とある日、チャートをチェックしていると
綺麗な上昇トレンドを描いている通貨ペアを見つけたので、
押目買いを狙うことにしました。
しばらく様子見していると、
レートが良い感じに下がってきました。
波形的にも上昇トレンドの調整幅としては十分な押しとなり、
そこからレートが再び上げ始めたのを確認してロングエントリー、
と同時に押目の少し下あたりに損切り用のストップも設定しました。
これで注文は終わり、成り行きを見守っていると、
レートはこちらの希望に反して下がり気味に推移しています。
時間が経っても上がる気配が無いまま、
とうとうストップラインに到達して損切りになってしまいました。
まぁ、こんなことは普通に起こり得ることなので、
残念ではあるものの、気持ちを切り替えて
次のトレードへ向かおうとしたところ、、、
何と!今損切りになった通貨ペアのレートが
再び上げ始めているではないですか!?
そして、先程のストップラインを超え、先程のエントリー価格も超え、
上昇トレンドが継続し、レートはグングンと上げ続ける結果に。
「もしもストップの位置がもう少しだけ低かったら
ストップにヒットすること無く、
今見ている上昇トレンドに乗れて利益になっていたはずなのに!」
ストップにかかるだけなら仕方ないと割り切れるが、
その後反転し、上昇トレンドに回帰してしまうと、
負けトレードと割り切ることができずに、
悔しさで頭がいっぱいになる。。。
こういう事って誰もが経験しているでしょう。
しかも、何度も経験しているでしょう。
このようなトレードを何度も経験すると、
トレーダーの思考は2種類の捉え方に分かれる傾向にあります。
それは、
悔しいトレードとして記憶に残ってしまう
or
自分だけどうしてこんなにも運が悪いのかと悲観的になる
です。
前者は喜怒哀楽のうちの”怒“の感情であり、
後者は喜怒哀楽のうちの”哀“の感情です。
悔しいトレードとして記憶に残ってしまう
悔しいと思うだけならマシですが、
これを何度も経験し、記憶に定着してしまうと、
トレードに悪影響をもたらします。
例えば、同じような押目買いのトレードを行い、
ストップ付近にまでレートが下がってくると、
これまでの”悔しい経験“が頭をよぎってくるでしょう。
そして、
「今回もまたストップにヒットしてから反転上昇するのではないか」
と疑心暗鬼の気持ちになります。
となると、せっかく設定したストップを取り消したり、
もしくは、ストップの位置を下にズラして
損切りにならないようにルールを変えてしまう危険性が出てきます。
そして、含み損のまま粘りに粘って、何とか反転上昇、
僅かな含み益で “逆転勝利” ということも経験するでしょう。
さらには、
粘りに粘ってもなかなか反転上昇してくれないと、
苦し紛れのナンピンを行い、それが功を奏して
僅かな含み益で “逆転勝利” ということも経験するでしょう。
でも、、、こんな “逆転勝利” 意味ないですよね。
こうなってしまうと、勝ち組トレーダーに必要な、
“確実な損切り”と”粘り強い利確”ができない
ルール違反の常習犯に成り下がります。
損小利大を実現させるためには、
上記のような悔しいトレードも
実は”欠かせないもの”、”必要悪”という認識で臨むべきです。
自分だけどうしてこんなにも運が悪いのかと悲観的になる
確かに数回、数十回程度のトレードならば、
運の要素の出てくるでしょう。
しかし、数百回、数千回とトレードを繰り返していけば、
運の要素は限りなく低くなります。
仮に、それだけ繰り返してもなお、
「ストップにかかってから反転する」
と言うのなら、それはもう不運ではなく、
検証結果から導き出された事実です。
事実であるならば、
検証に基づきストップ幅を広げましょう。
不運に責任転嫁していては先に進めません。
そして、おそらく気付いていないと思いますが、
時にはストップにギリギリ届かずに反転上昇してくれて
利確になってくれた幸運もあったはずです。
私は運の要素はできるだけ考えないようにしていますが、
不思議なことに真面目に勉強している人のところへ
幸運は訪れやすくなっているみたいですよ。
まとめると、
ストップにかかってからの反転上昇はよくあることで、
完全に無くすことはできない必要悪であり、
ストップ幅の最適解は検証の中に隠されている
ということになります。
今後、このようなトレードになっても
怒や哀の感情に流されないように努め、
“この結果を受けて自分は何をすべきなのか”
を常に意識するようにしましょう。