ある日、チャートを監視していると、
上値抵抗線(レジスタンスライン)がはっきりしている通貨ペアを見つけました。
そこで、価格が上値抵抗線を抜けた時にロングエントリーする
ブレイク買いを狙うことにしました。
虎視眈々とその時を待ち、
上値抵抗線を勢いよく上にブレイクしたその瞬間に
「えい!」とロングの注文ボタンを押します。
、、、しかし、、、
エントリーしたその瞬間から上昇の勢いが弱くなって反落、
再び上値抵抗線を割ってきてしまいました。
しばらく粘ってみるものの、下向きの動きは止まらず、
どうやら「ダマシ」に引っかかったしまったようで、
仕方なく損切り決済としました。
翌日、チャートを監視していると、
上値抵抗線(レジスタンスライン)がはっきりしている通貨ペアを見つけました。
そこで、価格が上値抵抗線を抜けた時にロングエントリーする
ブレイク買いを狙うことにしました。
しかし、昨日の反省を踏まえ、「ダマシ」に引っかからないように
今度は上値抵抗線をブレイクした瞬間を狙うのではなく、
ローソク足の終値を待って、ブレイクが確定したのを確認してから
エントリーすることにしました。
虎視眈々とその時を待ち、
上値抵抗線を勢いよく上にブレイクしましたが、
終値でちゃんと抜けていることを確認するまで待ちます。
、、、しかし、、、
価格はブレイクした時の勢いのままグングンと上昇し続け、
ローソク足が切り替わって終値を待った時には、
上値抵抗線のはるか上空にまで価格が上がってしまいました。
しばらく様子を見るも、価格は堅調に推移し、
今さらエントリーすることもできず、
結局トレードチャンスを逃してしまいました。
「終値を待たずにエントリーすると反落する。。。
終値を待ってエントリーしようとすると取り残される。。。
いったいどうすればいいんだ!」
こんな風に考えているトレーダーは多いのではないでしょうか。
ローソク足の終値を待たずにエントリーしたほうが良いのか、それとも
ローソク足の終値を待ってエントリーしたほうが良いのか、それとも、
両方のやり方を使い分けたほうが良いのか。。。
これはブレイク系の手法を行う際の永遠のテーマとも言えますが、
個人的にはこの答えは簡単です。
要するに、
“自分の性格に合っている方に、
自分にとって期待値の高い方に統一する”
これが答えです。
検証により自分にとって期待値の高い方に統一する
終値を待つのか、終値を待たないか、というのは、
何とかしてブレイクのタイミングの精度を上げよう、
何とかして勝率を上げようとするトレーダー心理からきていると思われますが、
そもそも論として、この考えの方向性が違います。
ブレイク系というのは、
勝率を上げることが主題ではなくて
損小利大を目指すことが主題の手法です。
なので、エントリータイミングに拘ることは枝葉末節に囚われて
大局を見失っているとも言えます。
それよりもリスクリワード比を上げるにはどうすれば良いのか、
そちらに拘るべきでしょう。
つまり、終値を待つか or 待たないか は枝葉の部分なので、
それほど神経質になる必要はないという前提で、
あえて答えを出すのなら、上記のように
どちらかに統一しておいた方が心理的にも迷いが減って良い
と思います。
で、実際にどちらに統一すればよいのかは、
検証して決めます。
終値を待たないやり方で実際にデモトレードを繰り返して、
その期待値や自分のやり易さを判断します。
そして、
終値を待つやり方で実際にデモトレードを繰り返して、
その期待値や自分のやり易さを判断します。
その結果、自分の性格に合っている方に、
自分にとって期待値の高い方に統一すればよいだけです。
こうしてどちらかに決めたら
あとは自分の検証を信じて、そのやり方だけに注視します。
その場の雰囲気で、終値を待ったり、待たなかったりを適当に判断していくと、
手法に統一性が無くなります。
手法に統一性がないから
「抜けた瞬間にエントリーした時に限って急落する」
「終値でエントリーしようと思った時に限って勢いよく伸びる」
なんて余計な心の声が聞こえてくるんです。
デモトレードで検証を繰り返し、
自分にとって相性の良い方で統一すれば、
上記のような被害妄想は無くなります。
ちなみにですが、
私の場合は終値を待ってからエントリーするケースが多いです。
(絶対に終値を待ってから、
というように統一しているわけではないですが、
まぁ、私の場合は経験値が多い裁量トレーダーなので。。。)
終値を待ってからエントリーするので、
エントリーできずに置いて行かれるケースも多いですが、
それはそれで仕方ないと割り切っています。
相場は永久にやってきます。
今発生したブレイクに必ず乗らなければいけない理由なんてありませんから。
自分で検証した結果、
期待値>1だと分かっているトレンドだけに乗れれば良いわけですから。
それよりも”ダマシ”が減ったことによる
心理的ストレスが少なくなったことの方が私にとっては重要です。
相場は意地悪をしません。
相場はあなたを見ていません。
被害妄想から抜け出す最も効果的な方法は検証です。
あなたも自分で検証し、
あなたにとって期待値が高い、ストレスが少ない方で
トレードするようにしてください。