トレードで勝ち続けるには期待値>1の手法、
つまり、PF(プロフィットファクター)>1の手法を用いなければいけません。

しかし、PFという項目は、
勝率とリスクリワード比で構成されるので、
さまざまなパターンが考えれます。

例えば、勝率が10%であったとしても、
それを補えるほどのリスクリワード比によって
PF>1が実現できていれば、手法として成立している事になります。

また、リスクリワード比が0.1であったとしても
それを補えるほどの勝率によって
PF>1が実現できていれば、手法として成立している事になります。

しかし、
上記のような極端な勝率、極端なリスクリワード比になる手法は
個人的にはあまりお勧めしません。

なぜなら、
多大なマインドの影響を受けてしまう危険性があるからです。
mind17092701

もしも、勝率10%の手法だったら、
確率的には10回に1回しか勝てない事になります。

いくら理論上は勝てる手法だからといって、
9連敗に耐えられるトレーダーがどれだけ存在するでしょうか?

しかも、これは確率的にであって、
実際のトレードとなると、勝率10%の場合、
20連敗や時には30連敗だって普通に起こり得ます。

1回の勝ちで大幅に回復できるといっても、
私なら継続して用いるには耐えられないでしょう。

逆のパターンで、、、

もしも、勝率90%の手法だったら、
確率的には10回に9回は勝たなければいけない事になります。

となると、1回負けてしまったら、
その後は9回連続で勝たなければ手法の期待値を維持できないと、
自分に余計なプレッシャーをかけてしまいかねません。

そして、そのプレッシャーに耐えられないと、
勝率を維持させる為に無理やりルールを無視して
含み損をそのまま放置しつづけて、
ただ回復を願うだけのトレードを行ってしまう危険性もあります。

PF=1.5の手法であっても

以下に、エクセルで作成した簡易的な収益曲線のグラフをお見せします。

まずは、勝率=10%、リスクリワード比=13.5、PF=1.5の手法で
100回トレードした結果です。
graph17092702
PF=1.5ですから、継続していけば
もちろん収益曲線は右肩上がりになっていくはずです。

しかし、、、

運が悪いと、タイミングが悪いと、
手法と相場との相性が悪いと、
マインドが確立されていないと、
以下のようになる可能性もあります。
graph17092703
エクセルですからこのようなグラフは幾らでも簡単に作成できますが、
途中に約40連敗する場面がありますね。

はたして、この連敗の最中に
まともな精神力でトレードできる人はいるでしょうか?

ほとんどの人が”手法を疑う“はずです。

そして、余計な改良を加えようとしたり、
もしくは、途中でこの手法を捨ててしまう人も多いでしょう。

では、、、

次に、勝率=90%、リスクリワード比=0.16、PF=1.5の手法で
100回トレードした結果です。
graph17092704
PF=1.5ですから、継続していけば
もちろん収益曲線は右肩上がりになっていくはずです。

しかし、、、

運が悪いと、タイミングが悪いと、
手法と相場との相性が悪いと、
マインドが確立されていないと、
以下のようになる可能性もあります。
graph17092705
途中にコツコツドカンと収益を減らしている場面がありますね。

はたして、このコツコツドカンの最中に
まともな精神力でトレードできる人はいるでしょうか?

ほとんどの人が”手法を疑う“はずです。

そして、余計な改良を加えようとしたり、
もしくは、途中でこの手法を捨ててしまう人も多いでしょう。

以上、PF=1.5の勝てる手法であっても
100回程度のトレード回数だと、
場合によっては負けが先行するケースも十分に有り得ます。

バランスの良い勝率とリスクリワード比

勝っても負けても
次のトレードに心理的な影響を与えないようにするべきです。

そのためには高過ぎる勝率も低過ぎる勝率も良くないです。

個人的には、まずは、
勝率は40%~60%、リスクリワード比は0.8~2.0あたりで、
PF>1になるような自分なりの心理的負担の少ない数値を
見つけるべきだと思います。

例えば以下は、
勝率=50%、リスクリワード比=1.5、PF=1.5の手法で
100回トレードした結果です。
graph17092706
ジリ高とジリ安の波形を繰り返し、
徐々に右肩上がりになっていくような収益曲線ですね。

まずはこのような収益曲線を目指しましょう。

これなら、勝ちに拘らず、負けに落ち込まないトレード
継続できる可能性が高いです。