本題の前に、
まずFXB-Manualの推奨通貨ペアの中には、USDCHFが含まれていますが、
ご存知の通り、先のスイスフランショックの影響で
CHF関連の通貨ペアの日足チャートは全て異常な形状となっているので、
当分の間はUSDCHFには手を出さない方が無難でしょう。

あと、2,3か月くらいでしょうか、ニュースにもスイス中銀の話が出なくなり、
日足チャート上に表示される移動平均線の傾き具合、乖離具合も正常に戻ってから
監視対象の通貨ペアに戻すようにしましょう。

そして本題ですが、
昨日のEURUSDのチャート形状が、サポレジ転換からのブレイクという、
時折見かけるチャートパターンとなり、
これを知っていれば応用が効くと思いますので、今回取り上げてみます。

まず、監視体勢に入ったら、各時間足の健康状態のチェックです。

EURUSDの日足チャートは、明確な下降トレンドで健康状態が “” でしたので、
ここでの掲載は省きます。

そしてこの日の注目は、4時間足チャートです。
eurusd4h15020501

前日、ユーロ買いによって大きく急騰しましたが、
水平に引いたラインによって上昇が止められています。

このラインは少し過去に遡ってみると分かるように、
大きく下方向へブレイクする前は、サポートとして機能していたラインですね。

前回サポートラインの途中には長い下ヒゲ陰線も見られますが、
複数点でのサポートとしては、この位置にラインを引くのが適切でしょう。

そして今回、そのラインで上昇が止められて、
次の動きを模索しているような展開となっていました。

つまり、
前回のサポートラインが今回はレジスタンスラインへ切り替わったような動き
を見せていたんですね。

このようなチャート形状を “サポレジ転換” といいます。

このサポレジ転換を見つけたら、
全体のチャート形状から、次の動きのシナリオを立てます。

今回の場合なら、全体的に下降トレンドですので、このサポレジ転換を起点として
再び下降トレンドに回帰する動きを想定する事ができますね。

そこで、執行時間軸である15分足のチャート形状を確認してみると
以下のようになっていました。

4時間足チャートに引いたライン(1.15331)は、上部にありますね。

そして、チャートの中央に引いた青い縦軸ライン
ロンドン時間開始の16時丁度を示しています。

この16時丁度から私のチャート監視が始まります。
eurusd15m15020502

まずこのチャートを見る時に、
16時丁度の青い縦軸ラインのローソク足を最新として見て下さい。

つまり、それよりも右側のローソク足はまだ存在しないとします。

この日の16時丁度の私は、
このチャート形状からWトップのチャートパターンを確認して、
そのネックラインである水平の赤色ラインのブレイクを
ショートするシナリオを立てていました。

そして17時過ぎに下落が進行し、この赤色ラインをブレイクしていきましたので、
本来ならシナリオ通りにここでショートエントリーすべきなんですが、
私は別の要因から見送りと判断しました。

その別の要因とは、、、EURJPYの動きです。

以下は、この日のEURJPYの4時間足チャートです。
eurjpy4h15020503

チャートに水平ライン(134.347)が引いてありますが、
これは直近のレジスタンスラインを表しており、
この日の前日には、このレジスタンスラインをブレイクしていました。

そして、15分足チャートで同じレジスタンスラインの位置を確認してみると、
以下のようになっていました。
eurjpy15m15020504

EURUSDと同じく、ロンドン時間の17時過ぎには下落が進行していましたが、
そのすぐ下には、このブレイクされたレジスタンスラインが存在していたんですね。

ということは、
もしも、このラインで “レジサポ転換” が起こっているとなると、
このラインで下落が止まる可能性があるわけです。

ということは、
EURJPYの下落が止まるとなると、EURUSDの下落も止まる可能性があるわけです。

なぜなら、
前日の急騰はユーロ買い主導で起きており、
この日のロンドン時間もユーロ主導の動きが見られていたので、
ユーロの動きは連動する可能性が高いと判断できるからです。

タイミングとしては、先のEURUSDが赤色ラインをブレイクした時には、
EURJPYでは、レジサポ転換した可能性の高いラインが
すぐ下まで迫っている状態でした。

よって、
EURUSDでのネックラインブレイクでのショートエントリーは見送ったんですね。

しかし、その後のEURJPYの15分足のチャートの動きを見ると、
あまりこのラインが意識されているような動きをしていませんね。

レジサポ転換の可能性を考慮してエントリーを控えたんですが、
結果的には、どうやら徒労に終わったようだと判断して、
再度、EURUSDのチャート形状を見直しです。

先のEURUSDの15分足チャートを再掲します。
eurusd15m15020502

今度はオレンジラインに注目です。
ロンドン時間以降に、2点でサポートされているのが分かりますね。

また、高値の切り下げも見られますので、
徐々に売り圧力が強まっているのも分かります。

よって、ディセンディングトライアングルのパターンだと認識して、
このサポートラインをブレイクしたらショートというシナリオを立て直します。

そして、22時台にようやくブレイク、赤色矢印が2ヶ所ありますが
最初の赤色矢印でショートエントリー、次の赤色矢印で決済です。

本来のFXB-Manualのルールなら、50~60PIPSで利確するんですが、
このトレードに関しては、レートが1.1400という数字の節目に到着した事、
24時丁度に控えていた指標発表をまたぎたくなかった事から
このタイミングで利確としました。
result15020505

このトレードのポイントは、
大きな時間足チャートのレジサポ転換の把握、
相場を動かしている主役の通貨の把握、
複数チャートの関連性の把握、

ですね。

クロス円であるEURJPYはFXB-Manualでは使わないんですが
私の場合は状況把握のために参考にしています。

複合要素が合わさった応用的なトレードですが、
チャートを見ている時にはこんな事を考えているという参考例として見て下さい。

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