勝率とリスクリワード比は反比例の関係にあります。

勝率を上げようとすると、リスクリワード比は下がってしまいますし、
リスクリワード比を上げようとすると、勝率は下がってしまいます。

そんな中、自分の性格や生活スタイルに適している
勝率とリスクリワード比の関係性(優位性)を見つけて、
期待値>1の手法を構築していく必要があります。
graph18100101

単純に考えるならば、
勝率が50%ならば、リスクリワード比が1より大きくなっていれば
期待値>1の手法として成立します。

リスクリワード比が1ならば、勝率が50%を越えていれば
期待値>1の手法として成立します。

でも、、、そのルールがなかなか見つからないんですよね。

皆さん、期待値>1を見つけ出そうと
必死になって検証しているんですが、
一旦、基本に立ち返ってみましょう。

期待値>1を見つけやすい場面とは、
チャートのランダム性が少なくて方向性のある場面です。

つまり、トレンドの場面です。

トレンド場面を見つけ出して、
そのトレンド方向へ仕掛けていけば、
そのトレンドが味方になってくれて
自然と勝ちPIPSが積み重なっていくと思いませんか?

もちろん、どの程度のリミットにするのか、
どの程度のストップにするのかによって勝率は変わってきますが、
仮に、リスクリワード比を1程度にして、
つまり、リミット幅とストップ幅を同程度に設定していれば、
トレンドが味方になってくれて、その分だけ勝ちトレードが多くなり、
少なくとも勝率50%超えは期待できると思いませんか?

リスクリワード比を1にしてトレンドに乗った過去10年間の検証

トレンドフォロアーであれば、基本的なトレード戦略は
トレンド場面を見つけて、そのトレンドに乗ること
です。

このトレード戦略を細分化すると、

  • トレンドをどのように定義づけするか
  • エントリー条件をどのように決めるか
  • 利確条件をどのように決めるか
  • 損切り条件をどのように決めるか

になります。

トレンドをどのように定義づけするか

移動平均線やボリンジャーバンドを使ったり、
MACDやADXなどのサブウィンドウ系のインジケーターを使ったり、
ダウ理論を使ったり、さらには、
それらを複数組み合わせても良いでしょう。

エントリー条件をどのように決めるか

上昇トレンドなら、
下がっているところを逆張り的にエントリーするのか、
下げから上昇に転じるところを押目のようにエントリーするのか、
前回の高値抜けでエントリーするのか。

利確条件をどのように決めるか

上昇トレンドなら、
前回高値付近で決済するのか、
インジケーターの高値圏で決済するのか、
トレンド転換するまで、できるだけ引き伸ばすのか。

損切り条件をどのように決めるか

上昇トレンドなら、
前回安値割れで損切りにするのか、
固定PIPSで損切りにするのか、
トレンド転換するまで損切りしないのか。

などが一般的な条件候補です。

これらの条件を自分なりにいろいろ変えて検証し、
期待値>1を見つけるようにします。

検証トレードとしては最低でも100回ほどは行い、
結果、合計でプラス収益になっていれば手法候補になります。
analyse18100102

そうは言っても、
トレンドに乗るだけで
 本当に期待値>1のルールが見つけられるのか?

と思っていませんか?

そうは言っても、
これまで自分なりに検証してみたけど、
 トレンドに乗った手法で期待値>1のルールを
 見つけられなかったので諦めた

という経験をしてないですか?

期待値>1のルールが見つけられない人からすると、
疑問、不思議に思うかもしれませんが、
でも、私の経験からすると、
適切なトレンドに乗って、適切なエントリーと適切な決済を行えば
期待値>1になることは確かです。

その証拠に、と言っては何ですが、
私が自分でトレンドの定義をし、
自分でエントリー条件と決済条件を決めて
過去10年間のバックテストを行った結果を掲載します。
backtest18100103
重要項目を確認すると、
取引回数=2371
プロフィットファクター=1.30
勝率=55.12%
リスクリワード比=40.39/38.24=1.06

となっています。

収益曲線も右肩上がりになっていて、
10年間という長期にわたって機能していますね。

ちなみに、
上記バックテストでの具体的なルールは秘密ですが、
トレンドの定義にはダウ理論を用いており、
エントリーは逆張り的に行っており、
リスクリワード比は1程度にしています。

つまり、トレンドが発生したら逆張り的にエントリーして、
同幅のリミットとストップを設定するだけの単純なロジックです。

もちろん、細かいフィルターもありますが、
適切なパラメーター設定であれば、つまり、適切な条件であれば
このように長期間に渡って機能し続けます。

当然ながら、このロジックだけに優位性があるわけではなく、
その他の組合せであっても、つまり、
その他のトレンド定義、エントリー条件、決済条件であっても
それらが機能的に関連付いていれば優位性が見られるはずです。

このバックテストは私がプログラミングしたもので、
ロジック一致場面で機械的にエントリーを繰り返した結果ですが、
実際の裁量トレードとしては、エントリー時に環境認識を行って、
より精度を上げていく作業を行います。

つまり、レジサポの存在を確認したり、通貨の強弱を確認したり、
MTF分析をしたり、指標発表の時間帯を確認したり、
市場のテーマ、雰囲気を感じ取ったり、等々。

このような環境認識を行って、エントリーポイントを厳選すれば、
機械的なエントリーよりも、さらに勝率が上がっていきます。

上記結果では、勝率が55.12%、リスクリワード比=1.06でしたが、
適切な環境認識と適切な裁量判断を加える事で、
勝率は60%超え、リスクリワード比は1.5超えにする事も可能です。

となれば、プロフィットファクターも2を越えますね。

要するに、
適切にトレンドを定義し、適切なエントリー条件と決済条件を決めれば
期待値>1のルールは見つけられますし、
それに適切な裁量判断を加えれば、より収益が増していくわけです。

今一度、”トレンドに乗る“という意味を再確認してみませんか?