チャートを見ていたら、波動を描きながら、
良い感じで上昇トレンドが続いていたとします。
そこでロングのタイミングを計る事にしました。
しかし、現在位置ではちょっと中途半端なので、
もう少し下げた後の押目買いを狙っているとします。
そうなると、トレーダーは、
「下がれ!下がれ!自分の思っている位置まで下がってくれ!」
と心の中で念じることになります。
そして、運良く自分の思っていた位置まで下げてくれました。
頃合いを見て、想定どおりロングのエントリーをしました。
そうなると、トレーダーは、
「上がれ!上がれ!自分の満足いく位置まで上がってくれ!」
と心の中で念じることになります。
。。。都合良過ぎませんか?。。。
さっきまで下がれ下がれと願っていたのに、
自分がロングポジションを持った途端に、
今度は上がれ上がれと願ってしまう。。。
自分のポジションの有無によって、同じチャートを見ていながら
全く逆の事を願ってしまう心理状態は、何の意味もない、全く生産性のない、
ナンセンスな心の動きです。
当たり前のことですが、
自分が何を考えようが、そんなことは相場の動きには全く関係ありません。
相場は上がりたい時に上がりますし、下がりたい時に下がります。
にも関わらず、相場の動きに、勝手に自分の心を重ね合わせて、
無意味なドキドキ感を味わっているトレーダーが非常に多く存在します。
相場は賭け事ではありませんし、趣味や暇つぶしでもありません。
ですので、余計な心の振幅は必要ありません。
喜怒哀楽などの感情は極力捨てて、
ただチャートで起こっている事実だけを認識し、
その事実に対して適切に処理する事だけを考えるほうが、
精神衛生上良いことは言うまでもありませんね。
私もFXの初心者だった頃は、ローソク足が右端で生成されるたびに
ドキドキ感を味わっていましたが、今ではほとんど感じなくなっています。
相場では何が起こるかわからない、という事を理解していますし、
事前にシナリオを立てて行動するようにしていますし、
どこでエントリーするのか、どこで手仕舞いするのかも分かっていますので、
心が振られる、ということが極力少なくなっています。
「相場の損は相場で取り返す」
「昨日大損したから、今日こそリベンジを果たす」
そんなトレーダーの都合なんてものも関係ないですね。
頑張るとか、奮起するとか、心機一転とか、
そういった感情すら必要ありません。
目の前で起こっている流れを認識して、
自分が決めたルールどおりに行動することだけを考える、
意識はそこに集中させるべきです。