先日の金曜日には米雇用統計があり、
予想を上回る強い内容にドル買い反応になってもおかしくなかったですが、
実際には材料出尽くしでのドル売り反応で週末を迎えています。
米雇用統計に至るまでに、
イエレンFRB議長をはじめとする複数の要人が
利上げに前向きな発言をしていた影響で、
既にドル買いはかなり進行していたので、
米雇用統計が”Sell the Fact“の良い口実になったんでしょう。
現状では、”3月の利上げはほぼ確実” という市場予想ですが、
だからといって、ドル買いばかりでないところが為替の難しいところです。
また、木曜日のECB理事会では
ドラギ総裁が追加の緩和策を示さなかったことで
ユーロ買いの反応になりましたが、
こちらは”Buy the Rumor“の教科書的な動きでしたね。
という事で、
ユーロドルの当面のシナリオを考えてみます。
ユーロドルの日足チャート
俯瞰的には下降トレンドですが、
ここ2ヶ月間は安値である赤色ラインを割っていないので、
持合っぽく推移していると言えるでしょう。
オレンジラインについては、まだ距離があるので、
当分は意識されないでしょうか。
また、位置関係がちょっと微妙ですが、
アクア色ラインで何度かサポレジ転換している様子も伺えますね。
そうした状況の中、直近ではアクア色ラインに接してきており、
また、ボリンジャーバンドも僅かに先端が広がっている事に注目です。
現状は、上昇トレンドへ移行するのか、
それとも、レンジ相場の上限から反落するのか、
のターニングポイントと言えるレートの位置でしょう。
ユーロドルの4時間足チャート
約1ヶ月間にわたりオレンジラインで挟まれた
レンジ相場となっていましたが、
直近でその上限をブレイクしてきました。
ボリンジャーバンドも拡大しており、
エクスパンション状態の真っ最中です。
よって現状は買い目線で見るべき局面ですが、
左端にちょっとした高値も見えますね。
もしかしたら、この高値が意識されて反落するかもしれませんが、
あまり細かい高値安値を気にしても仕方ないでしょう。
ユーロドルの1時間足チャート
週中盤までは右肩下がりのトレンドラインに上値を抑えられていましたが、
そのラインをブレイクしてからは上昇トレンドに転換しました。
前回の高値であるオレンジラインも抜けているので、
現在は買い目線で見るべき局面でしょう。
しかし、直近では+2σに沿った勢いのある上昇トレンドでしたので、
いつ反落してもおかしくない状況です。
オレンジライン上にあるうちは買い目線キープで良さそうですが、
実際のエントリーとしては高値掴みをしないように押目買い狙いが良さそうです。
デイトレとしての総合判断
日足チャートでは、上昇トレンドとレンジ上限の攻防
4時間足チャートでは、レンジ相場のブレイク
1時間足チャートでは、勢いのある上昇トレンド
となっており、
総合的にはロング主体で考えるべき局面でしょう。
注目のラインとしては、
4時間足チャートでのレンジ上限のオレンジライン
1時間足チャートでの前回高値のオレンジラインです。
この2つは同じ位置からのラインですが、
このライン上にレートが存在しているうちは、
4時間足レベルでのレンジブレイクと判断して、
エクスパンションに乗るトレードを行いたいです。
そして、それが日足レベルでのエクスパンションに発展するようなら
大きな利益になるかもしれません。
しかし、現在のファンダメンタルだと
そこまで大きな上昇トレンドは期待できないかもしれませんね。
逆に、4時間足チャートでのレンジ上限を再び割り込むようなら、
4時間足レベル、日足レベルでの方向性は無くなります。
だからといって、
売りに有利なチャート形状になるわけではないので、
ショートする場合は、1時間足レベル以下のチャート形状だけで
判断する事になり、MTF的な優位性は低くなります。