新しい手法のアイデアが浮かんだ場合、事前に検証作業が必要になります。
FXの場合なら、過去チャートを遡っていき、
その手法の有効性を検証することになると思うのですが、
普通なら、自分の思いついた手法が一発で勝てる手法である事なんて
ほとんど考えられません。
まだFXの初心者の段階で、検証作業すらした事がないトレーダーなら尚更です。
ある1つの手法に対して検証を行い、
思うような結果が得られないなら、修正を加えて再度検証する。
それでも思うような結果が得られないなら、
更に修正を加えて再度検証する。
それでもだめなら、更に更に修正を加えて再度検証する。。。
これを満足がいくまで続けなければいけません。
それでも駄目なら、その手法を諦めるか、根本からやり直しとなります。
こうした作業はトレーダーなら誰でもやっている事で避けて通れない事です。
そして、そうした作業を繰り返す事は、
たとえ手法自体が使えるものでなかったとしても、それで時間の無駄になる、
というわけでは決してありません。
多くのチャートを見続けて、試行錯誤した経験は
潜在意識の中にどんどん蓄積されていきます。
そうなると、次回以降の検証作業がよりスムーズなものになっていきますし、
実際の相場に対峙した時でも、過去の有効なチャートパターンが
脳裏に蘇ってくる事も多くなってきます。
例えば、検証用のソフトがあったとして、パラメータを入力し、
ボタンを押すだけで、過去の相場からその有効性、勝率、PFなどを
自動で表示してくれるようなものは、とても便利ですが、
それでは、チャートを見る目が養われません。
ソフトが「ここでエントリー」「ここでクローズ」と
事前に教えてくれるのはとても親切ですが、
チャートの形状を自分の目で見て、自分で判断して見つけたポイントではないので、
チャートパターン認識能力は、鍛える事ができません。
私の場合、過去には株式投資のスイングトレードの手法の検証の為に、
1年間かけてデータを貯め続け、自分なりにいろいろ修正を加えながら
検証したことがありましたが、結局優位性のある手法を見つけることができずに、
諦めたことがありました。
それ以外にも株式投資のデイトレの為に
何十もの手法、派生手法を含めたら何百もの手法を試した経験がありますが、
結局使えたのは1,2個だけです。
だからといって、その1年間のデータ保存作業、検証作業、
何百もの手法の検証作業が、時間の無駄だと思ったことはありません。
上記で挙げた説明のように、今の自分にしっかりと役立っています。
おおげさな例えでは、エジソンだってそうですね。
電球を発明するまでに一万回の失敗を経験しています。
でも、エジソンはそれを失敗だとは思っていませんね。
「検証作業は少なくしたい」
「検証方法は効率的なほうがいい」
と誰でも思いますが、
それとFXで利益が上げられるかどうかは、あまり関連性はないと思います。
まだパソコンが普及していない時代、
トレーダーは、紙にローソク足を1本1本手書きしながら、
自分でチャートを書いて勉強したそうです。
今の時代と比較すると、とんでもなく非効率ですが、
じゃあ、それで勝てないのかというと、決してそうではなく
昔でも勝っている人は当然いました。
どんな検証作業をしようと、勝てる人は勝てるんです。
要は検証作業に費やした時間、情熱が大切なんですね。