会社で仕事をする際、知識を増やし、スキルを身に着けるときの方法論として、
“自分で考えて自分で行動する“と”他人から言われたとおりに行動する“という、
2種類の方法が存在すると思います。
どちらが良いとか悪いとか、そういうものではないです。
一般的には”自分で考えて行動する“ことが優秀だと思われがちですが、
必ずしもそうとは限りません。時と場合に依ります。
例えば、会社に入ってまだ数日の新入社員に
仕様書を見せず、先輩にも教わらず、知らない言語のプログラミングをお願いしても無理です。
自分で考えて行動しようにも、何も手掛かりがないので立ちすくむだけでしょう。
最初は”他人(先輩)から言われたとおりに“教わるのが効率的です。
“自分で考えて自分で行動する“のが有益になるのは、
その分野について、ある程度の知識とスキルを身に着けた後からです。
その分野についての知識+スキル、そして+経験が組み合わさることで、
それらを再構成して自分だけのオリジナルの発想、思考、アイデアなどが生まれ、
そこから会社内での自分だけのアイデンティティが確立していきます。
TPOに応じた学習方法があるので、適材適所で使い分けるべきです。
そして、その考え方はトレードにおける学習でも同じといえるでしょう。

FX商材で学ぶなら、まずは書いてあるとおりに実行する
FX初心者が行うトレードの学習方法としても、まず最初は、
“他人から言われたとおりに行動する“を適用したほうが効率的です。
つまりそれは、書籍やFX商材による学習です。
(書籍やFX商材に頼らず、いきなり”自分で考えて自分で行動“しても、
それは無謀でしかないことは理解できると思います)
書籍やFX商材に書いてあることをそのまま受け入れ、そのまま実行するのが良いのですが、
実は…これはこれで難しかったりします。
なぜなら、
“人はそのまま実行したりせず、自分のフィルターを通して
無意識のうちに、やることとやらないことを区別しているから”
です。
例えば、FX商材の中にやるべきことが10個書かれていたとします。
とすると、読者はその10個にフィルターをかけ、
「う~ん、これは自分には無理だなぁ」
「どうだろう?これはやっても意味ないかなぁ」
「これは理解できないから後回しにしよう」
等々、いろんな言い訳を用意して、結局10個のうち7個くらいしかやらなかったりするんですね。
しかも、その残った7個についても、書かれたとおりに実行するのではなく、
「別のインジケーターに変えたほうが効率良さそう」
「ストップ幅はもう少し狭くしたほうが良いだろう」
「トレード記録をつけるのにこの項目は要らないだろう」
等々、自分なりの判断で、やるべきことを変えてしまうことも多いです。
こうなってしまうと、FX商材で勉強しているにも関わらず、もはや
“他人から言われたとおりに行動する“とは言えません。
“自分で考えて自分で行動する“と”他人から言われたとおりに行動する“の
悪い意味でのハイブリッドです。
冒頭に書いたように、まず最初は、
“他人から言われたとおりに行動する“で学習することが重要。
特定のFX商材で勉強すると決めたら、そこに書いてある通りに学習し実行する。
その際、余計なことを足さない、余計なことを引かない。素直にそのまま実行すること。
期待値>1が実現できていないトレーダーの生半可な知識の組合せで構築された
トレードに関する論理武装なんて意味がないです。
逆に、その論理武装が正しい知識の構築を邪魔していることを疑うべきです。
期待値>1が実現できていない自己流の判断をFX商材の勉強に毎回持ち込んでいたら
期待値>1が実現できないのも当然といえるでしょう。
FX商材に書いてあることが正しくないかもしれない、余計なことが書いてあるかもしれない、
心理的にやりづらいことがあるかもしれない、自分の生活スタイルに合わないかもしれない。
それでも、できるだけ忠実に、素直に、そのまま実行したほうが良いです。
自分のこれまでの先入観を持ち込まないほうが、
トレーダーとしての新しい扉が開く可能性が高まります。

学びの段階を示す言葉として、”守破離“が用いられます。
過去に私のブログでも書いていますが、簡単に復習すると、
守とは、師の教えや型を忠実に守り、基本を身に着ける段階
破とは、学んだ内容に新しい工夫を加え、既存の型を破る段階
離とは、師から離れて自分なりの独自の型を確立する段階
です。
これはトレードの学習でも同じですが、ここで重要なのは、
破や離に進むためには、まず守の段階で期待値>1が実現できていなければいけないことです。
勘違いしないでほしいのが、
破や離に進んでようやく期待値>1が実現できる、ではないです。
守の段階で期待値>1が実現できた人だけが、破や離へ進む権利を得るんです。
どの分野でもそうですが、結果を出していない人は先に進めません。
基本ができていない人は、その先の応用へは進めません。
トレーダーにおける結果を出すとは、期待値>1を実現することです。
つまり、期待値>1を実現できていない人が、
学んだ内容に新しい工夫を加えたりしてはいけませんし、
ましてや、独自の型を確立するなんて、もってのほかです。
まだ結果を出していないトレーダーがFX商材で勉強するなら、
勝手に破や離の段階に進むのではなくて、
まずは守だけを忠実に実行し続ける必要があるんです。
そして、守だけで期待値>1を実現する必要があるんです。
あなたがこれまで培ってきたトレードに関する知識やスキルを
一度、整理・整頓し、棚卸ししてみるのも良いかもしれません。
もしかしたら、間違ったまま、意味不明なまま使っていて、
それがトレーダーとしての成長を邪魔していた可能性も?
まずは守です。守だけです。それだけを意識して学習してみてください。




