二極化思考とは、物事を両極端に分けて考える思考のクセです。

良いか悪いか、
YESかNOか、
白か黒か、
正しいか間違っているか、
成功か失敗か…

物事、出来事、人間関係などをハッキリさせたいという思考で
別名、「0・100思考」とも言われています。

世の中のあらゆるものを明確に区分できたら良いのですが、
ご存じの通り、世の中はそんな単純ではありません。

人間関係のトラブルが起きたとしても、
誰が悪いのかはっきりしないケースは多いです。

仕事のプロジェクトがそれなりの出来だったケースもあります。

子育てを完璧にこなせる主婦はいません。

世の中”グレー“だらけです。

行動の結果は、
成功と失敗の2つに分かれているのではなく、
そのほとんどが”ボチボチ“に終わります。

にも関わらず、
全ての事象を”0″か”100″かで判断しようとすると、
100点を目指す自分とのギャップにストレスが溜まるようになります。

実際には、
人間関係に0点も100点もないです。
仕事に0点も100点もないです。
子育てに0点も100点もないです。

何をやったとしても、
その多くは及第点の70点くらいで終わることが多いです。

それを”0″か”100″かの二極化思考で評価すると、
100点以外は全部失敗と捉えてしまうので、
70点は失敗と判断することになります。

「何をやっても上手くいかない」
「私は何て不運なんだ」
と言っている人は、
二極化思考に陥っている可能性が高いです。

99%の人間は、
人生は良いこともありますし、悪いこともありますし、
そこそこなこともありますし、ぼちぼちのこともあります。

それを二極化思考の人は、
100点以外は、全部0点にしてしまいます。
完璧以外は、全て失敗にしてしまいます。

だから「上手くいかない」と思ってしまい、
ストレスが溜まっていきます。

そして、そうした二極化思考は
トレードでも発揮されてしまいます。
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事前に決めたルール通りに行動できたか

トレードは実際に資金が増えたり減ったりするので、
本人が望むと望まないとに関わらず、
“勝ち負け”で判断する思考のクセが付いている人は多いです。

「利確できた。良かった」
「損切りになった。悔しい」
こうした心の動きが積み重なると、

「利確トレードが成功であり100点だ」
「損切りトレードは失敗であり0点だ」
という思いが潜在意識の中に根付いてき、
それが二極化思考につながっていきます。

しかし、トレードというものは”勝ち負け”で判断するものではありません。

では、何で判断するものなのか。。。

それは、
ルール通りに行動できたかどうか
で判断します。

トレードって確率的に考えればどうやっても負けます。
負けを無くすことはできません。

なので、負けること自体は悪いことでも何でもありませんし、
同じく、勝つこと自体は良いことでも何でもありません。

判断基準はあくまでもルールであり、
自分を律して事前に決めたルール通りに行動できたら合格、
自分を律することができずに、
事前に決めたルール通りに行動できなかったら不合格です。

なので、
ルール通りに行動して利確したトレードなら合格です。
ルール通りに行動して損切りしたトレードなら合格です。

ルール違反を犯して利確したトレードなら不合格です。
ルール違反を犯して損切りしたトレードなら不合格です。

そして、トレーダーならルール通りに行動するものです。
ルール通りに行動できない人をトレーダーとは呼びません。

そういった意味では本来、
トレードに二極化思考を挟む余地はないはずです。

なぜなら、
勝ち負けなど関係なく、
ただ “こなす” だけですからね。

例えば、
利大を目指して一時は+100PIPS以上も含み益があったが、
最終的には+10PIPSでの利確となった。。。

凄く残念でしょう。悔しいかもしれませんが、
それが事前に決めたあなたのルールに則っての、
期待値>1としての行動なら合格です。

例えば、
損切りになった直後に反転して思惑通りの方向へ動いた。
もう少しストップが遠ければ利益となっていたはずなのに。。。

凄く残念でしょう。悔しいかもしれませんが、
それが事前に決めたあなたのルールに則っての、
期待値>1としての行動なら合格です。

二極化思考の勝ち負けで判断する必要はありません。

これらのトレードも数あるトレードの中の1つに過ぎません。
ただただ “こなす” だけですね。

幸い、トレードには人間関係がないので、
そういった意味ではストレスは受けにくい仕事のはずですが、
勝ち負けの二極化思考で判断すると、
自分で自分にストレスをかけることになってしまいます。

  • ルール通りに行動するだけ
  • 勝ち負けは重要ではない

この2つを意識して二極化思考から抜け出しましょう。