昨日もいつも通り16時にチャート監視を始め、
日足から15分足までのトレンドを確認したのち、エントリーポイントを絞り込み、
17時過ぎてから、EURUSDが軽く上昇した後の再下降を
ショートエントリーしました。
利確目標は前日の安値だったので、
その付近にアラームを設定してしばらく放置していると、
程なくしてアラームが鳴り、利確位置に到達したと思い、
改めてチャートを確認してみると、、、
目を疑うような爆下げとなっていて、
利確目標だった前日安値もはるかに下回る位置まで下げていました。
他のEURJPY,USDJPYの動きなどから、
ユーロに関するイレギュラーなニュースが出たと直感しましたが、
とりあえずニュースは横目で確認するとして、
保持していたEURUSDのショートポジションの動きを冷静に監視して、
1分足チャートの買い転換で、まずはポジションの半分を利確、
残りのポジションは、15分足チャートの長い下ヒゲ陰線が出現したのを見て、
早々に利確手仕舞いとしました。
そして、ポジション保有中に出たニュースとは、、、
もう既に知っている人も多いと思いますが、
スイス中銀によるEURCHF=1.2000の防衛ラインの撤廃
という発表ですね。
3年以上も維持していたこの防衛ラインを撤廃するという突然の発表に
為替市場は一瞬にしてパニックとなって、スイスフランは暴騰、
ほんの数分でEURCHFは何千PIPSも下落する事になりました。
上記は暴落時のEURCHFの1分足チャートですが、
暴落前の1.20から最安値の0.84まで
わずか20分程度で到達してしまうほどの急落ぶりです。
つまり、たった20分で3600PIPSも下落してしまったわけです。
単純に比較する事はできませんが、
もしもUSDJPYが現在の116円から80円にまで、
わずか20分で3600PIPSも下げてしまったとしたら、、、
その異常ぶりが分かると思います。
チャートシステムやFX会社によっては、
価格の真空地帯を異常なスピードで下落する為に
値が付かずに安値の位置が違ったり、
または、EURCHFの取引自体を中止しているところもあるようです。
私は普段、CHF関連の通貨ペアは取引対象にしていないので、
今回の突然の発表でも悪影響はなかったですが、
中には、一瞬にして、自分の知らないうちに口座資金が空っぽになってしまった、
というトレーダーもいるでしょう。
「政府が1.2000を割らせないと言ってるんだから、1.2000付近まで下がったら
絶好の買い場。そのまま保持していれば、いつかは政府が買い上げてくれる」
と信じたトレーダーは全世界でたくさんいたでしょう。
私が参考にしている、あるFX会社の通貨ペア別価格帯別ポジション比率を見ると、
暴落前のEURCHFには、1.2000を背にして、その少し上の価格帯に
山のような大量の買いポジションが溜まっていました。
それが今回の暴落で一瞬にして含み損となり、
損切りを設定していなければ間違いなく大損害、最悪破綻ですし、
注文の少ない真空地帯の中での下落ですので、
たとえ損切り注文を入れていたとしても、まともに約定されず、
想像以上のスリッページとなって、やはり大幅損となったでしょう。
EURCHF月足チャート
トレーダーとしての対応は?
為替市場はいつ何が起こるか分かりません。
自分の資金を守れるのは自分だけです。
そして、資金を守るための最も有効な方法は
損切り設定と適切なポジションサイズです。
この2つさえキチンと意識していれば、
回復不可能な状況に追い込まれる事はないはずです。
不測の事態に遭遇した場合は?
まず、今回の暴落前のEURCHFに関しては、
テクニカルに基づく売買判断ができる状況ではなかったはずです。
スイス中銀による1.2000の下支えだけが唯一の判断材料であり、拠り所でしたので、
チャートに基づく判断ができないのなら、まず近寄らない方が無難です。
再現性のない、繰り返し利用できない手法ならやらない方がマシです。
それでも今回は、EURCHFだけでなく、その他にも各トレーダーの思惑によって、
“リスク回避“という名目で大きく乱高下する通貨ペアが目立ちました。
そのような場合は、どのように対応したら良いのか。。。
私の場合は、様子見です。
市場がイレギュラーなニュースに右往左往して、
ちょっとしたパニック的な様相を呈している時には、傍観しているのが一番です。
「せっかく大きく動いているんだから、エントリーしないと損!」
初心者の頃の私なら、ワクワクしながらこのように考えたでしょうが、
今の私にとっては、このような突発的なニュースによる乱高下は
面倒くさくて、やる気を無くす要因でしかありません。
自分のルールに則ったエントリーポイントが現れてくれば、
トレードする可能性はありますが、
テクニカルが効きにくい相場に無理に参加する必要はありません。
為替市場はなくなりません。
何もせずに見送るのが一番です。
FX会社のアルパリUKが破綻。それにより、アルパリジャパンも連帯破綻?
そして、こちらも既に知っている人がいるかもしれませんが、
今回のスイスフラン関連の急激な動きによって
大手のFX会社のひとつであるアルパリUKが破綻したようです。
そしてそれに伴い、その子会社であるアルパリジャパンに関しても、
全てのユーザに対して保有ポジションの強制決済の措置、
及び、入金、口座開設の中止が決定しています。
以下がアルパリUKからのアナウンスです。
「スイス国立銀行が対ユーロでの上限を撤廃したことにより、
スイスフラン関連の通貨ペアを中心に相場が大きく変動、
また流動性の低下が生じました。
その影響により多くのお客様が有効証拠金を上回る損失を被りました。
お客様が損失をカバーできない場合、当社に引き継がれます。
その結果、アルパリ(UK) Limitedは本日(2015年1月16日)をもって破綻致します。
お客様の資産はFCAの規定に基づき引き続き当社の資産とは分別して管理されております。」
そして、以下がアルパリジャパンからのアナウンスです。
なお、本決定に基づき、誠に不本意ながらお客様がアルパリジャパンにて、
現在お持ちのポジションを早急にすべて強制決済させて頂くことと
なりましたことをご報告させていただきます。また同時に新規ポジションをお持ちいただく事、入金、口座開設につきましても今後一切を中止とさせていただきますことをご了承頂きたく存じます。
日本におきましても、お客様からお預かりしている資産はすべて完全信託保全の対象となっております。その他今後の対応については決まり次第、あらためてご報告させていただきます。
という知らせが来ています。
アルパリジャパンの口座を開設して、そこに投資資金を入金している方は
アルパリジャパンのホームページとアルパリジャパンからのメールを確認して、
ご自身の資金を守るために、最大限の努力をなさってください。