PLATINUM TURBO FXでは、そのロジックをそのまま内蔵したEAもあり、
今回はその中でも、USDJPYの1分足用EAと5分足用EAのトレードを紹介しますが、
その前に、私のEAに関する最近の見解を述べたいと思います。
今年になってから、いくつかインジケーターを作成していますが、
EA(自動売買)についても、いろいろと思うところがあります。
通常、市販されているEA(自動売買)の販売ページを見ると、
「パソコンに設置するだけで、あとは何もせずに、
放っておいても資金が勝手に増えてくれる」
というような印象を与えるページが多いですね。
しかし、実際にはそんな上手くいくケースはほとんどなく、
どんな優秀なEAでも、数ヶ月単位の、長い時には年単位にも及ぶドローダウン時期、
いわゆる、調子の上がらない、資金が目減りする期間が存在してしまうものです。
(ナンピンやマーチンゲールなどを駆使して、
無理矢理勝とうとする反則的なEAは無視します)
そのようなドローダウン時期を耐えて運用していった先に
収支曲線の右肩上がりが実現できる、という事もありますが、
変なEAをつかまされてしまうと、
単なるドローダウンのつもりが収支の右肩下がりが止まらず、
結局、EAを止めざるを得ない結果に終わってしまうケースも多いです。
私もこれまで数多くのEAを開発してきましたが、
過去10年間のバックテストをどれだけ繰り返し、改善したとしても、
ドローダウン期間、つまり数ヶ月の落ち込み期間を無くす事はできませんでした。
やはり、固定のロジックである以上、
どうしても相場状況と合わない時期というものが存在し、
その時期での運用では、どうしても成績は落ち込んでしまいます。
では、相場状況と合わない時期となり、
成績が落ち込んでしまったEAはどうすれば良いのか。。。
この場合は、EAの運用者によって考え方が違ってくると思いますが
- バックテストの成績を信じて、ドローダウン時期も含めてずっと稼働し続ける
- ドローダウン時期となったら一旦稼働を止めて、回復を待ってから再稼働させる
基本的にはこの2つの考え方があるでしょう。
どちらが正解というわけでもないですが、私なら後者を選択します。
私の開発した自作EA群に関しては、デモでフォワードテストを行っており、
そこでは全てのEAをフルに稼働させています。
そして、デモでの成績の推移を考慮した上で、全てのEAの現在の好不調を判断し、
今動かすべきEAをピックアップしてリアルで稼働させています。
そして、そのやり方が功を奏して、今のところはデモEA以上の成績を
リアルEAで残す事ができています。
、、、と、ここまでが前置きなんですが、ちょっと長過ぎましたね。
何が言いたいのかというと、
- どんな優秀なEAでも数ヶ月単位のドローダウンは避けられない
- ドローダウン時期に入ったと思ったら一旦止める事も検討する
というのが私のEA運用での考え方です。
で、ここからが重要で、
そこから派生して、というか、そこから発想を転換して、というか、
ならば、
相場状況に合っている時だけ稼働させるEAを開発すれば良いのでは?
と思うようになったわけです。
つまり、これまでは10年間という長期間に及ぶバックテストを何度も繰り返し、
何とかしてドローダウン時期を短くして
安定的な右肩上がりの収支曲線を描くEAを開発しようと努力しきました。
それを、発想を転換して、
マルチタイムフレーム分析やレジサポなどの環境認識は、
一番正確な人間の目で判断するようにして、一切プログラム化しません。
そして、ただエントリーと決済だけに特化したEAを開発して、
相場状況に合っている時だけを狙ってスポット稼働させるようにするわけです。
相場状況、つまり環境認識の把握は、チャート形状に基づくものなので、
2次元的に判断しなければならず、最もプログラミングが難しい部分でもあります。
そして、その判断が正しくできていないから、狭いレンジ相場でロングしたり、
乱高下相場に巻き込まれたりしてドローダウンとなってしまうわけですね。
ならば、私が普段からやっているような、
日足、4時間足、1時間足の環境認識、そして15分足のチャートパターンなどを
私自身が総合的に判断して、上昇トレンドと認識できれば、
エントリーと決済だけをプログラミングしたロングだけを行うデイトレEA、
同様に、
私自身が総合的に判断して、下降トレンドと認識できれば、
エントリーと決済だけをプログラミングしたショートだけを行うデイトレEA、
を開発すれば、
環境認識をプログラミングしない分だけ
より簡単に、そしてより効率的にデイトレができるのではないか、
と思うようになりました。
つまり、24時間ずっと稼働させるEAではなく、
私の環境認識の判断のもとで、トレンドが明確なときだけ動かすデイトレ用のEA
ですね。
そのようなEAならば、VPSも必要ないですし、
エントリーと決済の手作業も必要なくなり、より効率的にトレードできます。
まぁもちろん、それができるのは、
適切な環境認識スキルを持っている事が前提ですが。
では、なぜそのように思うようになったのか、、、
それは昨日行ったEA PLATINUM TURBO FXによる
1分足用EA、5分足用EAのトレード結果からです。
PLATINUM TURBO FXの1分足用EAは方向感が明確な時は大きく勝てる
PLATINUM TURBO FXのEA(自動売買)には、
USDJPYの1時間足用EA、15分足用EA、5分足用EA、1分足用EA
の4種類ありますが、
その中の、1分足用のEAは開発者の石塚氏自身が24時間稼働を勧めていません。
どういう事かというと、ユーザーサイトには以下のような文面があります。
ドル円1分足は、長期運用の対象外。
但し、ボラティリティーが急激に拡大した相場や、比較的大きなボラティリティーで方向感がはっきりしている相場では大きく勝てるので、相場を判断出来る方は1日単位で運用可能。
と記述されています。
つまり、現在の相場状況を正しく認識して、勝ちやすいと判断できれば、
その時だけ稼働させるようにすれば良いわけです。
となると、
現在のUSDJPYの環境などはまさに
“比較的大きなボラティリティーで方向感がはっきりしている相場”
そのような状況と言えませんか?
以下は、直近2日分のUSDJPYの30分足チャートです。
チャート上ではオレンジラインのブレイクも見られますが、
ご存知の通り、最近のUSDJPYは日足チャート、4時間足チャート、
そして、1時間足チャート、全てにおいて明確な下降トレンドですよね。
しかも、ボラティリティも大きいので、それなりの値幅も期待できそうです。
そうした相場状況を認識した上で、昨日の東京時間から
EA PLATINUM TURBO FXの1分足用EA、および5分足用EAを
どちらもショートのみで稼働させてみました。
その結果が以下です。
1分足用EAを9時間連続で稼働させた事で、
かなり横長のチャートとなってしまったので、2分割してあります。
(クリックで拡大、5分足用EAのエントリーと決済も表記しています)
赤色矢印が1分足用EAによるショートのエントリーと決済位置、
ピンク色矢印が5分足用EAによるショートのエントリーと決済位置を表しています。
なので、これらの矢印が下向きなら利確で、上向きなら損切りとなります。
いかがでしょうか。
方向感がハッキリしている相場状況の時に、その方向だけに
EA PLATINUM TURBO FXの1分足用EA、および5分足用EAを稼働させると
期待値の高いトレードができそうだと思いませんか?
この日に関しては、NY時間に為替介入の噂が広まり、
一気にJPY売りで急騰していますね。
こうなってしまうと、もうテクニカルでは動かなくなるので、
この時点でEAでのトレードは終了となります。
結局この日は、全部で17回トレードを行って、14勝3敗となり、
合計で+125.9PIPSの獲得という結果になりました。
EAというと、ずっと稼働し続けなればいけないイメージがありますが、
今回のように
“方向感がハッキリしている時だけ動かす”
という考え方は参考になります。
私も、EA PLATINUM TURBO FXの1分足用EAを参考にして
自分で環境認識を行い、トレンドが明確な時だけ動かす自作EAを
開発しようかと思っています。
シグナルトレードと裁量トレードの良いとこ取りのツール
→PLATINUM TURBO FXの全てを検証しているレビューへ
またしても記事が長くなり過ぎてしまいました。。。反省です。。。