FXにおいてある手法を試す場合、事前に過去チャートで検証する事が必要です。

 

自分で見つけた手法であっても、情報商材からの手法であっても、
その手法の有効性を確かめる事をせずに、
いきなり実践で試すなんて事は有り得ませんよね。

 

ですので、過去チャートでの検証は、FX初心者のみならず、
トレーダーなら誰でも必ずやらなければいけない作業といえます。

 

しかし、過去チャートでの検証は、手法の有効性を計るひとつの手段であって、
それが絶対というわけではありません。

 

必要条件ではありますが、十分条件ではないという事です。

 

過去チャートでの検証には、どうしても抜け落ちてしまう幾つかの弱点があります。

 

それらは、

・その時のファンダメンタル要因を再現、確認できない
・チャートの節目、トレンドラインの重要性が認識できない
・通貨の力関係が把握できにくい

などが挙げられます。ひとつずつ解説していくと、

 

・その時のファンダメンタル要因を再現、確認できない

過去チャートを検証する場合、その時々のファンダメンタル要因が確認できません。

 

出来なくもないですが、その日付近の出来事、
そしてそれらについて、他のトレーダー、関係者がどのように考えていたのかを
ニュースで調べる事はかなりの手間となりますので、
実際にはファンダメンタル要因を加味する事は不可能でしょう。

 

ファンダメンタル要因とは、市場のテーマとも言い換えることが出来ますが、
そのテーマが何であるのか、そのテーマの市場へ与えるインパクトの強弱、
テーマの賞味期限などは、実際にその時でないと分からないものです。

 

後から振り返ってもなかなか思い出せませんね。

 

そうしたテーマが分かっていると、例えばチャート上で上昇トレンドだった場合、
それが市場のテーマに沿った動きなのか、
それとも、テーマに沿っていない一時的な逆方向の動きなのかで
実際のトレード時の対応が違ってきたりします。

・チャートの節目、トレンドラインの重要性が認識できない

マルチタイムフレーム分析をどの程度手法に取り入れているのかにもよりますが、
チャートの節目が、その時どの程度の重要性を持っているものなのか、
トレンドラインの注目度が、どの程度だったのかを認識するのは難しいでしょう。

 

例えば、
皆が注目している高値のすぐ下でロングのサインが出た場合もそれに従うのか、
皆が注目している下値支持線手前でのショートのサインもそのまま信じるのか、
注目度、重要度によってそうした節目が機能するかどうかも違ってきます。

 

単に過去に遡った検証では、そうした節目、ラインについては
気づきにくい可能性も高いです。
 

・通貨の力関係が把握できにくい

相場というのは週単位、日単位、時間単位、分単位に
通貨ごとの力関係が変わっていきます。

 

同じドル買いの動きであっても、ドル主導の動きなのか、
それとも、他通貨につられて動いているだけなのか、
それらによって手法の効き目も違ってきます。

 

できれば一番強い通貨を買いたいですし、一番弱い通貨を売りたいですよね。

 

ですが過去のチャート、単一通貨ペアだけを見ていては、
そうした通貨ごとの力の強弱は把握できません。

 

次回に続く、、、To Be Continued…