先週も円安が一段と進んで、
ドル円、クロス円は日足レベルでの上昇トレンドが続いています。

押目を付けることなく一方的に上昇している通貨ペアがほとんどなので、
チャート形状を分析する必要もなく、
ただロングしていれば良い状況となっていますが、
ポンドに関しては、早期利上げ期待が後退した事もあって、
多少は調整の下げが見られる場面もあって、それなりに波動を形成しています。

よって、マルチタイムフレーム(MTF)分析の観点から、
チャートパターン、及びボリンジャーバンドの形状を元に、
現時点で分かる範囲でのポンド円のシナリオを考えてみます。

ポンド円日足チャート
gbpjpy1d141123
黒田バズーカ砲2によって急激な円売り上昇となり、
オレンジラインで示した9月の上ヒゲ陰線の高値も更新、
その後も上昇トレンドが継続しています。

チャートを俯瞰的に見ると、高値を切り上げ、安値は切り下げていて、
扇形のような形状にも見えます。

他のクロス円と比較すると、上下動が大きいので、
ポンドが主体の時と、円が主体の時とで
その時のトレンドが適宜変化しているようです。

現状は上昇トレンドですが、+1σが効いているようには見えないので、
ポイントとしてはやはりオレンジラインでしょうか。

ブレイクされた前回高値が今回の下値支持線として機能する可能性があるので、
このライン上にレートがあるうちは買い目線で、
これを割れてきたら売り目線に変更した方が良いでしょう。


ポンド円4時間足チャート
gbpjpy4h141123
一方的な上昇トレンドが終わった後、
しばらくはオレンジラインで引いたようなボックス相場となっていましたが、
その上限を再び上方向へブレイクしています。

最新レートでは、そのブレイクしたボックス相場の上限まで下がってきていますね。

ボックス相場の上限が下値支持線に切り替わっているのかを
試しているような展開となっていて、現状ではまだ決着がついていないようです。

ここから再度上昇転換してくれれば、
ボックス相場の上限ブレイク後、プルバックで下値確認してからの再上昇
という綺麗なチャートパターンになるんですが、
はたしてそんなにうまくいってくれるでしょうか。

とりあえず、ボックスの上限より上にレートがあれば買い目線で、
割れてきたら一時的に売り目線に変更し、仮にボックスの下限に到着して、
再度そこが下値支持線として意識されている事が確認できたら、
ボックスの下限を背にしてロングを指向する事もできるでしょう。


ポンド円1時間足チャート
gbpjpy1h141123
先週の前半は水平のオレンジラインが上値抵抗線として意識されたようですが、
そこをブレイクしてからは+1σに沿った上昇トレンドが継続、
週後半には、上昇トレンドが崩れて、調整の下落トレンドとなっています。

この下落トレンドは下降チャネルラインというパターンでの推移となっていて、
このチャネル内にあるうちは売り優勢といえるでしょう。

ボリンジャーバンドの先端が内側を向いていますので、
このままスクイーズに移行する事も考えられますが、
今後、右肩下がりの上値抵抗線を超えるようなら買い目線に変更したいですね。

デイトレとしての総合判断

日足や4時間足を見ると、全体的に上昇トレンドとなっているので、
基本的には買い優勢の局面といえるでしょう。

しかし、4時間足のボックス上限のラインが効いているのか効いていないのか
よく分からない状況ですので、具体的に買い目線で見るべきは、
やはり、1時間足の下降チャネルを上方にブレイクしたタイミングでしょうか。

また、もしも深めに押す場合のシナリオを考えるならば、
日足チャートにおける前回高値から引いたオレンジライン
もしくは、4時間足チャートのボックス相場の下限のオレンジライン
あたりまででしょうか。

ここまで深く下げた場合、その調整の下落の動きにデイトレで乗る事もできますが、
大きな流れに逆らっている意識は常に持っておくべきでしょう。

具体的には他通貨ペアの動きも監視して、円売りの流れに注視し、
利大を目指さずに適度に利確する方針が良いかもしれません。

個人的にはショートよりも、各下値支持線からの反発上昇をロングする方針で
考えた方が利幅が取れそうな気がします。