想像してください。
ロングポジションを保有し、レートが徐々に上げ始めました。
最初はジリジリとした上昇でしたが、だんだんと上げ方が加速し、
ついには、売り方のストップを巻き込んだような急激な動きとなって
大陽線を描きました。
かなりの含み益になり、精神的にも落ち着いて余裕を持って
チャートを眺めている状況になりました。
しかし、その大陽線出現後は、横ばいの動きが続く事になりました。
しばらくすると徐々にレートは下を向き始め、下降傾向になりました。
でもまだまだポジションはキープです。
明確なトレンド転換になるまではポジションはキープ、と決めています。
そして、ポジションの決済のルールは、前もってきちんと決めています。
その決済ルールの条件に当てはまるまでは何があってもキープ、と決めています。
しかし、その後もレートは下げ続け、結局ルールどおりとはいえ、
最大含み益の半分以下で決済する事になってしまいました。
その時、あなたはどう思いますか?
「なんで大陽線の時に、決済しなかったんだろう」
「もったいないことをした。。。」
「悔しい!!」
と思うかもしれません。
では、仮に、上記の場合で、大陽線が出現した直後に決済したら、
あなたはどう思いますか?
「時には裁量判断もいいかも」
「私はとってもラッキーだ!」
「嬉しい!!」
と思うかもしれません。
でも、こうした心理状態は、とても危ない傾向です。
時に裁量判断で決済位置を変更してしまうと、
次回以降のトレードでも、
裁量判断で決済しようとする誘惑に駆られてしまいます。
ましてや、裁量判断での決済がうまくいってしまった場合には、
その後のトレードでの裁量判断の決済の誘惑が、更に大きなものになります。
つまり、自分で作った決済ルールを破って、
どんどん裁量で決済してしまいます。
これでは、何の為のルールなのか分からなくなってしまいます。
検証した結果、優位性があるルールを作ったのに、それに従わないのなら、
何の為のルールなのか分かりません。
何の為に検証作業をしたのか分かりません。
上記の場合でいうと、含み益を半分以下に減らしての決済が正解です。
運良くチャートのてっぺんで利確できたとしても、
それが事前に決めたルールでないのなら、
その場限りの、裁量の、値ごろ感での利確なら、
どんなに大幅利確でも失敗トレードです。
その一回のトレードは大成功だとしても、
その後のトレードに悪影響を与える、悪癖を与えてしまう失敗トレードです。
FX初心者の人は、ついついその場の利益を求めてしまいますが、
欲に駆られた行動は、長期的に見ると失敗すると理解しておきましょう。
そして、どんな情報商材を用いたとしても、
そこに書いてない自分勝手な決済を繰り返していては、
長期的に見ると失敗すると理解しておきましょう。
常に規律の下僕となれるように、
自分をコントロールする必要があるということです。