FXトレーダーならご存知だと思いますが、昨年から
FXトレードにおけるレバレッジ規制を25倍から10倍へ引き下げる案が
検討されていました。
しかし、先日行われた
「店頭FX業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会 第5回」
にて、金融庁は
“レバレッジ10倍への引き下げを見送る方針”
としたようです!
マジですか!?
これは嬉しいサプライズですね。
私は “有識者検討会” というものは単なる形式だけで、
“最初から10倍規制有りき” のもとでの議論だと冷めた目で見ていて、
「どうせ誰が何と言おうと10倍に下げられてしまうんでしょ」
と諦めていたんですが、、、
マジですか!?(2度目)
どなたか分かりませんが、
有識者様!GOOD JOB!いや、GREAT JOB!!です。
ソースを以下に提示します。
「店頭FX業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会」(第5回)議事次第
「配布資料」の資料1「事務局説明資料.PDF」
だけでも読んでおいてください。
簡単な概要が書かれていて、
これだけでも議論の内容が分かります。
金融庁は当初、レバレッジを10倍に引き下げる事で
不測の事態におけるトレードリスクの軽減を目指していましたが、
そのような方向性ではなく、
FX業者のストレステストの強化で
トレードリスクの軽減を目指す方向性へ切り替えたようです。
ストレステストとは、いわゆる、
FX業者の取引システムの堅牢性、健全性を点検するテストのことで、
これらを強化することで決済リスクを管理します。
上記の資料を読みましたが、いいんじゃないですか。
まともな改善案だと思います。
安易なレバレッジ規制でトレーダーが煽りを食うのではなく、
FX業者のシステム強化、自己資本の拡充、
そして、厳密なリスク管理体制の構築を行えば
健全な為替業界へ進化していくと思いますよ。
しかし、大変なのはFX業者のほうで、
これまで以上にコストがかかりますので、
財務体質が脆弱なFX会社は
為替市場から撤退を余儀なくされるケースも出てきそうです。
まぁ、トレーダーとしては、
それはそれでありがたいんですけどね。
ちなみに、私はこの
「店頭FX業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会」へ
メールで意見を言わせてもらいました。
この時は10倍規制になるだろうと諦めていたので、
ちょい怒り気味の意見となってしまいましたが、
私が送ったメール内容を以下に公開します。
『FXのレバレッジを10倍に下げる案に反対します。
「想定を超える損失を抱えるリスクが高まっていて、
日本発の市場混乱を防ぐ」?
意味が分かりません。
想定を超える損失、リスクはレバレッジとは関係なく起こります。
トレードは自己責任で行うものです。
FX口座開設時に各種書面にサインして
全てを受け入れる覚悟を持ったうえで売買しています。
国にとやかく言われたくないです。
こんな的外れな規制をするより、
投資教育に力を入れるべきではないですか?
「余剰資金で自分に合った最適なレバレッジで運用するように」
と、教育していこうとは思わないんですか?
金融庁はFX市場を縮小したいんですか?
この規制で誰が得をするんですか?
規制をするのではなく、
FX会社にゼロカットシステムを採用させるとか、
NDDを義務付けるとか、
正しい方向に成長させるようにしてください。』
この文章をそのままメールで送ったんですが、
先の「事務局説明資料.PDF」を読むと、その中には、
- 投資家の損失を抑えるために、
業者が投資家の損失を補てんするゼロカット制度の導入が望ましい。 - 全ての店頭業者にNDD方式を強制すれば、
未カバーポジションによる決済リスクが低減するのではないか。
と書かれており、
「もしかして私の意見も取り上げられたのか?」
と思うと、ちょっと嬉しくなってしまいました。
個人的なトレードでは、10倍でも25倍でも構わないんですが、
やはり、為替市場の衰退だけは勘弁してもらいたいですからね。
上記のソースを読むと、
レバレッジ10倍規制の見送りは決定だと思うんですが、
どうでしょうか。まだ決定じゃないんでしょうか。
今後も注意深く見守っていきたいと思います。