私は基本的にデイトレというスタイルなので、
1日に複数回エントリーしているケースが多いです。
そして、そのようなトレードスタイルを何年も続けていますから、
これまでの総トレード回数は数千回に及んでいます。
という事は、当然負けトレードの回数も数千回に及んでいます。
なので、良い意味で “負けトレードに慣れている” といえるでしょう。
つまり、負けても何とも思わなくなっているんですね。
まぁ、当たり前と言えば当たり前ですが、
これだけのトレード回数をこなしていれば、さすがに慣れてきて、
負けるたびに感情が動いたり、一喜一憂する事もなくなってきます。
しかし、負けトレードに慣れていなくて、
マインドの重要性にも気づいていなかった初心者時代には
私も他のトレーダーと同様に、負けるたびに感情が動いていました。
当時は、”トレードは勝ち負けで判断する“という認識でいたので、
やはり、負けてしまうとイライラして嫌な気持ちになったものです。
そして、イライラするだけで終わっていれば良かったんですが、
当時の私は余計な事までやっていました。
そう、リベンジトレードですね。
「負けたままで終わるのは悔しい」
「少しでも負けを取り戻して終わりたい」
そんな気持ちから、
勝つまで何度も何度もトレードを繰り返してしまう。。。
ルールなんて一切無視で、
とにかく自分の気持ちを少しでも癒したいがためにトレードを行う。。。
これってよく考えると、
コンピューター相手に格闘ゲームをして、
負けたまま終わるのが気に入らないから、
勝つまで何度も挑戦する、
という心理状態に似ていますね。
私は学生の頃はゲーム好きで、格闘ゲームもたくさんプレイしてましたが、
今思うと、
“格闘ゲームでの勝ちたいという気持ち”
と
“トレードでの勝ちたいという気持ち”
は、ほぼ同一感情であったと思います。
しかし、コンピューター相手の格闘ゲームなら、まだ可愛いほうです。
どれだけ負けても、自分の資金は減らないですし、
一発逆転の大技を狙って、たまたま勝てる事だってありますし、
それでリベンジを果たした気になってゲームを終える事もできます。
しかし、トレードはゲームのような仮想世界ではなく、
リアル資金をかけた真剣勝負の現実世界です。
負ければ負けるほど、自分の資金は減っていきますし、
資金管理を無視した過剰なロット数で一発逆転を狙えば、
たまたま勝てる事もあるでしょうが、それで負けてしまえば、
リベンジどころではなく、即刻退場だって有り得ますし、
二度とトレードの世界へ戻ってこれない危険性もあります。
チャートの動きだけを追っていると、
どうしても機械的で無機質なものを相手にしていると錯覚してしまいますが、
チャートというものは、
あらかじめプログラミングされたソフトウェアによる動きではなく、
人間の欲望の集合体による動きである事を意識しなければいけません。
「負けたままで終わるのは悔しい」
「少しでも負けを取り戻して終わりたい」
そんな、その他大勢のトレーダーと一緒の、欲望丸出しのトレードを繰り返して、
はたして安定的に勝ち続けられるでしょうか?
リベンジなんて感情はトレードには必要ありません。
感情的になればなるほど勝ちトレードから遠ざかってしまいますし、
そもそも、
あなたの感情なんて相場自体は気にも留めていません。
何も気にも留めていない相手に対して、自分だけがムキになっても無意味ですね。
トレードとは、できるだけフラットな精神状態で臨むべきなのですが、
そのためには、”相場を勝ち負けで判断しない事” が必要です。
相場を勝ち負け主体で、そして、勝率主義で考えてしまうと、
どうしても負けた時に「リベンジ」という発想につながってしまいます。
相場とは、
「平常心を維持し続けた人が勝ち」
「感情の起伏の少ない人が勝ち」
という意識で臨んでいきましょう。
そうすれば「リベンジ」なんて余計な発想はしなくなります。