「黒田バズーカ砲2」の余波が先週も続いていたようで、
ドル円に関しては、寄付きは窓開けギャップアップで始まり、
そのまま窓を埋めずに上げ続けて、
とうとう7年ぶりに115円台に突入する場面もありましたね。
相場付きは、今年前半の異常なほどの低ボラティリティとはうって変わって、
異常なほどの高ボラティリティ-に変貌してしまっています。
日足チャートの形状を見ると、あまりにも急激に上げていて、
ここからは逆張りでショートを仕掛けた方が利幅が取れる
と考えているトレーダーも多そうですが、はたしてどうでしょうか?
順張りトレーダーの私は、ここからどのような方針でデイトレに臨んでいくのか、
マルチタイムフレーム(MTF)分析の観点から、
チャートパターン、及びボリンジャーバンドの形状を元に、
現時点で分かる範囲でのドル円のシナリオを考えてみましょう。
ドル円日足チャート
チャートを見て明らかなように、一方的な上昇トレンドとなっています。
スクイーズ期間を経ていないエクスパンション状態で
現在もボリンジャーバンドは拡大してますが、
直近の動きとしては、+2σを上回っての推移が続いたのが、
ようやくそれを割ってきた感じでしょうか。
私なら、+1σを割るまでは上昇トレンドと判断したいので、
現状は買い目線で見るべき局面と言えるでしょう。
しかし、行き過ぎ感、過熱感は見られるので
いつ反落してもおかしくない状況ですね。
仮に、日足レベルで調整の下落が起きた場合はどこまで下がるのか、
適当な節目が近くに見当たらないので、現状のチャートだと想定しにくいですが、
深めに下げるようなら、チャートに記したオレンジラインでしょうか。
現在のファンダメンタルを考慮すると、ここまで下げるなんて想像できないですが、
未来には何が起こるのかは分かりませんからね。
逆にこのオレンジラインでまで下げるようなら、
何かしらのファンダメンタル的な変化が起きている状況かもしれません。
ドル円4時間足チャート
先々週に短いスクイーズ期間を経てからの上昇ブレイクとなり、
そのタイミングで「黒田バズーカ砲2」の発射となり、
エクスパンションへ発展しましたが、現在は高値圏での乱高下状態となっています。
注目ポイントはオレンジラインでしょうか。
このラインは、前回高値のレベルであり、
115円到達後の利食い売りに押されたレベルであり、
米雇用統計後の調整の動きとなったレベルでもあります。
大きく上昇した後ですので、この後は持合に移行する可能性もありますが、
オレンジラインを割るようなら、一時的に売り目線に変更しても良さそうです。
その場合のターゲットは赤色ラインでしょうか。
先週の窓が開けっぱなしなので、
ここを埋めるくらいの調整はあってもおかしくなさそうです。
ドル円1時間足チャート
現在は上下のオレンジラインで囲まれたボックス相場でしょうか。
上値の2点は割ときれいに並んでいて、
下値に関してはぴったりラインどおりという訳ではないですが、
まぁ、許容範囲内でしょう。
ドル円にしてはボックスの幅が広いので、
この中を何度も行き来するような相場展開はあまり考えられないですが、
方向感なく推移するという可能性はありそうです。
直近のレートは-1σ以下なので、売り優勢の局面ですが、
直下のオレンジラインがサポートラインとして機能する可能性があるので、
このラインを割るまではボックス相場と認識して、
-1σを超えるようなら、買い目線に切り替えた方が良いでしょう。
デイトレとしての総合判断
日足チャートが+1σ上にあるので、デイトレでも基本は買い目線ですが、
見ての通り、あまりにも急激に上げていますので、
近々、調整の下げが起きてもおかしくはないです。
その調整がいつ、どの程度の値幅を伴ったものになるのかは誰にもわかりませんが、
チャート的には、日足が上昇トレンドで、4時間足、1時間足が下降トレンド
という状況になる可能性もあります。
その場合、その下降トレンド、つまり調整の動きに乗るかどうかは
各自トレーダーの判断となりますが、乗るとした場合は、
あまりポジションは長引かせない方が良いでしょう。
私なら、1時間足の直下のオレンジラインを割ってくるようなら、
一時的に売り目線に変更して、4時間足の赤色ライン付近までは下げるかも
という意識の元でショートを狙うかもしれませんが、その場合は
損小利大を目指さずにコツコツ利確するタイプのトレードになりそうです。
逆に、直下のオレンジラインを割らずに、もしくは多少割ったとしても
1時間足の-1σを越えてくるようなら本命の買い目線に変更して、
いつも通りのトレードに戻します。