マルチタイムフレーム(MTF)分析の観点から、
チャートパターン、及びボリンジャーバンドの形状を元に、
現時点で分かる範囲でのユーロドルのシナリオを考えてみましょう。

ユーロドル日足チャート
eurusd1d140810
7月中旬から-1σに沿った巡航速度の下落が継続していましたが、
最新のローソク足では僅かに-1σを上回てきました。

ボリンジャーバンドの先端も内側を向き始めており、
かなりの長期間-1σ以下での推移でしたので、これによって
とりあえずは、ワントレンドの綺麗な下降は終了となったかもしれません。

しかし、いつの間にか赤色の200日移動平均線が下向きに方向を変えてきました。

ですので、過去チャートを見ても分かる通り、
今後は数ヶ月、もしくは数年単位で下向きの動きが優勢となる可能性もあります。

直近の動きとしては、-1σを越えた事で、
まずは直上のオレンジラインを目指すんでしょうか。

このラインは、ブレイクされるまでは下値支持線として機能していたラインで、
ここを割れた事で今度は上値抵抗線に切り替わっている事も考えられます。

よって、現状の判断としては、
-1σを越えた事で様子見となっていますが、
直上のオレンジラインを超えるようなことになれば買い目線に変更します。

しかし、このラインで反転下降したり、
もしくは、すぐに-1σ以下に戻るようなら売り目線継続となります。


ユーロドル4時間足チャート
eurusd4h140810
当初、オレンジラインで引いたような下降チャネルラインを見ていましたが、
その上値抵抗線を越えてからは買い目線に変更しました。

しかし、明確な上昇トレンドにはならず、安値圏での持合相場に変化しています。

ちなみに、私が4時間足チャートを見る場合の縦軸の目盛幅は
どの通貨ペアも約60PIPSほどに揃えるようにしています。

この辺りは経験則による判断ですが、私にとっては一番見やすい幅ですね。

この縦軸を収縮させる事で上記の下降チャネルラインも
急勾配にしたり、緩勾配にしたりと
いくらでも恣意的に変える事ができてしまいますので、
チャートを見る時には注意したいですね。

直近の動きとしては、+1σを越えてきていますので、
今から上昇トレンドが始まるかもしれませんが、スクイーズ期間を経ていないので、
エクスパンションに発展するかどうかは微妙な感じです。

一応、上目線ですが、はっきりしないチャート形状ですね。


ユーロドル1時間足チャート
eurusd1h140810
先週の前半は狭いスクイーズ状態でしたが、それを下方向へブレイク、
エクスパンションに発展しましたが、直近では元の位置まで戻ってきています。

チャートパターンとしては、黄色ラインで引いたようなWボトムからの
赤色で引いたネックライン超えに至り、そして
オレンジラインで引いた週前半のブレイク時の安値もギリギリ回復している状態です。

そして、+1σ上での推移が続いていますので買い目線で見る事になりますが、
ローソク足の本数からすると、もうそろそろ下げてきてもおかしくなさそうです。

今後の動きとしては、
オレンジラインが再びサポートに切り替わるのか、
それとも、赤色ラインがサポートに切り替わるのか、
を見ていきます。

デイトレとしての総合判断

日足は下降トレンド終了、4時間足は上昇トレンドの初期、
1時間足は上昇トレンド中ですので、まずは買い目線で見ていきます。

もしも、このまま上げ続けた場合は、
日足のオレンジラインが上値抵抗線となる可能性もあるので、
この付近に差し掛かったら一旦様子見、そして、ブレイクするような事になれば、
再度、買い目線で見ていきます。

また、綺麗に上げ続ける事がなくでも、
1時間足チャートの赤色ネックライン上にあれば、
とりあえずは、買い方針で臨んでいきます。

ショートに関しては、
逆に、1時間足チャートの赤色ネックラインを割り込んできたら
売り目線に変更します。

日足チャートの-1σ超えが単なるオーバーシュートという可能性もありますし、
日足レベルでの安値圏持合に移行する可能性もありますね。

その場合は、売り買い両方で臨むのではなく、
基本的には売りのみで見ていった方が良いでしょう。

ユーロとドルのファンダメンタル的な要素に変化がないので、
個人的な思惑では下方向がやりやすそうです。