トレンドとは一定方向に相場の流れが継続している状態を指す言葉ですが、
一口に”トレンド“といっても、
その強さや振幅によって、様々なチャートパターンに分かれます。
なので、それらのチャートパターンを理解しないで、ただやみくもに、
「上昇トレンドだからロング」
とか、
「下降トレンドだからショート」
としたとしても、適切な位置でエントリーできるとは限りません。
よくあるのが、
上昇トレンドなので高値抜けでロングしたにも関わらず、
すぐに下げてしまい、結局損切りになるが、
その後再び上昇トレンドに戻ってきてトレンド自体は変わらない。
上昇トレンドなので押目でロングしたにも関わらず、
そのまま下げてしまい、結局損切りになるが、
その後再び上昇トレンドに戻ってきてトレンド自体は変わらない。
つまり、全体的なトレンドの把握はできていて
上昇トレンドでロング、下降トレンドでショートしているにも関わらず、
損切りにかかってしまうケースですね。
これはトレンドは分かっているんだけど、
その強さや振幅が分かっていないトレーダーによく起こる現象です。
そこで今回は、
マーフィーのFX投資術の中のスーパーボリンジャーを使った
4種類のトレンドを解説していきたいと思います。
スーパーボリンジャーを使って4種類のトレンドを区別する
まず、スーパーボリンジャーは大局観の把握に利用するケースが多いです。
例えば、
1分足や5分足でデイトレする時には、1時間足チャートで、
1時間足や4時間足でスイングする時には、日足チャートで、
つまり、執行時間軸よりも一段大きな時間軸でスーパーボリンジャーを利用する事で
大きな流れが把握できるようになるわけですね。
そして、具体的なトレンドの種類ですが、
マーフィー氏は以下のような4種類に分類しています。
- 勢いのあるランナウェイ相場
- 巡航速度のトレンド相場
- 緩やかなトレンド相場
- 基調としてのトレンド相場
これらをひとつずつ解説していきましょう。
1.勢いのあるランナウェイ相場
・+2σラインに沿って推移している上昇トレンド
・-2σラインに沿って推移している下降トレンド
±2σに沿って推移している状態はトレンドの勢いが強い事を示しています。
なので、上昇トレンド中には、なかなか押目を作ってくれないですし、
下降トレンド中には、なかなか戻りを試してくれないケースも多いです。
また、うまく乗れれば短時間に大幅利益を獲得できますが、
反落する危険性も大きい状態です。
基本的には、高値抜け買い、安値割れ売りだったり、
小さなプルバック後の再上昇、再下降を狙っていく事になります。
そして、個人的に最も重要視しているのは、
±2σで推移している期間ですね。
トレンドの後半になるにつれて反落の危険性が増していきますので、
できるだけトレンドの初動で乗るようにしています。
目安としては、
±2σに沿った状態がローソク足3本までにエントリーしたいですね。
それ以降になってしまったら、エントリーは見送った方が良いかもしれません。
2.巡航速度のトレンド相場
・+1σラインをサポートに推移している上昇トレンド
・-1σラインをレジスタンスに推移している下降トレンド
±1σに沿って推移しているトレンドは標準的といえるでしょう。
マーフィー氏もこのような巡航速度のトレンドは
トレード対象として望ましいと言っています。
高値抜け買い、安値割れ売り、or 押目買い、戻り売り
どちらでも対応できますが、
やはりトレンドの後半になってきたら注意した方が良いです。
マーフィー氏は±1σに沿った状態が7,8本続いたらトレンド後半と認識していて、
それ以降になったらエントリーは慎重に、としています。
3.緩やかなトレンド相場
・センターライン上で推移している上昇トレンド
・センターライン下で推移している下降トレンド
明確なトレンドというものは、
先のような±2σ、±1σに沿って推移するケースが多いんですが、
時折、σ値のサポート、レジスタンスに関係なく、
波動を伴った緩やかなトレンドになるケースもあります。
その場合、概ねセンターラインの上方、下方で推移する事になりますが、
チャートの形状としては、
上昇トレンドならば、高値切り上げ、安値切り上げ、
下降トレンドならば、高値切り下げ、安値切り下げ、
のパターンになっている事も多いです。
このトレンドの時に高値抜け買い、安値割れ売りをすると
痛い目にあうので注意しなけばいけません。
トレード対象としては難しい局面ですが、やるとしたら
できるだけ直近安値に引きつけてからの押目買い、
できるだけ直近高値に引きつけてからの戻り売り、
が良いでしょう。
4.基調としてのトレンド相場
・遅行スパンが陽転している上昇トレンド
・遅行スパンが陰転している下降トレンド
これまでのトレンドの説明では、1番が最もトレンド性が強く、
番号が大きくなるにつれてトレンド性が弱くなっていきますが、
この4番については、明確なトレンドの時もありますが、そうでない時もあるので、
トレンドというよりも “基調” と表現した方が適切でしょう。
基調というのは、
“現在の有利な方向としては”
という意味で捉えます。
別の意味では、”目線の切り替え“にも利用できます。
つまり、
遅行スパンが陽転していれば、買い目線であり、ロングのみを狙う状態、
遅行スパンが陰転していれば、売り目線であり、ショートのみを狙う状態、
となります。
あくまでも基調判断なので、
遅行スパンだけでエントリーできるわけではないですが、
ローソク足との関係性で押目買いや戻り売りするトレード法が提供されています。
(詳しい説明は割愛します)
以上が、スーパーボリンジャーを使った4種類のトレンドです。
まとめると、
勢いのあるランナウェイ相場なら、早い段階で高値抜け買い、安値割れ売り
巡航速度のトレンド相場なら、高値抜け買い、安値割れ売り、押目買い、戻り売り
緩やかなトレンド相場なら、できるだけ引きつけての押目買い、戻り売り
基調としてのトレンド相場なら、押目買い、戻り売りも一部有り
となります。
トレンドを漠然と見るのではなく、上記のように区別して、
高値抜け買い、安値割れ売りの局面なのか、
押目買い、戻り売りの局面なのか、
を明確に区別しましょう。
私こすぎもチャートには必ず表示させているお気に入りの商材です。
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