私はネットで経済ニュースや投資関連のニュースを
毎日チェックしているのですが、
先日、ある人物のインタビュー記事が載っていました。
俗にいう”カリスマトレーダー“と呼ばれている方のインタビューですね。
実際にカリスマかどうかはどうでも良いんですが、
おおよそ、勝っているトレーダーの方々って似たようなことを仰いますので、
この方もそうなんだろうなぁと思いながら
インタビュー記事を流し読みしていたんですが、
ちょっと気になる、というか、違和感を感じる発言内容がありました。
それが以下です。
[質問]
●●さんは、投資を始めてから収益がマイナスになった年がないそうですが、
勝ち続ける秘訣はありますか？
[返答]
『投資初心者のなかには、1つの手法があれば勝ち続けられると思っている人がいるようですが、そうではありません。
私は100種類以上の投資手法を持っていると思います。その時その時の相場状況に適した手法を選んで取引することが大切です。』
と発言していたんですが、
あなたはこの発言内容についてどのような感想を持ちますか？
「100種類も手法を持っているのか～。凄いな～」
「やはり全ての相場に対応する必要があるんだな」
のように思いませんでしたか？
私は、
「勝っているトレーダーで100種類もの手法を
使い分けている人なんて聞いたこと無いけど…」
と思いました。
100種類もの手法を使い分けるなんて人間技ではない
まず、文章中の
「私は100種類以上の投資手法を持っていると思います」
というのが、
“この人自身が100種類の手法を持ってる”
という各論的な意味での発言なのか
or
“勝ち組トレーダーというものは100種類以上の手法を使うものだ”
という総論的な意味での発言なのか、
その辺りが文章的に読み取れないので何とも言えないのですが…
私はこれまで多くのトレード関連の書籍を読み、
ネットを通じて勝ち組トレーダーの見解を読んできましたが、
100種類以上の手法を使い分けている人って聞いたことがないです。
しかし、上記文章を読むと、
100種類以上の手法を持ってないと勝ち続けることができない
と解釈できますね。
ちょっと…これは違和感でしかないです。
有名どころの良書を読んでも、
「たくさんの手法を持とう」的な意味合いを書いている本には
私は出会ったことがないです。
そもそも、100種類の手法なんてどうやって使い分けるんでしょうか？
相場形態を環境認識的に分析して、
100種類に分類しているってことでしょうか？
でも、相場の形態なんて、
トレンド、レンジ、ボックス、スクイーズ、乱高下、ランダム
くらいしか思いつかないけど…
手法にしても、
押目買い、レンジブレイク、逆張り
くらいしか思いつかないけど…
到底100種類に分けることはできないですし、
100種類もの手法を使い分けるなんて人間技ではないです。
トレード手法は２～３個で十分
私の場合、環境認識と具体的なエントリー手順の部分があって、
どこからどこまでを手法と呼ぶのか難しい面もあるんですが、
基本的に２～３種類の手法しか使っていません。
具体的には、
上昇トレンド時の押目買い
下降トレンド時の戻り売り
これが私のトレード戦略の８割を占めます。
このトレード戦略だけでも、
複数の通貨ペアを同時監視して、
自分のタイミングになったらエントリーするだけでも
1日で複数回エントリーでき、それで十分な利益を得られます。
なので、
これ以上トレード場面を広げる必要性を感じたことは無いです。
そして、私のこの考え方こそがトレードの王道です。
トレード初心者さんは色々な勝ち組トレーダーの考え方を吸収していると思いますが
決して、
「手法を100個以上持とう」とか、
「あらゆる相場で勝てるようになろう」とか
思わないでください。
申し訳ないのですが、
上記カリスマトレーダーの考えを参考にしないでください。
まずは検証を繰り返し、
期待値＞１の手法を一つでもいいので構築してください。
そして、その手法が実行できる場面になるまで
待って待って待って、、、
ここぞ！というタイミングで実行できるようになってください。
そして、それを愚直に繰り返してください。
こうして”勝てる感覚“を経験を通じて身に着けてください。
一旦勝てるようになったら
今持っている自分の手法を派生させることで
別手法をもう一つ構築することも容易になるでしょう。
それで２～３個手法を持つだけで十分です。
更に、
相場は待つものです。
待つことが王道です。
あらゆる相場に手を出すのは負け組トレーダーの行動だと
あらゆる書籍に書いてあります。
待つのも仕事です。
「待っても勝てるんだ」という感覚を身に着けると
ストレスなくトレードに臨むことができますよ。
