私の実践トレードについては、
別ブログ「FXデイトレ!稼ぐ手法の勉強ブログ」の方で
その考え方やエントリーポイント、決済ポイントなどを解説しているんですが、
昨日の私のトレードについて、以下のような質問をいただきました。

昨日のEURJPYとEURUSDは、
 どちらも似たようなチャート形状だったと思うのですが、
 なぜEURJPYだけエントリーして、
 EURUSDにはエントリーしなかったのですか?

これはマルチタイムフレーム分析に関する基本的な考え方を含む質問であり、
質問して頂いた方だけではなく、多くの方に参考になると思われますので、
今回、記事として回答しておきます。

まず、エントリー直後のEURJPYとEURUSDのチャート形状を
確認しておきましょう。

以下は、私が実践で使っている15分足チャートの画面です。

(通常、「マーフィーのFX投資術」でデイトレをする時には、
 5分足チャートを執行時間軸にして
 スパンモデルの使用が推奨されていますが、
 私の場合は、自分の性格、生活スタイルに合わせて、
 15分足チャートを執行時間軸にして、
 スーパーボリンジャーとスパンモデルを併用した
 自分専用の改良版のチャート画面を使用しています)

EURJPYの15分足チャート
eurjpy15m16100601
EURUSDの15分足チャート
eurusd15m16100602
縦軸の目盛幅は、どちらも15PIPS程度に合わせていますので、
値動きの幅も比較しやすいでしょう。

私は16時からチャート監視を始めたんですが、
確かに、似たようなチャート形状をしていますね。

どちらも東京時間からロンドン時間初動にかけて
青色ゾーンが出現していて、緩やかな上昇トレンドとなっています。

どちらも青色ゾーンを割ることなく推移していますので、
考え方の1つとして、レートが青色ゾーンを上抜けたら
押目買いでロングエントリーできるでしょう。

実際私は、上記EURJPYの17時台横向き青色矢印の位置で
青色ゾーンの上抜け確認でロングエントリーしました。

しかし、同じ青色ゾーンの上抜けならEURUSDでも17時台に起きていますが
こちらではロングエントリーしていません。

では、その後の結果はどうなったでしょうか。

EURJPYの15分足チャート(その後)
eurjpy15m16100603
EURUSDの15分足チャート(その後)
eurusd15m16100604
上記は先のチャートから約9時間経過したチャートです。

EURJPYでは、横向き青色矢印が4つありますが、
結局、青色ゾーン上抜けのタイミングで2回ロングエントリーしていて、
どちらも利確で終える事ができました。

それに対して、EURUSDでは横ばいから徐々に下向きに転換しており、
ロンドン時間にロングエントリーしなくて正解でした。

似たようなチャート形状だったのに、なぜEURJPYだけにエントリー?

なぜ、私がエントリーしたEURJPYは上昇トレンドが継続してくれて
私がエントリーしなかったEURUSDは上昇トレンドが継続しなかったんでしょうか?

もちろん未来が分かっていたわけではありません。
トレンドが継続するであろう確率の高い方に乗っただけです。

その確率を高める方法は、
執行時間軸である15分足チャートだけを見ていては分かりません。

トレンドの継続性は大きな時間軸を見て、
いわゆるマルチタイムフレーム分析をして判断していきます。

では具体的に、この日のEURJPYとEURUSDの大きな時間足である
1時間足チャートを確認してみましょう。

EURJPYの1時間足チャート
eurjpy1h16100605
EURUSDの1時間足チャート
eurusd1h16100606
今度はどちらのチャートの縦軸も20PIPS程度に合わせています。

これらは私がエントリーした直後の18時付近時点のチャートですが、
その違いは明らかですね。

15分足チャートでは似たようなチャート形状をしていても
もう一段時間軸を大きくしてみると、こんなにも形が違ってきます。

EURJPYは、1時間足レベルでも綺麗な上昇トレンドを描いていますので、
トレンドの継続性に期待するには十分なチャート形状だと思いませんか?

それに対して、EURUSDは明らかに上昇トレンドではないですし、
チャート形状自体が綺麗ではないですね。

確かに17時時点では、遅行スパンは陽転していますし、
青色ゾーンが出現して、その上にレートが存在していますので、
「マーフィーのFX投資術」のロジック的には買い優勢と判断できます。

しかし、だからといって何も考えずにロングして良いわけではなく、
そもそものチャート形状自体に目を向けなくてはいけません

トレードのロジックはもちろん大切ですが、
全てのチャート形状にロジックを当てはめようとすると無理がきます。

ロジックだけを優先してしまうと、どんなチャート形状であっても
遅行スパンが陽転しているから」
青色ゾーンが出現しているから」
という理由だけで無理矢理エントリーを考える思考になってしまいます。

では、
さらに大きな時間足である4時間足チャートも確認してみましょう。

EURJPYの4時間足チャート
eurjpy4h16100607
EURUSDの4時間足チャート
eurjpy4h16100608
今度はどちらのチャートの縦軸も50PIPS程度に合わせています。

私は4時間足レベルになるとスパンモデルは設定せずに
ボリンジャーバンドだけで環境認識するようにしているんですが、
見たとおり、わざわざ説明するまでもないですね。

上昇トレンド中のEURJPYと狭いレンジ中のEURUSDとでは
どちらが上向きに動きやすいでしょうか?

いかがでしょうか?

たとえ15分足チャートで上昇トレンドだったとしても
1時間足チャートや4時間足チャートを確認すれば、
EURJPYではエントリーした方が良い、
EURUSDではエントリーしない方が良い
とMTF的な環境認識の立場から判断できるのではないでしょうか。

もちろん毎回この判断が正しいとは限りませんよ。

持合の通貨ペアの方が大きく動くケースもあり得ますが、
トレンドの継続性に則った確率論に従うならば、
大きな時間軸の流れに沿って仕掛けた方が勝率が高くなりますし、
期待値の向上も見込まれるのは事実です。

スパンモデルを利用したトレンドフォロアーは
上記のMTF分析やトレードの考え方を参考にしてください。

私こすぎもチャートには必ず表示させているお気に入りの商材です。
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