先日、メジャーリーガーのイチロー選手が
マーリンズと1年契約を結んだ事が報道されましたね。
ようやく次の移籍先が決まってくれて嬉しいですが、
マーリンズの外野手は鉄壁の布陣と言われているようで、
3人のレギュラーはほぼ固定となっています。
ですので現時点では、イチロー選手は第4の外野手、控え選手扱いとなっていて、
レギュラー選手が休養、故障した時に出場するか、
もしくは、代打で出場する事になりそうです。
メジャーリーグでの3000本安打達成には遠い道のりとなりそうですが、
長いシーズン中には何があるか分かりませんからね。
もしかしたら案外簡単にレギュラーを獲れたりする事だってありますので、
イチロー選手らしく、いつも通り淡々とプレーしてほしいです。
そんなマーリンズとの契約をヤフーニュースで読んだ時に、
過去に、イチロー選手が記者の質問に答えた記事が紹介されていました。
2009年のことだったが、イチローは首位打者をツインズのマウアーと
競っていた。ある記者が「今日のマウアーの成績が気になるか」と聞いたところ、
「全く気にしない。自分のコントロール外のことだから」と答えた。全く正しいと思う。
タイトルとは、ライバルとの相関関係によって決まる。
.330で首位打者になれることもあれば、.350でもダメな時もある。制御不能な相手の成績を気にするより、
自分がやるべきこと、できることに集中したほうが遥かに生産的だし、
無駄なストレスも少ない。この年、イチローは.352だったが、マウアーはその上をいく.365。
結果的にタイトルを手にすることはできなかった。しかし、自らの事をやりきったイチローに
後悔の念は少なかったのではないか。
さて。あなたはこの記事を読んでどのように思いましたか?
もしもこの記事を読んで、すぐにトレードとリンクできた(してしまった)人は
あなたの思考回路は既にトレード向きに変化しているのかもしれません。
私の場合、良くも悪くも何でもトレードと結び付けてしまう癖が
思考回路の中にできあがっているようで、上記の記事を読んだ時も
すぐにトレードとの類似性に気づいた、というか、関連付けてしまいました。
ここまで言えば、分かる人も多いと思いますが、
「全く気にしない。自分のコントロール外のことだから」
この言葉。トレードにも全く同じように当てはまりますね。
自分の意思で動かす事ができない、制御する事ができないものに対して、
気を揉んでも全く意味がありません。
そして、トレードにおいて、
自分の意思で動かす事ができない、制御する事ができないものとは、
「チャートの動き」
です。
チャートの動きとトレーダーは、全く独立した事象であり、
トレーダーの意思をチャートに反映させる事はできません。
(無茶苦茶大口トレーダーなら別ですよ)
にも関わらず、ほとんどのトレーダーは、自分の意思をチャートにぶつけています。
なんとかして、チャートの動きをコントロールしようとします。
「あともう少し!利確位置まで上げてくれ!」
「分割してナンピンすれば、何とか逃げれるだろう」
「監視時間が短いからなるべく早くエントリーしよう」
「昨日は損失で終わったから、今日はリベンジだ!」
あなたの意思、都合、念、情、怨はチャートへは届きません。
あなたがどれだけ焦っても、心配しても、イライラしても、気に病んでも、
そんな事はチャートの動きには一切関係ありません。
あなたがやるべきは、チャートの動きに心が翻弄される事ではなく、
自分のコントロール内にあるものに意識を集中させる事です。
具体的には、
事前に決めたルール通りに、シナリオ通りに、淡々とマウスをクリックする事
です。
あなたは自分で自分自身に余計なストレスをかけていませんか?
チャートの動きはあなたのコントロール外であり、
そうしたコントロール外のものに心が翻弄されてしまう虚しさ、無意味さに
心底気づくようになると、無駄なストレスも少なくなります。