通常、トレード手法というものはインジケーターなどのテクニカル指標を
複数持ち寄って作られるケースが多いです。

その際、初心者の方にありがちなのは、

インジケーターAは有名だから使ってみよう
でも、それだけじゃ物足りないから、インジケーターBも加えてみよう
このインジケーターCって面白そうだから、これも使ってみよう

初心者のうちは、どんなインジケーターが自分に合っているのか
判断できないケースが多いので、仕方がない面もありますが、
こうやって、何となくの雰囲気でインジケーターを選んでしまうと、
有効な手法に辿り着くまでには相当な時間がかかってしまうでしょう。

手法というのは、ジグソーパズルのように複数のパーツ(インジケーター)が
組み合わさって構成されていますが、各パーツの役割、意味を理解していないと、
単にパーツを寄せ集めただけの無意味な束縛になってしまいます。
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手法作りの為に、まず考えなければいけないのは
自分のトレード方針を明確にする事です。

自分の性格、生活に合わせて、
どのようなトレードスタイルを構築したいのかを考える事から始めます。

トレンドの流れに乗る順張り方針で臨むのか、
トレンドの反転を狙う逆張り方針で臨むのか。

コツコツ勝ちを積み重ねる勝率重視型で臨むのか、
一回のトレードで大きな利幅を狙う損小利大型で臨むのか。

その日のうちにトレードを終わらせるデイトレで臨むのか、
数日間ポジションを保有するスイングで臨むのか、
一日のうちで何度も小さいトレードを繰り返すスキャルピングで臨むのか。

少なくともこれくらいは手法を考える前段階で決めておきましょう。

そして、このような方針を実現させるためには
どのようなパーツを選んでいけば良いのか、
という視点でインジケーターを選択していくのが良いでしょう。

手法構築における要件定義、基本設計、詳細設計

私は元プログラマーであり、SE(システムエンジニア)の仕事もしていましたが、
あるシステムを開発する時には、
いきなりパソコンに向かってプログラミング作業をする事はありません。

その前段階の作業として、
必ず「要件定義」「基本設計」「詳細設計」というフェーズを通過した後に
プログラミング作業を行います。

要件定義」とは、今から開発するシステムに必要な機能を明確にしておく工程で、
基本設計」とは、その機能を実現する為の部品構成や仕様を決定する工程で、
詳細設計」とは、その部品構成や仕様をプログラム単位で詳細に決定する工程です。

このように上流工程からトップダウン方式でそのシステムを細分化していきますが、
トレードにおける手法構築作業もこの工程に似ている面がありますね。

いきなりパソコンに向かって、見聞きした情報だけでシステム開発しても
うまくいかないのと同じように、
いきなりパソコンに向かって、何となくの雰囲気で手法構築しても
うまくいかないのは明白です。

まず、要件定義で自分のトレード方針を明確にしておき、
そして、基本設計でそのトレード方針を実現するためのインジケーターを決定し、
さらに、詳細設計でインジケーターの構成やパラメーターを具体的に決定します。

例えば、順張り、損小利大、デイトレというトレード方針で臨むのなら、
自分の性格、生活に最も適した時間軸を選択し、
インジケーターAにトレンドの定義を任せ、
どこまで利大を目指すのかの目安にインジケーターBを採用し、
ストップの目安にインジケーターCを採用し、
インジケーターAの弱点を補完する為にインジケーターDを採用し、、、

このように各インジケーターの役割を理解して、
それらを有機的に組み合わせないと、有効性のある手法は構築できないです。
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そういった意味では、FX商材などで使われているインジケーターは
独自開発のものであれ、既存のものであれ、
それらを有機的に組みわせているケースは多いといえるでしょう。

あなたが今使用しているそのインジケーターは
あなたの手法でどのような役割があるのか、その採用理由を説明できますか?

採用理由が見当たらないインジケーター、
同じような目的で使用している似たような重複インジケーター、
惰性、習慣で表示させているだけのインジケーター、
そんな意味のないインジケーターが混ざっていませんか?

もちろん、「面白そうだから」とか「目新しいから」というのは
採用理由にはなりませんよ。

無機質な寄せ集めではなく、ちゃんと有機的な組み合わせになっているのか
今一度確認してみましょう。