学生時代のことを思い出してください。
近々、学校で数学のテストがあるとします。

 

そうすると、あなたは教科書などで数式、定理などを
一生懸命暗記して覚えようと努力するでしょう。

 

時には、参考書などを買って、多くの練習問題を解いて、
覚えた数式や定理を正しく利用できているか確認し、成績の向上に努めるでしょう。

 

そのようにして、一生懸命に勉強して100点をとれるように頑張るでしょう。

 

そして、いざテスト本番になると、
今まで覚えた事を総動員して、問題を解いていきます。

 

もちろん100点を目指して、問題を解いていきます。
難しい問題でも、何とか記憶を頼りに、応用力を発揮して、
なんとか正解を導き出そうとします。

 

解答欄を空欄まま提出するなんてもったいない
と思った事がありませんか?

 

当てずっぽうでも良いから、とにかく何かしら解答欄を埋めて、
少しでも正解率アップの為に頑張るでしょう。

 

そしてその結果、仮にテストの点数が60点だったとします。
その結果を受けてどう思うでしょうか。

 

ここで真面目な人なら、
100点までまだかなり点数差がある。
もっと努力して、勉強して、100点を目指して頑張ろう

という意識になります。

 

そして、努力する方向性があっていれば、
努力した時間に相当する分だけ点数が良くなり、
最終的には、100点を取れるくらいまでになることも可能でしょう。

 

学校の勉強は点数至上主義です。
とにかく点数がよければ優秀と判断されます。

 

私たちは、小学校、中学校、高校、大学で(そして一部には社会人になってからも)
良い点数を取る為に頑張ってきました。

 

その結果、知らず知らずのうちに私たちの潜在意識の中では、
点数が良いこと、正解率が高いことが優秀である
という認識が植えつけられるようになりました。

 

では、、、
FXなどのトレードの場合はどうなんでしょうか。

 

トレードの本番に向けて、手法の勉強などをするでしょう。
オリジナルの手法であれ、情報商材の手法であれ、
その手法のロジックを一生懸命勉強して覚えようと努力します。

 

時には、多くの過去チャートを見て、エントリーポイント、決済ポイントを理解し、
その手法を正しく利用できているのか確認し、成績の向上に努めるでしょう。

 

ここまでは学校の勉強と一緒といってもよいかもしれません。

 

しかし、
「点数が良いこと、正解率が高いことが優秀である」
と長年の学校勉強により植えつけられた潜在意識が、
FXにおいては悪い方向へ作用してしまいます。

 

どんな手法であっても勝率100%にはなりません。
仮にあなたの使っている手法の勝率が60%だったとします。

 

となると、あなたは60%の手法の勉強をしているわけで、
決して100%の勝率の手法を勉強しているわけではありません。

 

60%の手法の勉強をしているのに、100%の勝率を目指すのは
頑張る方向性が違うと思いませんか?

 

しかし、いざトレード本番になると、
どうしても「勝率重視」「負けたくない」という潜在意識が表に出てきてしまいます。

 

知らず知らずのうちに、100点を目指して、勝率100%を目指して、
トレードしようとしてしまいます。

 

難しいチャート形状でも、何とか今まで勉強した事を頼りに、応用力を発揮して、
なんとか正解を導き出そうとしてしまいます。

 

学校のテストで
解答欄を空欄まま提出するなんてもったいない
とした潜在意識の記憶がよみがえっているのでしょうか、
難しいチャート形状に頑張ってチャレンジしている事が良いことであると、
間違った状態で解釈されてしまっています。

 

学校のテストとFXとでは、その努力の方向性が違います。

 

学校のテストでは、与えられた問題に対して
全てに解答するという努力が必要です。
難しい問題でも、何かしらの答えを出すことが求められます。

 

しかしFXでは、与えられたチャート形状に対して、
全てにエントリーするという努力は必要ありません。
難しいチャート形状なら、「やらない」という選択肢があります。

 

やらなくてもその人の評価が下がるという事はありませんし、
逆に評価が上がるという事のほうが多いでしょう。

 

学生時代、成績優秀だった人、真面目だった人に
このような潜在意識の傾向が見られます。

 

かくゆう私もそうでした。
間違った潜在意識に苦しめられ、
間違った努力を何年もしてきました。

 

FXと学歴は全く関係ありません。
逆にいうと、FXは真面目な人間がなかなか報われない世界でもあるんですね。