前回の記事、
「コピートレード~プロ任せ?自動で資産増加?トレードスキル不要?」
の続きです。
以前、某FX会社がコピートレードのサービスを提供するということで
サービス開始前から大々的に宣伝していました。
私のところにも
「是非ブログで紹介してください」
という主旨のメールが来ました。
その時一応、某FX会社のコピートレードの概要を確認しましたが、
特に目新しい利点や長所などもなく、ありふれた内容であり、
それ以前に、このブログの方針とも合致していないことから、
このブログで取り上げるつもりは全くありませんでした。
もちろん、前回の記事でも書きましたが、
楽して稼げることを前面に押し出したプロモーション、
自分のトレードスキルが全く向上しないリスク、
こうしたことが私のトレードに対する主義と反するという面もあります。
努力して継続学習を行い、
トレードスキルを身に付けることが結局は自分の為になり、
それが正しい勉強の方向性だと私は信じています。
なので、コピートレードは私にとっては眼中にないのです。
しかし、、、
他様のFX系のブログでは、
この某FX会社のコピートレードのサービスを
提供開始前にも関わらず、こぞって紹介し、勧めていました。
う~ん。
どうしてまだ何の実績もあげていないコピートレードを
「楽して儲かる」ことを暗に示しながら紹介できるのでしょうか?
一応、根拠としては、
「この会社がコピートレードのサービスを行うんだから信頼できるはず」
というような趣旨の文章が書かれていましたが、、、
う~ん、全くもって信憑性の薄い根拠です。
当然ながら、
会社の大きさとコピートレードの成績は比例しません。
会社の質とコピートレードの成績は比例しません。
会社の評判とコピートレードの成績は比例しません。
全ては、そのよく分からない”一流プロトレーダー“の腕次第です。
コピートレードの実態とは?
では実際にその某FX会社が行ったコピートレードのサービスの成績は
どのような経過を辿ったのでしょうか?
幸いにも、その某FX会社はコピートレードの成績を公開していたので、
私は興味本位で不定期に確認していました。
(成績を公開する事自体は、会社としては素晴らしい姿勢ですね)
私の中では、おそらく上手く行かないだろうとは思っていましたが
万が一、という事もあるので、
私はそのコピートレードの成績の推移を
不定期にキャプチャー保存していました。
以下では、そのキャプチャー画像を掲載していますので、
一緒に成績の経過を確認していきましょう。
2017年2月~2017年8月まで(左クリックで拡大)
まず、グラフの意味を確認しておくと、
赤色グラフは、口座残高の推移を表し、
黄色グラフは、有効証拠金の推移を表しています。
有効証拠金とは、その時点でのポジションの含み益、含み損を
計算したうえでの実質的な口座残高で、こちらほうが重要です。
それを踏まえたうえで上記のグラフを見て下さい。
サービス開始当初は順調に右肩上がりに収益が増えていますが、
全般的に、黄色グラフが赤色グラフの下で推移しており、
含み損の期間(ポジション)が長い事が分かります。
そして、サービス期間が長くなるにつれて
徐々に赤色グラフと黄色グラフの乖離が大きくなっています。
これは、
少しでも含み益になったポジションはすぐに利益確定をして、
含み損のポジションはそのまま粘って放置している
ことを意味しています。
そして、上記グラフの後半には
ポジションの一部がストップにかかったのか or
含み損に精神的に耐えられなかったのか、
赤色グラフが急降下して口座残高か一気に減っています。
いわゆる典型的な”コツコツドカン“のトレードスタイルであり、
トレーダーが最も避けなければいけない過ちを
そのままやってしまっています。
更に、グラフの下のトレード履歴を見てみましょう。
特に、赤丸で囲った部分に注目です。
[Open Trades]とは、現在の保有しているポジションの事ですが、
見ての通り、15ポジションも保有しています。
大体がEURUSD関連のポジションとなっていますが、
ショートポジションを持って含み損になると、
更にロット数を増やして追加ポジションを建てており、
こちらも典型的な”ナンピンマーチンゲール“のトレードスタイル
であると分かります。
少しでも含み益となったらすぐに利確し、
含み損になったらナンピンとマーチンゲールを繰り返し、
ひたすらプラスになるまで待ち続ける。。。
残念ですが、
これが “一流プロトレーダー” のトレードスタイルです。
赤丸で囲った部分を確認すると、
含み損の合計が-5969.60PIPSで、
収益が-18.22%
となっています。
約6000PIPSものマイナスですか。。。
しかし、ロット数の合計はまだ0.66であり、
資金管理的には、まだ許容の範囲内なので、
ここで一旦全てのポジションを損切れば良かったんですが。。。
しかし、ここまできてしまうと、
自分自身のプライドが邪魔してなのか、
多数の参加者達のクレームが怖いのか、
切るに切れない状態になってしまったんでしょうね。
“コピートレード~これが一流プロトレーダーのトレードスタイルです” への2件のフィードバック