想像してください。
上昇トレンドの途中に、いい感じに押し目をつける動きとなりました。
その後の動きを監視し、再度レートが上昇し始めたので、
ロングエントリーしました。
しかし、エントリーした途端に上昇が止まり、動きが鈍くなってきました。
徐々にレートが下がり始め、エントリー値も割ってきました。
全般的には、上昇トレンドなのですが、
雰囲気的には持合に捕まったような感じです。
小幅損のまま時間だけが過ぎていきます。
そうこうしているうちに、最初に設定したストップ位置に近づいてきました。
もちろんストップ位置を下げるなんて事はしません。
ストップ位置は、過去の検証からルールどおりに設定した位置で、
自分でも納得している位置のはずです。
ジリジリとしたレートの下げが継続し、
結局、損切り位置にかかってしまい、
このトレードは損切り終了となってしまいました。
しかし、その直後に、一転レートが上昇し始めます。
今までのジリ安基調とはうって変わって、どんどん上げていきます。
先のエントリー位置を越えても上げが継続し、直近高値も更新し、
結局は、元の上昇トレンドに戻りました。
この時あなたはどう感じますか?
「ストップ位置をちょっとだけ下方向へずらしておけば。。。」
「何で自分だけこうなるの?」
「悔しい!!!」
このように感じるかもしれません。
翌日、再び同じような展開が訪れました。
上昇トレンド中の押し目の動きです。
本日も同様にレートが再上昇を開始したところで、ロングエントリーです。
しかし、やっぱりエントリーした途端に上昇が止まり、
徐々にレートが下がり始め、ストップ値に近づいてきました。
ジリジリとしたレートの下げが継続し、
今回もやっぱり損切り位置にヒットしてしまい、
このトレードもまた損切り終了となってしまいました。
しかし、その直後に、レートがしびれを切らしたように急降下していきました。
ストップを巻き込んだ下げが続き、全般上昇トレンドだったものが、
下降トレンドへ転換したようです。
この時あなたはどう感じますか?
「ストップを設定していて良かった。。。」
「自分は運が良いのかも」
「ラッキー!」
このように感じるかもしれません。
でも何かおかしくありませんか?
同じ損切りなのに、同じ損切り幅なのに、
損切りした後のレートの動きによって、
気持ちが左右されるなんて、何か意味があると思いますか?
全く意味のない感情の揺れ動きですよね。
自分の損切り行為、または利確行為、
ポジションを持っているか、持っていないかによって
その後のレートの動きに感情が揺り動かされ、
時には、同じ損切り行為でも、
上記のように悔しがったり、嬉しがったり、
全く正反対の感情を持ってしまう。
トレードには全く意味のない必要のない感情です。
私もFXの初心者だった頃は、
チャートの動きにいちいち感情が反応していました。
しかしある時、そうしたレートの動きに感情が揺さぶられる事に
疲れてしまいました。
「なんでトレードが終わった後のレートの動きに
動揺しなければいけないんだ?」
「自分が嬉しく思っても、悔しく思っても、
そんなの相場の動きには一切関係無いのに」
自分自身に呆れてしまい、情けなく思ってしまいましたが、
逆に、吹っ切れたようにも感じました。
トレードにとって喜怒哀楽は有害です。
人によって、喜怒哀楽から解放される方法はいろいろあると思いますが、
私の場合、揺さぶられ過ぎて疲れてしまったことが、
気づきの第一歩だったと思います。
皆さんも自分なりの平穏精神の獲得方法を見つけてください。