先々週はスイスフランショックの影響によるユーロ売り、
そして、リスク回避の円買いによってユーロ円は急落しました。
そして先週も、ECB理事会の一大イベントによって
ユーロ売りが加速してユーロ円は急落しています。
ここ数週間はファンダメンタル的地盤が大きく変わってきており、
それによってチャートの形状も日足レベルで変わりつつありますね。
特に強く影響を受けているのは、ユーロ円ですので、
マルチタイムフレーム(MTF)分析の観点から、
チャートパターン、及びボリンジャーバンドの形状を元に、
現時点で分かる範囲でのユーロ円のシナリオを考えてみます。
ユーロ円日足チャート
日足レベルでこれほど大きな山型の、
行って来いのチャートを描くのは珍しいですね。
去年末は短めのスクイーズ状態でしたが、今年に入ってそれを下方向へブレイク、
そのまま現時点まで-1σ以下で推移し続けています。
下降トレンドも既に後半に差し掛かっていると見る事もできますが、
まだ下げ止まりの気配はありませんね。
オレンジラインは去年10月に付けた安値ですが、
ここで一旦は下げ止まるかもと思っていましたが、
ほとんど意識される事なく割れています。
そして、赤色ラインは2013年の10月、11月に付けた安値であり、
一応、2点による下値支持線ですが、ここが次の節目でしょうか。
この赤色ラインでの攻防はまだ1回だけなので、
ここが意識されているのかは、まだハッキリとはしていませんが、
このライン手前でのショートは控えた方が良いかもしれません。
ユーロ円4時間足チャート
短めのスクイーズ状態から再び下方向へブレイクしていて、
現時点では、ボリンジャーバンドが拡大しており、
エクスパンションの真っ最中ですね。
4時間足レベルでは-2σに沿っての下落となっており、
かなり勢いのある下降トレンドである事が分かります。
直近の動きとしては、長い下ヒゲ陰線のローソク足も出現していますが、
やはり、反転の兆候は見られないですね。
エクスパンション状態にありますので、売り目線で見るべき局面ですが、
今後もしも、オレンジラインを越えてくるようなら、
とりあえず下げ止まりを意識しても良いでしょう。
ユーロ円1時間足チャート
縦軸の目盛幅を見てもらうと分かるように、
1時間足にしてはかなりのボラティリティ-になっています。
先週金曜日も急落しましたが、その後は行き過ぎの調整によって
多少戻りを試した状態で大引けを迎えています。
俯瞰的にチャートを見ても現在は売り目線である事は確かですが、
この後の動きとしては、
直近安値を割れていくのか、
それとも、Wボトムのようなチャート形状を描くのか、
それとも、オレンジライン超えに至るのか、
を見ていきます。
デイトレとしての総合判断
日足や4時間足を見ると、明確な下降トレンドですので、
その勢いが強過ぎるのが気になるものの
現状は、売り優勢の局面であり、売り目線で見ていくべきでしょう。
少なくとも日足チャートでの-1σ超え、もしくはオレンジライン超え、
または、4時間足チャートでオレンジライン超えに至るまでは売り優勢状態であり、
1時間足以下では、戻り売り主体に狙っていった方が良いと思われます。
では、売りだけやっていれば良いのか。
デイトレレベルとしては、1時間足チャートのオレンジラインを超えるようなら
短期的に買い目線に変更しても良いと思いますが、
その場合でも、4時間足、日足を見てみると、おそらく-1σ以下の状態ですので、
あまりポジションを長引かせない方が得策でしょう。
また、今後のチャート形成において、
上記の複数時間軸の節目のラインが機能しない、意識されていないようなら、
無理にこの通貨ペアでトレードせずに、
別の分かりやすい通貨ペアに変更するのも選択肢のひとつです。