トレードで勝つ為には、期待値>1のトレード手法を構築する必要があります。

そして、期待値は勝率リスクリワードレシオから成り立っているので、
期待値を1以上にするには、
勝率を上げる努力とリスクリワードレシオを上げる努力が必要になります。

しかし、勝率を上げるだけなら簡単です。

ストップをはるか遠くに設定しておいて、
ほんの僅かの含み益で利確してしまえば勝率90%は簡単にクリアできます。

また、リスクリワードレシオを上げる事も簡単です。

OCO注文でストップ幅の10倍の距離にリミットを設定するだけで、
リスクリワードレシオ=10の手法の完成です。

勝率とリスクリワードレシオ、単体で考えるだけならば、
どちらも簡単に上げる事はできますが、
両方を同時に上げるとなると、途端に難しくなります。

なぜなら、勝率とリスクリワードレシオは逆比例の関係にあるからです。

先の例でも、勝率90%だったとしても、
リスクリワードレシオが0.1だったら期待値>1になりません。

リスクリワードレシオが10だっとしても、
勝率が9%だったら期待値>1になりません。

勝率とリスクリワードレシオのどちらか片方だけを
上げようとする努力は何の意味もなく、
これら2つをバランスよく上げていく必要があります。
fxbalance17012401

しかし、FX初心者ほど勝率を重視する傾向にあります。

私も経験したことがありますが、FX初心者の頃には、

利益が出ないのは勝率低いからだ

と考えてしまいます。

そこでいろいろなインジケーターを組み合わせて
勝率の高いポイントを見つけ出そうとするんですが、
いろいろ弄っているうちに、結局は
利益幅が小さくなってしまい、そして、損切り幅が大きくなってしまい、
知らず知らずのうちに、自分のトレードがコツコツドカンの
損大利小の方向へ進んでいってしまうんですよね。

あなたにもそんな経験ありませんか?

高勝率を目指すのは決して悪いわけではないですが、
そればかりを重視していると、
どうしても自分のトレードが小さく、縮こまってしまいます。

もちろん、勝率重視の損大利小で期待値>1を目指しても良いですが、
一般的な勝ち組トレーダーというのは、勝率よりもリスクリワードレシオ
つまり、損小利大のトレード手法を構築している方が多いです。

なので、今まで勝率ばかりを気にしていた方は
リスクリワードレシオの観点から自分のトレードを見直してみましょう。

個人的には、勝率は5割もあれば十分と思っていて、
その上で、リスクリワードレシオ>1のトレードができるように
自分のトレードを改善してみる事をお勧めします。

最も分かりやすいリスクリワードレシオ>1の場面とは?

しかし、

勝率が5割以上、且つ、リスクリワードレシオ>1

って簡単そうに思えて、実際には結構難しいです。

まぁ、当たり前ですよね。
そんな簡単に期待値>1のポイントが見つかれば誰も苦労はしません。

でも、リスクリワードレシオ>1だけに注目するならば、
分かりやすいポイントというのはチャート上に時々現れます。

それは、、、押目や戻りを付けた場面です。

押目とは、上昇トレンド時に一旦調整で下げてから再び上げてきた場面です。
戻りとは、下降トレンド時に一旦調整で上げてから再び下げてきた場面です。

一応確認ですが、
上昇トレンド時に一旦調整で下げている途中の場面は押目ではないですよ。
あくまでも調整の下げが収まって
再度上向きに転換し始めた場面を押目と呼びます。

戻りも同様で、
下降トレンド時に一旦調整で上げている途中の場面は戻りではなく、
あくまでも調整の上げが収まって
再度下向きに転換し始めた場面を戻りと呼びます。
fxchart17012401

このように押しや戻りを付けた場面というのは、
わりとリスクリワードレシオ>1を設定しやすい場面といえるでしょう。

なぜなら、
ストップの位置とリミットの位置を明確にしやすいからです。

手法というのは様々な考え方がありますので、
どの考え方が正解という答えが出るものではありません。

しかし、誰もがその有効性を認めているダウ理論的な考えによると、
高値と安値が切り上がっている状態が上昇トレンドであり
高値と安値が切り下がっている状態が下降トレンドとなります。

そして、その状態が崩れた場面では
トレンド転換の可能性が高くなったと解釈して
一旦はポジションを手仕舞った方が良いと言われています。

FX初心者以外なら誰でも一度は目にしたことがあるであろう
このダウ理論の考え方に、リスクリワードレシオ>1を実現させる
ストップとリミットの関係性のヒントが隠されています。

では、
このダウ理論を踏まえた上で再度、押目や戻りの場面を考えてみましょう。

To Be Continued…