実生活では自分に非が無いにも関わらず
何かしらの精神的な、肉体的な、物理的な被害を受けてしまう事があります。
例えば、
サラリーマンならば上司からパワハラやセクハラを受けて
精神的に傷つき、心がやんてしまう人もいるでしょう。
例えば、
子供の頃に両親から暴力を受けて
肉体的に傷つき、体にアザができてしまった人いるでしょう。
例えば、
安全に車を運転していたにも関わらず、
飲酒運転の対向車に激突され、
自分の車が破損してしまった人もいるでしょう。
実生活では真面目に生活していても、100%自分が悪くなくても
不可抗力による被害を避けられないケースも出てきます。
もちろん、だからと言って、
そのまま泣き寝入りする必要はありません。
上記のケースでも、
警察に相談したり、弁護士に相談すれば、
自分の正当性を訴える事ができますし、
それにより、できるだけ正当な補償を受けることもできます。
ありがたい事に、日本という国は法律上、
正しい側が評価される仕組みになっています。
(もちろん完璧ではないですが)
また、そこまで大げさにならなくても、
自分が悪くなければ、周りの同僚や友人などに相談すれば
いろいろと手を貸してくれたり、助言してくれます。
普通に学校教育を受けて、普通に外界と接し、
普通に生活している一般的な人間であるならば、
“この世の中は正しい側が認められるべき”
という事を理解しています。
そして、相手方に非があるならば、
“それを認めさせ、謝罪させ、反省させるべき”
という事を理解しています。
つまり、ほとんどの人が
“正しく行動した方が善で、それを邪魔する方が悪”
という認識を持っています。
そして、そのように振る舞い、行動します。
当たり前と言えば当たり前ですが、
人間が生まれて物心がついて以降、
上記のような認識で生活している人がほとんどのはずで、
これに疑問を持つ人などいないでしょう。
私も同じです。
“正しく行動した方が善で、それを邪魔する方が悪”
当然だと思っています。
しかし、、、
この当然の認識をトレードに持ち込んでしまうと、
(というか、
本人が知らないうちにトレードに持ち込んでいる
という表現が正しいんですが)
マインドに過度な負担がかかってしまい、
勝ち組トレーダーから遠ざかってしまいます。
どういう意味かというと、、、
自分が善でチャートが悪
トレードにおいては勝率100%などは絶対にあり得ず、
誰でも必ず負けを経験します。
これは至極当たり前の事ですが、
その際に重要になってくるのが
“その時、心がどのように反応したか”
です。
勝ちたいと思ってトレードしているのに
勝たせてくれないチャートという存在。
真面目にルール通りにトレードしているのに、
思惑通りに動いてくれないチャートという存在。
FX初心者やマインドの重要性に気づいていないトレーダーほど、
負けてしまった原因をチャートに押し付け、
チャートを”敵“とみなしてしまいます。
あなたもそのような心理的傾向がありませんか?
今一度、自分の心に問いてみてください。
おそらく誰もがそのような心理的反応を示した経験があるはずです。
もちろん私もです。
トレード歴が浅かった時代には、
チャートを”攻略すべき敵“だと思っていました。
ではなぜそのような心理的な反応を示してしまうんでしょうか?
それは、本人が意識するしないに関わらず、
“一般社会の常識をトレードへ持ち込んでいるから”
です。
先に挙げた通り、
私は正しい事をしている。よって、
“この世の中は正しい側が認められるべき”
相手が間違っている。よって
“それを認めさせ、謝罪させ、反省させるべき“
つまり、
“正しく行動した私が善で、それを邪魔する相手が悪”
という一般社会の常識をそのまま
チャートという世界に持ち込んでいるわけです。
正しく行動した自分が善で、
それを邪魔した、つまり、思惑通りに動いてくれない、
損切りという結果を突き付けたチャートが悪と思っているんです。
「自分は悪くない。」
「悪者のチャートを何とかして攻略してやろう。」
「悪者のチャートを何とかしてねじ伏せてやろう。」
「悪者のチャートを何とかして思い通りに動かしてやろう。」
しかし、自分がどんなに意気込んでいようとも
チャートという世界には警察も弁護士も存在せず、
自分の正当性を訴えることができません。
となると、どんどんストレスが溜まり、イライラが募り、
最終的には、無理やりにでも利益を出そうと
ルールを度外視したトレードを繰り返し、そして、
ナンピンを繰り返し、ヘッジを繰り返し、オーバーロットを繰り返し、
結果、資金だけが無くなっていく現実を見せつけられます。
このように、ほどんどのトレーダーが
一般社会の常識をトレードに持ち込んでいる事に気づいてません。
自分がどれだけ正しく行動したとしても、
損切りになってしまうトレードは幾らでもあります。
「その損切りは間違いだ!」
「そのチャートの動きは間違いだ!」
と主張しても無意味なんです。
チャートに善も悪もありません。
そこには”値動きという真実”があるだけです。
全てを受け入れる
全ては自分の責任
これがチャートという世界の常識です。