程度まで
スイングならばレバレッジは5倍程度まで

が妥当でしょう。

つまり、あくまでも大雑把な概略ですが、デイトレならば、
10万円の資金なら、1回のトレードでは0.1ロット(1万通貨単位)
100万円の資金なら、1回のトレードでは1ロット(10万通貨単位)
1000万円の資金なら、1回のトレードでは10ロット(100万通貨単位)

までにする必要があります。

これを超えるほどのロット数、取引枚数でのトレードは
資金管理の域を超えているという認識を持った方が良いかもしれません。
risk16111902

*参考までに1

「ロット」と「通貨単位」の関係ですが、
1ロット=10万通貨単位
とするのが本来の考え方です。

(しかし、国内のFX会社では、
 1ロット=1万通貨単位
 としているところもありますので注意してください)

もう少し具体的に分かりやすく説明すると、USDJPY=100円ならば、
0.1ロットとは、USDJPYが±0.01円(1PIPS)動くと、損益が±100円幅で動きます。
1ロットとは、USDJPYが±0.01円(1PIPS)動くと、損益が±1000円幅で動きます。
10ロットとは、USDJPYが±0.01円(1PIPS)動くと、損益が±1万円幅で動きます。

たとえば、
1ロットでエントリーして20PIPS獲得できた場合、
20PIPS×1000円幅=2万円
という計算になります。

これを100万円の資金で行ったとしたら
102万円に資金が増えた事になるので、利率2%となります。

*参考までに2

ちなみに、最大レバレッジ25倍を適用して
できるだけ少ない証拠金で1ロット分のトレードをしたい場合、
(USDJPY=100円の前提で)

1ロット=10万通貨単位=10万ドル=1000万円

なので、
1000万円÷25倍=40万円
となり、最低でも40万円の証拠金が必要です。

仮に、40万円の証拠金で1ロットでエントリーして20PIPS獲得できれば
40万円+2万円=42万円となり、利率は5%となりますが、
最大レバレッジでの運用はもちろんお勧めしません。

*参考までに3

リアルトレードを始めるために最低限必要な資金は幾らでしょうか?

FX会社にもよりますが、
MT4では最低限0.01ロットからトレードする事ができます。

つまり、
0.01ロット=1000通貨単位=1000ドル=10万円

これをレバレッジ25倍で運用すれば、
10万円÷25=4000円
となり、4000円あればトレードはできます。

もちろん、FX会社によっては
最初に入金する証拠金の下限が決められている場合もありますし、
クロス円やドルストレートのレートによっては
上記の計算結果の金額は多少上下しますが、
おおよその金額として認識しておいてください。

以上、基本的な算数の計算を幾つか提示しましたが、
資金量とレバレッジとロット数の大まかな関係性が理解できたでしょうか。

To Be Continued…