FXの世界にいると「聖杯」という言葉を耳にすることがあります。
「ようやく見つけた聖杯!」
「この手法こそが聖杯といって良いでしょう」
「聖杯探しの末、ようやく見つけた必勝法」
等々。
聖杯という言葉には様々な解釈がありますが、
ここでは、
“何の努力もなしに、何の苦労もなしに、
確実に勝てる、万人に通用する絶対的な手法”
と定義しておきます。
では、その聖杯はどこかに存在するのでしょうか?
あなたは河童が存在すると思いますか?
世の中にはトレーダーの数だけ手法が存在します。
そして、当然ながら、私は神様ではないので、
それら全ての手法を知っているわけではありませんが、
常識的に考えれば、聖杯など存在しません。
トレーダーであれば誰もが聖杯に憧れ、
様々なブログを渡り歩いて聖杯探しの旅に出かけるものですが、
これって単にあてもなく彷徨い歩く放浪者になっているだけです。
私も昔はそうでした。
「どこかに勝てる手法があるはずだ」
「絶対に勝てる手法を見つけだそう」
そういう意識で様々なFX系ブログを
ネットサーフィンしていた時期もありました。
でも、、、見つかったのは、
詐欺系の怪しげなブログのみでした。
今思うと当たり前ですね。
ネットを彷徨うだけでトレードで勝てるようになるはずがありません。
世の中に不老不死の薬がないように、
世の中に錬金術がないように、
日本にツチノコが存在しないように、
日本に河童が存在しないように、
日本に徳川埋蔵金が存在しないように、
FXに聖杯は存在しません。
「いや、、、河童はどこかに存在するのでは?」
「いや、、、徳川埋蔵金はどこかに存在するのでは?」
と思ってるかもしれませんが、う~ん、そうですね~。
まぁ、私はこれらの専門家ではないので、何とも言えませんが、
もしも存在を信じているのでしたら、
私にその信念を否定する権利はありません。
これらを探すために一生を捧げるのも人生です。
もしも本当に見つかれば、それこそ大金持ちです。
夢がありますね。
しかし、、、
残念ながらその確率は天文学的に低いでしょう。
FXの聖杯探しも同様だと思いませんか?
夢だけでは食べてはいけません。
では、FX商材は聖杯なのか?
各トレーダーにはそれぞれ異なった性格、生活スタイルがあります。
せっかちな人がいたり、のんびり屋の人がいたり、
何時間でも集中できる人がいたり、集中力が持続しない人もいたり、
サラリーマンがいたり、職人さんがいたり、
24時間自由に使える人がいたり、仕事から帰宅後2時間しか使えない人がいたり。
それぞれの立場が異なっているのに、
それらを無視した万人に通用する絶対的な手法なんて
存在するはずはありませんね。
それでは、、、
FX商材はどうなのか?
FX商材は聖杯なのか?
少なくとも私たちにとってはFX商材自体は聖杯ではありません。
FX商材を書いた著者自身も、
上記の定義に即した意味での聖杯だとは思っていないでしょう。
(まぁ、コピーライティング的な意味合いで
販売ページに聖杯と謳っているケースはあるでしょうが)
FX商材とはその著者が自身の長年の検証と経験によって
構築した手法をまとめたものであって、
彷徨い歩いて発見した手法をまとめたものではないです。
いわば、著者に合わせて最適化された手法になっているわけで
私やあなたに合わせて最適化された手法にはなっていないわけです。
なので、FX商材を購入した場合は
最初はそのまま真似て実行していきますが、
その後は、少なからず自分用にチューニングして
自分用に最適化する必要があるわけで、
それが”手法を構築する“に当たります。
勝ち組トレーダーはどこかに隠された聖杯を見つけ出したのではなく、
検証と経験の積み重ねで、自分にとってシックリくる、
腑に落ちる、納得できる手法を構築しただけです。
よって、勝ち組トレーダーの数だけ勝てる手法は存在しており、
そこには聖杯と呼ばれる統一された手法は存在しません。
勝ち組トレーダーが聖杯を使っていないんだから、
聖杯を探し続けることに意味はないですね。
そんなことをするよりも、
検証を積み重ねて自ら手法を構築したほうが
よっぽど時間がかかりませんよ。