ある日、深夜0時を回った段階で、その日のトレードを終え、
データをまとめて、一通り作業が終了して、

「さて、寝ようかな」

と思って、何気なくテレビの方へ目を向けると、
なんか面白そうなアニメがやっていました。

それが「HUNTER×HUNTER」です。

私は、HUNTER×HUNTERというアニメは、名前を聞いたことがある程度で
その登場人物や世界観、どのような物語なのかは全く知りません。

たまたまテレビを見たら映っていたので、ちょっとだけと思い、
見てみたんですが、全く知識がないにもかかわらず、
その世界観に引き込まれてしまいました。

特に、人物の心理描写というか思考描写が秀逸ですね。

各登場人物が、心の中でどのように考えているか、
敵と味方が、それぞれどのような思惑で行動しているのか、
その詳細な心理描写を描きながらの物語展開は、
今までにないアニメという印象があります。
hunterimg1

後で調べてみたら、
休載しながらも10年以上も続いている少年ジャンプのマンガだそうです。

(以下では、私がテレビで見た場面を簡単に紹介していますが、
私はHUNTER×HUNTER初心者で、設定や物語の背景などは全く知らないので、
もしかしたら、認識が違っている事もあるかもしれません。
もしあなたがHUNTER×HUNTERファンだったとしても、
そのあたりは大目に見てくださいね)

私がテレビで見たのは、HUNTER×HUNTERの中のキメラアント編の一部です。
キメラアントとは敵の総称です。

(ドラゴンボールでは、ベジータ編、フリーザ編、セル編とそれぞれに
ストーリが分かれていたように、HUNTER×HUNTERでもキメラアント編という
一つのストーリーがあります)

敵は、人型をした蟻(アリ)で(蟻だけど大きさは人間と同じくらい)、
人間を食料にしたり、兵器にしたりしようとしています。

敵のボスはと呼ばれており、そしてを守るために護衛軍が3人仕えています。

主人公はゴンという名前の少年で、ゴンやその仲間たちの目的は、
が住む宮殿に突入し、護衛軍を引き離し、それぞれを倒す事です。

私がそのアニメを見て感心したのは、
敵の住む宮殿にゴンたちが突入する前段階の、
みんなが集まって作戦会議をするところです。

突入前に、入念に下調べをして、あらゆる情報を集めておき、
それらを元にして、有利に戦況を展開できるように、みんなで話し合います。

そして、あらゆる可能性、シナリオをみんなで検討します。

通常は、王が宮殿の玉座の間にいて、そのすぐ近くに護衛軍の3人がいて、
王を敵襲から守っているというのが基本的な構図です。

しかし、突入する段階では、
敵陣が必ずしもそのような陣形になっているとは限りません。

王が玉座の間にいない可能性もあります。
護衛軍が王の近くにいなくて、宮殿の周りを警備している可能性もあります。
敵が自分たちの知らない技を使ってくる可能性もあります。
もしかしたら自分たちの突入計画が、既に敵にばれている可能性もあります。

少しでも可能性のある事なら全てを検討して、頭の中に入れておき、
想定外の出来事を前もって無くしておくように打ち合わせをしておきます。

突入するメンバーであるキルアイカルゴという2名が
その作戦会議で以下のような会話をしました。
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イカルゴ
「王の近くには必ず護衛軍の3人がいる。絶対だ。
 護衛軍が王から離れるなんて100%有り得ない」

キルア
「そう思っててもいいから、違う状況、場面も頭に入れとけって!
 でないと、いざ違ってたら、頭と体が動かなくなるぞ!」

キルア
「いくら考えても、考えすぎなんてないんだよ!」

常に死と隣り合わせの生活をしていたキルアにとっては、
絶対に有り得ないと思われる状況でも、自分が生き残るためには、
僅かな可能性でさえも考える習慣が身に付いていました。

そのような自分自身の経験から、
僅かな可能性を頭の片隅に入れておくだけでも、
その時の対応の仕方が違ってくると言いたいんですね。

そして、実際に敵の宮殿に突入してみると、、、

あれほど事前にあらゆる可能性を検討したにもかからわず、
突入直後から、全くの想定外の出来事が起こってしまいます。

そしてその時、キルアは
 「やっぱりな
と呟きます。

普通の人間なら、想定外の出来事に直面すると、
頭と体が固まってしまい、思考停止になるところですが、
キルアの場合は、あらゆる可能性を考えたとしても、
それでもなお、想定外の出来事が起こるかもしれない

という事を頭の中に入れていたので、冷静に判断して対応する事ができます。

具体的に何が起こったのかは、話が長くなってしまい、
このブログの趣旨から離れてしまうので、これ以上は割愛します。

FXでも、あらゆる可能性、シナリオを事前に検討する必要がある

で、何が言いたいのかというと、

上記のような作戦会議、つまり、あらゆる可能性、シナリオを検討する、
という行為は、FXでも同様に行わなければいけない事です。

FXでは100%なんて有り得ません。

1分先の未来でさえも全く分からないFXの世界においては、
事前にあらゆる可能性、シナリオを頭に入れておかなければいけません。

エントリーの前段階で、あらゆるパターンをシミュレーションしておき、
エントリー後に、レートがどのように動いたとしても、
それらは全て想定内であり、それに対応できるだけの適応力を
事前に身に付けている状況でなければいけません。

キルアが言いました。
そう思っててもいいから、違う状況、場面も頭に入れとけって!
 でないと、いざ違ってたら、頭と体が動かなくなるぞ!

FX初心者は、勝った時の事は考えても、負けた時の事は考えません。
というか、そもそもシナリオを考える、という行為すらしない人が多いでしょう。

そうした状況では、レートが自分の想定外の動きとなった時に
頭と体が固まって、思考停止に陥り、損切りすべきと分かっていながらも、
体が反応しなくなります。

最悪の事態、不測の事態を頭の片隅に入れておくだけでも、
実際にその場に直面した時の対応の仕方が違ってくるものです。

レートが反対方向へ動いてしまっても、
 「やっぱりな
と呟いて、所定の位置で淡々と損切りする。

こうした精神状態が理想的です。

エントリー前に、すでに勝負は始まっています。

あらゆるシナリオを想定し、事前準備をしっかりしておくことが
マインド向上につながり、それが成績向上にもつながっていきます。