FXに限らず、投資という行為は、
「リスクを取ってリターンを得る」
ことを言います。
しかし、トレーダーの中には、この「リスクを取る」という意味を
理解していない、履き違えている人が多いですね。
FXの場合なら、ロングまたはショートのポジションを持ち、
実際に資金の増減の波に晒される状態になったら
それでリスクを取っていると思っています。
確かに、ポジションを持てば、
表面的には、「リスクを取っている」と言えるでしょうが、
内面的には、「リスクを受け入れていない」トレーダーが大半でしょう。
リスクを取る事は、リスクを受け入れる事と同意でなければいけません。
「リスクを取る」=「リスクを受け入れる」
ですね。
しかし、
「リスクを取る」≒「リスクを受け入れる」
ならまだしも、
「リスクを取る」≠「リスクを受け入れる」
となっているトレーダーがほとんどです。
トレード中にはいろんな邪念が襲ってきます。
「確実に利益を残そう」
不確実性の世界に自分だけ確実性を求める事自体が間違っています。
「さすがにこの位置からは上げていくでしょう」
自分勝手な先入観は、チャートを歪んで見せてしまう悪癖につながります。
「恐怖心でどうしてもエントリーが遅くなってしまう」
あなたがどんな精神状態でトレードしていようとも、
市場参加者は誰も気にしていないですし、
チャートはあなたの精神状態など関係なく動き続けます。
このような考えは、どれも
「リスクを避けよう」
「リスクから逃れたい」
「リスクが怖い」
という心理状態の現れです。
そんな状態でポジションを持ち、リスクを取ったとしても、
それはリスクを受け入れた事にはならず、
不安定で未成熟な心が、手法の適切な執行を妨げて、
トレーダーとして成長できなくなってしまいます。
リスクを心の底から受け入れていれば、
エントリー前後で心が波打つ事はありません。
もしもあなたがエントリー前後に、ハラハラしたり、ドキドキしたり、
心臓の鼓動が大きくなり、いつも以上に脈が早くなっているなら、
あなたは「リスクを受け入れる」心理状態になっていないことになります。
トレードとは、
「リスクを取ってリターンを得る」
「リスクを取る」=「リスクを受け入れる」
です。
つまり、「リスクを受け入れる」心理状態になっていないのなら、
リターンも得ることは出来ません。
人間の心と体は密接に関係しています。
いくら言葉で「リスクを受け入れてる」と言ってみても、
心臓の鼓動や脈など、体は正直に反応してしまいます。
リターンを得たいのなら、手法の勉強だけでなく、
リスクを受け入れる勉強もしていきましょう。