みなさんは、「アメトーーク」っていうテレビ番組を知っていますか?
関東では夜の11時台に放送されているんですが、DVDも発売されていて、
結構人気のあるバラエティ番組ですよね。
毎回ある特定のテーマについて芸人さんたちが熱く語るっていう番組なんですが、
先週の放送では、「将棋楽しい芸人」という事で、将棋が取り上げられていました。
過去の記事でもちょっと触れていますが、私は将棋が好きで、
以前は、翌日が休みならば、夜遅くまでネット将棋を楽しんでいました。
たまたまテレビを見ていたら、将棋好きの芸人さんたちが
いろいろ将棋について語っていましたので、私も楽しく拝見していました。
その番組の中では、将棋好きの芸人さんたちに混じって、
1人だけ全く将棋を知らない、ルールも、駒の動かし方も知らない
芸人さんが参加していました。
その人は、ご存知の方も多いと思いますが、イジられ芸人の狩野英孝さんです。
狩野さんは全く将棋を知らない初心者でしたが、その場で駒の動かし方を教わり、
基本的なルールも教わって、すぐに有段者の芸人さんと対局することになりました。
普通に考えたら、今教わったばかりの初心者と有段者では、
全く勝負にならないのは目に見えていますが、狩野さんのキャラですから、
「何とかなるんじゃない」的なことを言って対局を始めたのですが、
案の定、散々な内容の将棋でした。
飛車が利いている場所に平気で持ち駒の香車を打って、
すぐに相手に取られて悔しがっていたり、
何の警戒心もなく、桂馬をポンポン跳ねて、相手の歩で簡単に取られたり、
一手詰みの局面に全く気づいていなかったりと、
ある程度の将棋経験者なら、打った瞬間に悪手だと分かるような手なんですが、
初心者である狩野さんは、自分が悪手を指した事に全く気づいていないんですよね。
将棋経験者の私からすると「嘘でしょ?」っていうような手を平気で指してきます。
でも、よく考えてみると、それって当たり前なんですよね。
将棋のルールだけを知っていても、実践経験がなければ勝てるわけがありません。
将棋には定跡と呼ばれる勝ちやすいパターンというものがあり、
また、戦略や戦術なども非常に多く存在し、
それらを覚えなければ、勝てるようにはなりません。
そして、将棋は暗記物ではありません。
多くの人と対局をする事で、実際に定跡を利用したり、
その場に応じた戦略や戦術を練り直したりして、経験値を上げていき、
そうした積み重ねが、次の対局へ生かされ、徐々に強くなっていきます。
ですので、狩野さんに限らず、勝ち方を知らない、経験が全くない人は
勝てるはずがないんですよね。
狩野さんの将棋の内容を見て、自分が初心者だった頃を思い出したんですが、
おそらく将棋の初心者と有段者では、
将棋盤(局面)の見え方自体が違っているんでしょう。
有段者は局面をパッと見ただけで、今の状況が先手優勢なのか、後手優勢なのか、
それともまだ難しい状況なのか、すぐに形勢判断を下す事ができますが、
初心者は、そんな形勢判断などは全く分からないでしょうし、
やったとしても間違った判断を下す確率が高いです。
この記事を読んでいる人の何割が将棋のルールを知っていて、
実際に指した経験があるのか分かりませんが、将棋を知らない人からすると
局面をパッと見ただけでどっちが有利なのか判断できるというのは、
とても信じられないことに映っているかもしれません。
そして、多くの実戦、勉強によってそういった能力を身につけたんだろうと
想像できると思います。
と書いているうちに、また長くなってしまいました。。。
本当はここからFXへつなげていく予定だったんですが、
あまり長くなり過ぎると飽きてしまうかもしれませんので、
この続きはまた次回にしておきます。
将棋を知らない人には退屈かもしれませんが、
次回、もうちょっとだけお付き合いくださいませ。
“FXも将棋も大局観が重要” への2件のフィードバック