レジリエンス(resilience)とは、主に心理学で使われる言葉で、
回復力、復元力、弾力と訳されています。
もう少し詳しく説明すると、
レジリエンスとは困難な状況に直面したとしても、
状況に合わせて柔軟に対応しようとする心のしなやかさ
を言います。
そして、トレードでもレジリエンスが必要で、
心のしなやかさが無いとトレードでは成功しづらくなります。
つまり、
頭が固く、強硬で、融通が利かなく、周りが見えてない、
完璧主義で、自分が必ず正しく、失敗を認めない、、、
このような人は要注意です。
トレードとは、
「正しいか間違いか」「白か黒か」
という2択の問題ではありません。
「0・100思考」とも言いますが、
トレードを0か100かの両極端で考えると上手くいきません。
鉄板トレードだと思ってロングしたにも関わらず、
レートはズルズルと下げてしまい思考停止して固まる。
エントリー条件を満たしたにも関わらず、
自信が無くて注文ボタンをクリックできずに固まる。
たくさん検証しているにも関わらず、
必ず勝てる手法が見つからずに焦る。
商材に書かれたとおりにエントリーしたにも関わらず、
3連敗してしまって焦る。
多くの方が経験していると思います。
「正しいか間違いか」「0か100か」の2択で考えるから、
間違いを選択するかもしれない恐怖に、
0になってしまうかもしれない恐怖に、
心が耐えられず、折れてしまうんですね。
なので、「0・100思考」をやめましょう。
というか、そもそもトレードは「0・100」ではありません。
20の場合だってありますし、
50の場合だってありますし、
70の場合だってあります。
一つ一つのトレードには正解も間違いもありません。
連立方程式のように答えが求められるものではないし、
完璧に分析できるはずもありません。
どれだけ分析しても負ける時は負けます。
そして、それを受け入れることです。
では、負けを受け入れるにはどうすればよいのか。。。
それは、
“トレードを確率論の立場から眺めること”
です。
サイコロを6回振れば、確率的に1回は1の目が出ます。
当たり前です。
「絶対に1を出したくない!」と思ったとしても、
そんなこちらの意思とは関係なく、
サイコロは1/6の確率で1を出します。
サイコロを6回振れば、確率的に3回は偶数の目が出ます。
当たり前です。
「絶対に偶数を出したくない!」と思ったとしても、
そんなこちらの意思とは関係なく、
サイコロは3/6の確率で偶数を出します。
トレードもサイコロと同じです。
「絶対に負けたくない!」と思ったとしても、
そんなこちらの意思とは関係なく、
所定の確率で負けます。
なので、負けたことで心が折れる必要はないんですね。
当たり前のことですから。
もちろん、トレードだけではなく
その前段階の検証や手法構築の際にも、
ガチガチに凝り固まった心ではなく、
しなやかな心で学習に励みましょう。
手法も完璧なもの、100%のものを追い求めるのではなく、
確率的に優位な方向へ改善することが重要です。
完璧にするのではなく改善していこうとする姿勢です。
そして、自分なりの改善で期待値>1の手法ができたら、
それを淡々と継続する。
期待値とは数多くのトレードを繰り返した結果、
導き出された確率的な数値です。
確率的な数値に、こちらが勝手に不安や恐怖という思考を
持ち込む必要はありません。
レジリエンス思考で、柔軟に、ありのままを受けいれて
トレードに臨んでいきましょう。