通常、マルチタイムフレーム分析というと、
「大きな時間足のトレンド方向を把握して、
メインの時間足でその方向へ動きだしたらエントリーを狙う」
というのが一般的な考え方ですが、
現在のようなボラタイルで上下動が大きな相場状況の時は、
タイミングがとりづらいと感じる事もしばしばありますね。
そこで、別の視点から、つまり通貨の力関係の側面から、
マルチタイムフレーム分析を考えてみるのも一つの方法です。
以下は、私の独自特典である「MTF通貨の力関係インジケーター」を利用した
トレードの一例です。
例えば、昨日時点の通貨の強弱はどのようになっていたのか、
確認してみましょう。
これは、昨日のGBPJPYの1時間足チャートですが、
チャートの形状は無視して構いません。
見てほしいのは、サブウィンドのラインです。
色と太さの違う8つのラインがありますが、それぞれは、
太い白色ライン=4時間足でのJPYの強弱
太い緑色ライン=4時間足でのEURの強弱
太い赤色ライン=4時間足でのUSDの強弱
太い青色ライン=4時間足でのGBPの強弱
細い白色ライン=1時間足でのJPYの強弱
細い緑色ライン=1時間足でのEURの強弱
細い赤色ライン=1時間足でのUSDの強弱
細い青色ライン=1時間足でのGBPの強弱
を表しています。
そして、黄色四角で囲った期間は、
ロンドン時間開始あたりの15時~深夜の25時あたりまで
私の監視時間となっています。
まず、監視前の15時付近の状況としては、
太い白色ラインが強く、太い青色ラインが弱い事が分かります。
つまり、4時間足レベルではJPYが買われて、
GBPが売られている状況が続いているので、
GBPJPYのショートが狙い目だと分かります。
他には、太い赤色ラインも若干弱めなので、
4時間足レベルではUSDは売られていて、
USDJPYのショートも狙えそうだと分かります。
そうした状況を踏まえて、15時以降に監視に入ったとしましょう。
以下は、GBPJPYの5分足チャートです。
サブウィンドのラインの色分けは、先ほどと同じですが、
今度は15分足レベルの通貨の力関係を表しています。
横軸は日本時間となっていますが、
15時以降でGBPJPYのショートが狙い目となる場面はどこになるでしょうか?
それは、先の1時間足チャートで示したような、
白色ラインが強く(JPY買い)、青色ラインが弱い(GBP売り)場面ですが、
となると、黄色四角枠で囲った期間がそれに相当しますね。
このように、
大きな時間足の通貨の強弱とメインの時間足の通貨の強弱が一致した場面では
トレードチャンスとなるケースが多いです。
もちろん、それだけではエントリーのエビデンスとしては少ないですが、
それ以外にも、チャート上に赤色ラインで引いたサポートライン割れ
なども考慮すると、確度の高いエントリーポイントだと言えるでしょう。
また、サブの候補となっていた、USDJPYの5分足チャートも見てみましょう。
大きな時間足ではUSDJPYのショートが狙い目でしたが、
同じく、赤色ラインが弱く(USD売り)、白色ラインが強い(JPY買い)場面となると、
黄色四角枠で囲った期間でしょうか。
こちらも、赤色ラインで引いたサポートライン割れも起こっていますね。
更には、先の1時間足チャートの細いラインを見てみると、
20時過ぎあたりから、緑色ラインが上を向き始め、
ユーロ買いが強まっている事も分かりますね。
つまり、監視途中からは、EURUSDのロングも狙えるかもしれないと推測できます。
そこで、EURUSDの5分足チャートも見てみましょう。
やはり、20時過ぎ以降は上昇トレンドとなっていますので、
このチャート形状なら、エントリーチャンスは十分にあるでしょう。
今回は、具体的なエントリー条件、決済条件についてはほとんど書いていませんが、
このように通貨の力関係をマルチタイムに利用すれば、
有利な場面を見分ける事も可能になります。
もちろん、このやり方だけが正解というわけではないですからね。
時間足は自分の好みに合わせて、使いやすい組合わせに変更しても構いませんよ。
既に、「MTF通貨の力関係インジケーター」を選択し、入手した方は
このような環境認識の方法も参考にしてください。