インフレが進行するにつれて投資の必要性を感じ、NISAを始める人が年々増えています。
先ほど調べてみたんですが、現在のNISA口座数は2800万口座まで達しているようです。
基本的に、1人=1口座なので2800万人、成人人口だと3割の方が取り組んでいる計算になります。
そしてNISAを行う際、どの銘柄に投資/積立てをするかが重要ですが、
現状、圧倒的に人気なのが、
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(通称:オルカン)
と
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
この2つのインデックスファンドです。
楽天証券やSBI証券などの大手証券会社の買付金額ランキング、積立件数ランキングでは
常にトップ1,2を争っており、その傾向は当分変わらないでしょう。
私は毎日のように投資関連の記事をチェックしているんですが、
NISA人口が増えるにつれて、ネットでもNISAに関する記事がアップされる機会が増えています。
そしてその際、頻繁に取り上げられる企画が、
“全世界株式(オール・カントリー)と米国株式(S&P500)のどちらに投資すべきか”
という内容のもの。
いや、本当に(^^;
しつこいくらいにこの手の記事があらゆる投資系のサイトからアップされています。
で、結局どちらが良いのかというと…明確な答えを出しているサイトはありません。
最終的には
“投資している本人の環境、資産、性格によって異なる”
というのが答えになってしまいます。
そこで、一応私もNISAをやっていますので、今回の記事では私なりの答えを書いてみます。

オルカンとS&P500はどっちがおすすめ?比較して分かる結論と考え方
まず、この2つのインデックスファンドについて
最低限知っておきたい基本的な特徴を整理しておきましょう。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(通称:オルカン)
・全世界の2500~3000銘柄に分散
・世界の株式市場の時価総額の約85%をカバー
・米国株式が6割ほどを占める
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
・米国の代表的な企業500社で構成
・米国の株式市場の時価総額の約75%をカバー
・米国内だけの分散投資(米国が10割を占める)
共通事項
・組入れ銘柄は定期的に見直され入れ替えが行われる(リバランス)
・安い手数料(信託報酬)
これらを踏まえて、どちらを買付、積立てたほうが良いのかというと…
「どちらでも良いです。何となくの雰囲気で決めてもらって構いません」
これが私の答えです。
これから積立てを始める方は、できるだけ多くのリターンを得たいと思っているでしょう。
その為には、(オルカン)が良いのか、(S&P500)が良いのか、
色々なサイトから色々な情報を集めて比較検討しているわけですが、
ここで確実なことを言わせてもらうと…
未来の事なんて誰にも分かりません。
経済アナリスト?エコノミスト?経済評論家?ファンドマネージャー?
似たような肩書の専門家と呼ばれている方々でも、
この2つのインデックスファンドのどちらが将来的にリターンが大きくなるのかについて
明確な答えを出せないのに、
私達のような素人が専門家以上に明確なエビデンスを持った答えを出すことなんて不可能です。
上記の特徴から、
将来的に米国の経済が世界平均よりも好調ならば、(S&P500)を積立てたほうが良いでしょうし、
将来的に米国の経済が世界平均よりも不調ならば、(オルカン)を積立てたほうが良いでしょう。
ならば米国の経済が、これから私達が積立てるであろう20年~30年間という長期間にわたって
世界平均よりも上回るか下回るか、明確な答えを出せるでしょうか?
そんなこと誰にも分かるはずはありません。
つまり、(オルカン)が良いのか(S&P500)が良いのか、試行錯誤すること自体が無意味です。
私達にできることは、
上記のファンドの特徴を知ったうえで、どちらかを雰囲気で選んで淡々と積立てを続けることです。
ちなみに、過去10年間では(S&P500)の方がリターンが大きかったです。
でも、(オルカン)とのリターンの差は”僅か数%の違い“だけです。
(オルカン)にも米株は6割含まれていますので、
(S&P500)とのリターンに劇的な差が生まれることはありません。
結局は似たり寄ったりです。
なので、まずはどちらでも良いので始めてみましょう。
まぁ、気に入らなかったら or 気が変わったら、
途中でファンドを変えることもできますからね、気軽に始めてみましょう。

NISAではオルカンやS&P500以外の投資信託は必要か?
最近のNISA関連では、
「オルカンと組合わせて持ちたい投資信託」
「S&P500だけではリスクが高い」
「オルカンやS&P500以外のオススメ銘柄3選」
というような、
(オルカン)と(S&P500)以外の投資信託も勧めてくる記事を見かけたりもしますが…
これらは全て無視で構いません。
まず、(オルカン)や(S&P500)だけではリスクが高いというのは、あまりにも偏向過ぎ、極論過ぎです。
先に書いたように、
(オルカン)は約3000銘柄に分散、(S&P500)は500銘柄に分散されています。
これほど分散してリスクが高いわけがないです。
これでリスクが高いと言ってしまったら、
個別株なんて”リスクの極“、一切手が出せなくなってしまいます。
(オルカン)や(S&P500)は株式の中では最もリスクが低い部類に属する銘柄です。
また、
(オルカン)や(S&P500)以外のオススメの投資信託として、
新興国ファンドを組合わせましょうとか、
金(ゴールド)に連動するファンドを組合わせましょうとか、
債券インデックスを組合わせましょうとか、
色々言ってきますが…
このような記事って、
流行りのNISAに関連した記事を書けばアクセス数が増えると分かっているから書いているだけです。
いわゆる、単なるネタとして書いてるだけです。
積立てしている本人によっぽどの理由/こだわりの理由が無い限り、
また、FX/トレード以外に勉強する時間が取れないのなら、
黙って(オルカン) or (S&P500)を積立てるだけで良いです。

結局私はどちらを積立てているのかというと…
ここまでNISAに関して色々書いてきましたが、
そんな私は(オルカン)と(S&P500)どちらを積立てているのかというと…
どちらでもありません。
「えっ!こんなに解説しておいてどちらでもないってどういうこと?」
と思ったかもしれませんが、
上記の解説はあくまでも一般論です。
これからNISAを始める人のため、投資初心者のため、
マネーリテラシーにまだ自信が持てない人のための解説です。
私の場合はそれなりの投資経験がありますし、
自分なりの理由があって、別の投資信託を積立てています。
では、何を積み立てているのかというと、
過去の記事でも少し触れたのでご存じの方もいると思いますが…
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
です。
なぜ(除く日本)を選んだのかというと、私は日本の将来に悲観的だからです。
バブル崩壊以降、日本は先進国の中でもGDP成長率が極めて低く、
長期的な経済停滞から抜け出せていません。
本来であれば、この停滞を打破するために抜本的な改革が必要ですが、
現実にはそのような動きは起きていません。
政治の在り方にも大きな問題を感じています。
多くの政治家は選挙前には国民受けの良い政策を掲げますが、
実際にはマニフェストが守られることはなく、
選挙後には方針が変わり、増税や場当たり的なばら撒き政策が繰り返されています。
さらに、各省庁への忖度が優先され、
歳出削減や財政健全化といった本質的な課題には取り組まず無駄遣いばかり。
加えて、日本は人口減少という深刻な問題を抱えています。
少子化対策は行われておらず、日本の人口は今後も減少し続けるでしょう。
単純に考えて、人口が1億人から9000万人、さらに8000万人へと減少していく中で、
GDPが持続的に成長し続けることなんてあり得るでしょうか?
人口という国力の基盤が縮小している以上、経済力が伸び続けるとは考えにくいです。
さらに、ここ数年は物価上昇や治安の悪化といった問題も顕在化しており、
国民生活の不安定さは増しています。
こうした複合的な課題を抱える中、NISAの積立て期間である今後20~30年に渡って
日本が世界の中で突出した好景気を実現し、
世界経済を牽引する存在になるとは到底考えられないです。
以上、このような理由から私は(除く日本)を選んだわけです。
もちろん、私は日本が好景気になってくれることを望みます。
世界経済を引っ張るとまではいかなくても、今抱えている問題が解消され、
他国と同程度の経済成長率になってくれたらどんなに嬉しいことか。
仮に、日本が好景気になったとしたら、
(除く日本)よりも(オルカン)の方がリターンが大きくなるはずです。
その時は、私の(除く日本)の選択は間違ったことになるでしょうが…
でも、日本が好景気になってくれるんだったら、
僅か数%のリターンの負けなんて、どうでも良い些細なことですね。
あなたに私のような何か特別な見解/理由がないのなら、
(オルカン) or (S&P500)のどちらかを選びましょう。
一番いけないのは、”何もしないこと“です
現金のみはインフレ時代には不利ということだけは理解しておきましょう。




